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「ふぅ…やっと寝た」
自分の隣で眠るクマの酷い男を撫でる。
硬めの短髪が手をちくちくと刺激し、くすぐったさに少し笑う。
不眠症、しかも薬が効きづらいこの男は、今日までずっと寝れていなかったのだろう。
寝られないから、あまり寝なくても平気になってきてるらしいけど、流石に寝なくても生きていけるわけじゃないんだ。
あまり頻繁に会えないことが悔やまれる。
早く俺が学校を卒業できればいいんだけど、あと一年はもうちょい頑張っててもらわないといけない。
だけどこの男ときたら、大丈夫だと言って無理をする。だから絶対、来れるときには来るけど。
そう、この人は、俺がいないと眠れない。
てことは俺がいないと、いつか死ぬ。
無理はするけどこの人に死ぬつもりはない。
つまりだよ?この人には俺がいなきゃダメなんだよ。
んふふふふ、俺にもこの人しかいらない。この人がいるならそれでいい。
ああ、でも…いつかこの人が、心から俺を欲しがってくれたら、嬉しいなぁ…。
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