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「はぁ……あかんなぁ」

「さっきから溜息ばかりついて……なんかあったの?」

机にコーヒーの入ったマグカップを置きながら敏弥は心配そうに俺の顔を覗き込んだ。

それもそのはず、今日一日俺は溜息しかついていないんやから敏弥が心配するのも無理はない。でもこのため息の理由は敏弥にあるねんけどな……。

というのも、昔から敏弥の衣裳だけ何故かエロい。絶対領域が見えてたり、胸元が開けてたり……とにかくエロすぎるんや。

まぁ、俺としては全然かまへんのやけど!むしろウェルカムなんやけど!! そんなことを考えていると敏弥はキョトンとした顔で言った。

「薫君……?」

「あ、いや……なんでもないで」

そう言うと俺はコーヒーを口にした。ほんのり甘く、でも苦みもちゃんとある俺好みの味。

「もし嫌じゃなかったら何があったのか教えてくれない?」

こうやって親身になってくれるところもほんま好きやわ……。でも理由はしょーもないねんけどな。

「あ、いや……そんな心配することでもあらへんけど……」

「それでも良いよ、教えて?」

ここまで心配してくれて言わへんのもあれやしな……

俺はマグカップを机に置くと敏弥に向き直った。

「そ、そんなに重大な悩みだったの……?」

やけに真剣な表情の俺を見て敏弥はゴクリと喉を鳴らした。

「その……な、敏弥の衣装、いつもエロいなって……」

「……え?」

あかん、言うてもうた!これは引かれるわ。絶対引かれるわ。

慌てて取り繕うとするが時すでに遅し。敏弥の顔はみるみるうちに赤くなっていった。

「……っ!!」

あ、これ完全に変な奴って思われたな……。

俺は頭を抱えたくなりながらもなんとか平静を保つように努めた。ここで俺が動揺したら敏弥も気まずいやろしな……。

しかし、いつまで経っても敏弥からの反応が無い。

「と、敏弥……?大丈夫か?」

心配になって顔を覗き込むとそこには顔を真っ赤に染めた敏弥がいた。

あ……これはあかんやつやな。完全にスイッチが入ってもうてるわ。

「薫君……」

「は、はいっ!」

思わず敬語になってしまうほど今の敏弥からは色気が溢れ出ていた。

その色っぽさたるや凄まじく、俺の心臓はバクバクと音を立て始める。

そして次の瞬間、敏弥が思いっ切り抱きついて来たのだ。

バランスなんて取れるはずがなく俺は倒れ込んでしまった。

「もう!薫君ったら何でそんな事もっと早く言ってくれないの?溜息ばっかついて心配したじゃん!」

「は、はぁ……?それに関してはすまん……」

状況がいまいち掴めていない俺に敏弥はゆっくりと覆い被さってきた。そして耳元で囁くように言う。

「いつも俺の衣装姿見てそんなこと思ってたんだぁ」

「ひぅ……」

ゾクッとするような色気のある声に当てられ俺は情けない声を上げてしまう。

「ふふっ、可愛い♡」

そんな俺を見て敏弥は妖しく笑った。それからゆっくりと顔を近づけてくる。

チュッと唇に柔らかい感触を感じた。

触れるだけの優しいキス。それでも今の俺にとっては十分過ぎるくらい刺激的やった。

「ねぇ薫君?俺、今すっごくえっちしたい気分になっちゃったんだけど……どうしてくれるの?」

「……っ!!」

あかん!それは反則やって!!

「あ、いや……そ、それは……」

恥ずかしさにしどろもどろになっていると敏弥が追い討ちをかけてきた。

「薫君のせいで体が疼いて仕方ないんだけどなぁ?」

ニヤリと笑うこの表情、低くいつもの敏弥からは考えられないような色気のある声、そしてこの台詞。

「あ、あの……」

恐る恐る声をかけると敏弥は妖艶な笑みを浮かべたまま言った。

「薫君が悪いんだからね?責任取ってくれるよね?」

ほんまに敵わんわぁぁ!!

そしてその後の敏弥の衣裳はエロさが10倍増しやった。

誰や【KR】cubeとか言う曲作ったの。

END.

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