夏が近づくある夕暮れ。
学校の屋上で、真理亜と透真は静かに向き合っていた。
「最近、なんだか周りの視線が強くなってきたね」
真理亜がそっと呟く。
「でも、もう慣れたよ。お前と一緒なら、どんな目だって怖くない」
透真は真理亜の手を強く握った。
二人の間には、言葉以上の信頼があった。
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そんなある日。
教室に突然現れたのは、手塚だった。
「真理亜、話がある」
彼は少し緊張した様子で、二人の秘密を知る唯一のクラスメイトとしての責任感を感じていた。
「秘密の関係を知られてしまうのは怖いけど、隠し続けるのも違うと思う」
真理亜は迷いながらも、手塚の言葉に耳を傾けた。
「俺はお前の味方だ。何かあったら、いつでも相談してほしい」
その優しさに、真理亜は初めて心からほっとした。
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その夜。
透真にすべてを打ち明けた真理亜。
「手塚くん、味方でいてくれるみたい」
「そうか。よかった」
透真は少し安心したように笑い、こう言った。
「これからはもっと強くならないとな。お前も、俺も」
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【片想いごっこノート】
・7月5日(金)
秘密は重いけど、信頼で軽くなる
大切なのは一人じゃないってこと
「未来はまだ見えないけど、二人で作っていくしかない」
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