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次の日
私ははいつもより10分間早く家を出た。
「行ってきまーす!」
「今日早くない??」
「うん!用事があるから」
「へー行ってらっしゃい」
それより今日は初めて一緒に行く日
楽しみすぎる
待ち合わせ場所に着いた。
時計を見ると予定より10分早い。
先輩はまだ来ていないようだった。
「おまたせー」
先輩が待ち合わせ場所に来た。
「おはようございます!」
「おはよ」
「行きますか」
私たちは話したいことが沢山あり、
たくさんの話を共有した。
学校に着くと、
「明日も一緒に行こ」
と言ってくれた。
私は心穏先輩といることが当たり前に
なっている事が本当に嬉しかった。
学校に着いて4時間目が終わり
昼休みになる。
1人の友達、春が話しかけてきた
「𓏸𓏸ー!!」
「ん?」
「今度ーーも入れて5人で夏祭りに行きたいんだって!どう?行かない?」
そういえばもうすぐ夏休みだ。
3年生と引退試合も近い。
恋人がいるのに男子と
夏祭りはどうなんだろうか。
女子が3人いるとはいえ
やめておいた方がいい気がする
「ね?いいよね?」
「えーどうしよ」
「お願い!夏海の恋にも応援して欲しい」
春とは別の友達 夏海は遥斗という男の子のことが好きだ。
実は遥斗と幼稚園の頃から私は一緒で
LINEを交換させるのも
SNSを繋いであげたのも私だ。
つまり夏海の恋をいちばんサポートしてる
のは私なのだ。
「じゃあ行こうかな、」
さすがに断れなかった。
これで断ったら私がサポートしたくない人になる気がした。
学校が終わり放課後になる
厳しかった部活も終え 家に帰る
さすがに今日は心穏先輩は来てない。
少し寂しかった。
家に帰るとすぐに報告した
「どうしよー」
「なんかあったん?」
「男子と夏祭り行くかもしれん」
「は??なに𓏸𓏸狙われてるやろ」
「違うよ 友達の恋の応援」
「えまさか前の勉強教えてもらった人とかおらんよね??」
「います」
「行くなやめろ断れ」
「ほんとに無理なんだって 泣」
「んーまあいいや」
あれ簡単に引かれた。
もうちょっと嫉妬してもよかったんじゃない?
私は少し悲しくなった
そこから他愛もない話を22時まで続けた。
そして次の日の朝。
私は昨日とおなじ
いつもより10分前に出て先輩を待った。
「おはよーー」
「おはよ!」
「なんでいつもより早く出てんの?」
「えーだって待たせたら行けないし」
なんでいつも私が出る時間知ってるんだ
「てかなんで分かるの笑」
「私𓏸𓏸に合わせて友達と行ってるもん」
「え?!」
心穏先輩はニコニコしながら答えた。
「引いた?」
「引くわけないじゃん!」
めっちゃ嬉しい。
なにそれ可愛いかよ。
心穏先輩から夏祭りの話題は出なかった。
そして夏祭りが近くなった日
心穏先輩からメールが届いた。
「ねえ祭りって明後日のでしょ?」
「そうだよー」
「私もその祭り友達と行くね」
「えそうなの?!あったら手振る!」
「おっけ笑」
祭りに触れてくれたのが嬉しかった。
何故か少し安心した。
そして祭り当日
夏海の浴衣姿を見せよう作戦で
みんな浴衣を着てくることになった。
私たちは女子3人が前
男子2人が後ろで祭りに向かっていた。
「ねえねえ遥斗と夏海2人きりにさせよ!」
春が小声で話しかけてきた。
「なんか買ってくるって言って2人きりにさせる作戦!」
「いいんじゃない?」
5人で屋台を周り
その作戦を実行しようと決めた。
私と春、そして ーーを連れて2人きりにさせることに成功した。
春「ちょいトイレ行ってくる」
「おけ!」
すると私と ━ ━は2人きりになった。
しばらく2人で屋台を歩いた。
お金は使いたくなかったので散歩がてら話しながら歩き回った
しばらくして春からLINEが届いた。
「ごめん夏海に呼ばれたから2人でまわってて」
「わかった」
そう返信してーーの顔を見た
「どうする?屋台でなんか買う?」
「つかれた。座っとく。」
いつものように冷たい顔をして答えた。
とりあえず2人で傍にあった岩で出来た柵のようなところに座った。
静かなような賑やかのような人の声を聞きながら耳をすませていた。
ーーの顔を見あげると目に涙をためていた。
「え??どうしたの?」
「なんでもないわ笑」
「なんでも話して!…8年の仲じゃん!」
「お前にしか言えないから誰にも言うなよ。」
今までにないーーの顔だった。
いつも強そうで男前なーーは
てっきり泣かないのかと思ってた。
「俺さ遥斗のこと恋愛的に好きだった。」
ーーは両手を顔に当て涙を流した。
私は驚いたがすぐに表情を戻し冷静に応えた
「そうなの??」
ーーは黙って頷いた。
まさかいちばん近くにいた異性の幼なじみが
同じ境遇にいたなんて。
「俺、変だよな。」
「絶対にそんなことないよ。私も女の子と付き合ってるもん。」
「え?」
これは話した方がいいと思った。
ーーがこんなに勇気を持って話してくれたことを無駄にはしたくなかった。
「私も隠してたけど
女の子と付き合ってるの。秘密でね」
「そうだったの」
ーーは小学6年生の時
好きだと気づき思いを寄せていたが
昨日夏海に告白することが明かされたらしい。
「お前…付き合ってるのか」
頬に涙を流した顔でーーは小さく話す。
「そうだよ。大好きな人と」
「ちゃんと結ばれる人もいるんだな。」
「大丈夫。これは普通なんだから」
「じゃあ俺はただの失恋か。多分もうあいつら付き合っただろうな。」
しばらく沈黙が続いた。
私はーーにとても頼られたことが嬉しかった。
「そろそろ行くか。」
私たちは3人の元へ戻ろうと歩いていた
すると
ガシッと手を後ろから掴まれた。
変質者かと思い焦ったが
そこには心穏先輩の顔があった。
「ちょっと、」
「心穏先輩?!」
「こんばんは」
「浮気してるの?なんで二人きりなの。
…あ、」
心穏先輩は浮気という言葉を出したことに困惑し後悔している様子を見せた。
先輩にとってこれは浮気になるかもしれない。
私が男と歩くことを嫌がらないはずは無い。
馬鹿だ。わたしなにしてるんだろう。
するとーーが口を開いた
「俺たちは5人で祭りに来てる。それは誤解です。ただの幼なじみだ。浮気なんかじゃない」
「浮気とかじゃなくて、その、」
心穏先輩はかなり焦っていた。
私たちが付き合ってることは知らない設定だ。
「俺…先に行くわ」
ーーは急ぎ足で去っていった。
「ごめん𓏸𓏸感情に任せすぎた」
「大丈夫ですあいつ知ってるんで。」
説明は難しかったが今あったことを
できるだけ誤解のないように話した。
「そうゆうことね。」
すると急に先輩は私の手を掴んだ。