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私は1人で落ち込んでいても、
女の子たちはめげていなかった。
〈お名前なんていうんですかー?〉
『ヒョンです』
〈ヒョン!?てことは、韓国人とか?〉
『あ、はい。生まれも育ちも韓国です』
〈えー、でもすごく日本語上手ですね!〉
『ありがとうございます』
女の子たちと話すヒョンを見ると、
…胸が苦しい。
そうだよね、ヒョンはカッコよすぎる。
たくさんの人からモテモテだよね。
[ヒョン、相変わらずモテてんなー、笑]
先輩が私にボソッと言う。
「…そりゃそうですよ」
私がカッコいいと思うのはヒョンしかいな
い。
でもヒョンにとって、かわいいと思う人は
たくさんいるんだ。
……もう、ここにいたくない。
「あの、先輩。私、もう帰りますね」
[え、もしかして体調悪いとか?]
「い、いえ…ちょっと用事が、」
[そうか…○○、またな]
私は、ヒョンをチラリとも見ずに
部室を出た。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「はぁ、、、」
外に出て、近くにあった自販機で
カフェオレを買い、ベンチに座って飲む。
…今日は最悪だったな。
せっかくヒョンと会えたのに、少ししか
話してないし…
っていっても、私が勝手に抜け出しただけ
なんだけど。
嫉妬心を我慢して、ずっと部室に残れば
ヒョンともっと話せたかもしれない。
……だけど、私には耐えられなかった。
嫌な気持ちばかりが頭をよぎった。
私の方が先にヒョンと知り合ったのに…っ
て。
…よし。もう、ヒョンのことは諦めよう。
叶うわけない恋をしたって、意味がない。