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朝。
もふくん「……誰」
どぬく「……おはよう」
いつも通り。
のはずだった。
でも。
その日。
一瞬。
“ズレる”。
どぬくの声。
その距離。
その手。
全部が。
“知ってるもの”になる。
もふくん「……は?」
頭、痛む。
フラッシュバック。
笑ってた時間。
寄ってた距離。
泣いてた顔。
全部、一気に戻る。
もふくん「……っ、やば」
膝、崩れる。
どぬく「……え」
もふくん、震えながら。
もふくん「……なんで」
もふくん「……なんで覚えてんの」
どぬく、固まる。
もふくん、顔上げる。
どぬくを見る。
初めて。
“ちゃんと”見る。
もふくん「……ごめん」
その一言。
どぬくの中で。
何か、壊れる。
どぬく「……は?」
もふくん「……全部」
もふくん「……全部思い出した」
沈黙。
どぬく、笑う。
どぬく「……やめて」
どぬく「……それ一番いらない」
もふくん「……え」
どぬく「……今さら?」
声、低い。
どぬく「……今さら思い出して」
どぬく「……どうすんの」
もふくん「……戻れる」
どぬく、即答。
どぬく「無理」
もふくん、息詰まる。
どぬく「……もう終わってるから」
どぬく「……とっくに」
その時。
ドア、勢いよく開く。
じゃぱぱ「ちょっといい?」
たっつん「さすがに限界」
のあ「もう見てられない」
ゆあん「止める」
全員、入ってくる。
空気、一気に変わる。
どぬく、顔しかめる。
どぬく「……来んなよ」
じゃぱぱ「来るよ」
じゃぱぱ「これ以上はダメ」
どぬく「……何が」
たっつん「お前」
たっつん「壊れてるって」
どぬく「……は?」
のあ「もふくん、怖がってた」
ゆあん「距離おかしい」
シヴァ「普通じゃない」
ひろ「一回離れろ」
なおきり「強制でも」
もふくん、間に入る。
もふくん「……待って」
全員、止まる。
もふくん「……俺が悪い」
もふくん「……全部、思い出した」
ざわつく。
えと「え?」
るな「ほんとに?」
もふくん、どぬくを見る。
もふくん「……好きだった」
どぬく、動かない。
もふくん「……今も」
一歩、近づく。
どぬく、後ろに下がる。
どぬく「……来んな」
もふくん「……なんで」
どぬく「……それ嘘だから」
もふくん「……違う」
どぬく「……違わない」
どぬく「……だってさ」
笑う。
どぬく「……お前、何もなかったじゃん」
どぬく「……あの時」
どぬく「……全部、俺だけだった」
もふくん、言葉失う。
たっつん、小声で。
たっつん「……もう引き離せ」
じゃぱぱ「うん」
数人で。
もふくんの腕、掴む。
もふくん「待って!」
どぬく、見てる。
何もしない。
もふくん「どぬく!」
どぬく「……」
もふくん「今はちゃんとある!」
もふくん「今は好きだ!」
叫ぶ。
でも。
どぬく、ゆっくり首振る。
どぬく「……いらない」
静かに。
どぬく「……それ、一番残酷」
もふくん、連れていかれる。
ドア、閉まる。
静寂。
どぬく、ひとり。
その場に座る。
しばらくして。
小さく。
どぬく「……遅いよ」
どぬく「……全部」
どぬく「……遅い」
笑う。
泣きながら。
どぬく「……なんで今なんだよ」
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