テラーノベル
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⚠️第一次我々だ!⚠️
BLあり/Hシーンなし/恋愛系
キャラ崩壊あり
h表現あり⭕️(ヤってる表現はあっても喘ぎは入ってません。)
視点はshaです。
rbrとsha結ばれるバージョンです。
父の声がまた響いた。
「お前には近く婚姻の儀がある。国のため、選ばれた相手と共に歩むのだ」
分かっていた。俺には王族としての義務しかないこと。
けれど、その言葉を聞くたびに胸の奥で「嫌だ」と叫ぶ声が強くなる。
俺が望むのは政略のための誰かじゃない。ただ一人──あいつだけだ。
「……父上。俺は、自分の意志で選びたい」
玉座の間に静寂が落ちる。
王の鋭い視線が俺を射抜いた。
「何を言う。お前が気持ちで相手を選べると思うのか」
「思います。俺は……」
喉が震える。けれど言わなければ、一生後悔する。
「俺はロボロを選びます」
ざわめきが広間を走る。家臣たちの顔が驚きに染まる。
ロボロは平民だ。血筋も権力もない。ただの一人の青年。
けれど彼こそが、俺を王族という鎖から救ってくれた。
「勝手なことを──」
父が立ち上がりかけたその瞬間、背後から聞き慣れた声が響いた。
「勝手でもええんです。俺もシャオロンを選びますよ」
振り向くと、ロボロが堂々と立っていた。
その小さな体は決して怯えず、鋭い視線で王を見返している。
「権力も土地も俺はいりません。けれど、俺はシャオロンを幸せにしますよ。誰よりも絶対に」
その言葉が胸に突き刺さった。
俺は気付く。彼がただ隣にいるだけで、どんな未来も恐くなくなることに。
父は沈黙した。長い沈黙の後、重い声が落ちる。
「……好きにするがよい。その代わり、背負うべきものからは逃げるな」
王族としての立場を捨てたわけじゃない。
むしろこれからは、ロボロと共に国を支えていく責務を背負うことになる。
でも俺は迷わなかった。
「はい。俺は、この人とならやっていけます」
そう言って手を伸ばすと、ロボロが強く握り返してくれた。
温かい掌に力が宿る。
「なあシャオロン。これでやっと、ほんまに隣に立てるな」
「……お前以外に考えられへん」
涙が溢れた。けれどそれは悲しみじゃなく、重荷から解き放たれた証だった。
広間のざわめきが遠のいていく
俺はただ、隣に立つロボロの存在だけを感じていた。
もう義務に押し潰されるだけの王族じゃない。
彼を選び、彼に選ばれた──それが俺の運命だ。
あの日、母上に外へ出たいと必死に講義しなければロボロと出会うこともなかったし、ロボロが困っていなければ俺は助けることもなかったわけで恋に落ちることもなかった。
全ての奇跡が重なって今大好きなロボロと並んで人生を歩んでいける。
そして、俺がわがまま言って許婚には断らせていただいて俺で家計を崩すわけにもいかず元々予定していた人工子宮を手術で取り付け、今は子が沢山居て好きな奴とも一緒にいられてトントン達もたまに読んだりしてある程度の自由を得られてとても幸せだ。
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