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月曜日の放課後。
教室はほとんどの生徒が下校し、静まり返っていた。
けれど、真理亜と透真はまだ残っていた。
「今日の噂、もう知ってるだろ?」
透真が静かに切り出す。
「うん……でも、もう怖くない。あなたがいてくれるから」
真理亜は透真の手を握り返した。
それは小さな光だった。闇の中でも揺るがない確かなもの。
「それで、どうする?」
「守る。俺たちのこと、絶対に守る」
透真のその言葉に、真理亜は目に涙をためながらも笑った。
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次の日、二人は一緒に学校へ向かった。
周囲の視線は依然として冷たく、時に刺さるようだった。
けれど、透真の存在が、真理亜の心を支えていた。
ある日、校舎裏で山取聡が待ち伏せていた。
「桐山、話がある」
その声は低く、どこか複雑な感情が滲んでいた。
「何か用?」
「俺があんなことしたのは間違いだった。お前を傷つけるつもりはなかった」
真理亜は驚きつつも、真剣な山取の言葉に耳を傾けた。
「でも、もう遅いよね」
「まだ終わりじゃない。透真にはちゃんと話す。お前のこと、もう邪魔しない」
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そして、ある日の昼休み。
透真と真理亜は二人きりで話していた。
「もう噂には負けない。二人で乗り越えよう」
「うん、ありがとう。透真くん」
ふたりはお互いの瞳を見つめ、そっと手をつないだ。
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【片想いごっこノート】
・6月30日(日)
嵐の後の静けさ
恋は試練を迎えたけど、確かなものがある
これからも二人で歩いていく
「本気の恋は、時に傷つけ合うけど、信じる強さをくれる」