「いやぁぁぁぁっ!!」
「?!」
誰かの叫び声がリングを震わせた。
「仕方ない、ダイヤモンドは気づいてるか分からないけど…行くか。」
叫び声の先を急いだ。その先には…
「な、なんでこんなにネミコーンが居るんだ!」
「よぉ…来たか、アメジスト!!」
辺りを見渡し、私は声の主を辿った。
「…!」
見つけたのは、1人の男だった…
があまりにも異様な容姿すぎる、
しかもダイヤモンドには見覚えがあった。
その見た目は三つ目のヤギ男、
まさに夢に見た通りだった。
「ラバー…マグマ…!!」
「覚えていてくれたのか…ダイヤモンドちゃん…!!」
「!!」
ダイヤモンドの手足にはマグマが絡みついていた
「あっつ…い…!!」
ダイヤモンドは、ラバーの元へ引きずられていった。
「ダイヤモンド!」
「さぁ…大人しく来るんだ、苦しまずに溶かしてやるからなぁ…」
「ダイヤモンドを離せ!!」
「…ほう」
アメジストが駆け出そうとした、
その時だった。
「グァバァァッ!!」
「なっ…これは溶岩霊…?!」
「ソイツらの相手でもしといてよ。」
ラバーはダイヤモンドの方を向いた。
「…な、何する気よ!」
「別に?ただ、アイツと一緒にいるのが気に食わないだけだ…。」
なんとも言えない理由に2人は嫌気が差した。
「貴方、自分勝手よ…」
「それでもいい。そうしないと、この世界と君は手に入らないんだから…」
ラバーが、指を鳴らすとネミコーンが次々と湧いてきた。
「またか…」
「ほんとに助けたいなら…自分を犠牲にしてみろよ」
「…受けて立つ!」
アメジストは紫水晶の双剣を取り出し、構えた。
「…ほう、双剣使いか…我が下僕よ、この愚か者に制裁を…!!」
ネミコーンは、一直線にアメジストへ飛んで行った、
だがヒュォッと風を斬る音と、
紫色の光が煌めいた時には
「…なに?!」
「こんなもんか…前より弱いんじゃないか?」
全ての敵が紫色の眩い光に包まれ、消滅してしまった。
「…油断したな!」
「なにをっ…?!」
アメジストの手足にも、
ダイヤモンドと同じ様にマグマが絡みついた。「…くそっ!怯んじまった………!!」
「さて…お前らを溶かせば、地球は我々のものに…?」
溶かされる寸前、マグマの動きは止まった…
「アプローチオ・ヴァイキング…!!」
そして誰かの囁きが、地に響いた。
「…?」
「あつ…い?熱い…熱い!熱い!!熱い熱い熱い!!」
「な、何が起こってるの?!」
マグマの頭上は太陽が近づくように熱くなっていた。
「…さて、助かったみたいだね?」
「あ、貴方も、戦士なの?!」
奇石の衣装を着ている女の子がいた。
「…うん、そうだよ。」
「私はパール、よろしくね。」
彼女の名はパール、同じ奇石の身らしい。
「あ、パール!勝手に行っちゃダメだよ!」
「あっ、ごめんよトパーズ…」
「トパーズ?」
隣に来た小さい女の子の名はトパーズと言う。「?この人達は?」
「私はアメジストだ、こっちはダイヤモンド。」
「だ、だだ、ダイヤモンドぉ?!」
パールはありえないぐらいの声と共に驚愕した
「ダイヤモンドって、宝石の最上級じゃないか?!」
「し、しかもアメジストって…神話で聞いたことあるわ、最強の愛で穢れなき乙女…」
トパーズも只管宝石について語る始末…
「お、落ち着いてよふたり共!」
「…というか、君たちは何者なんだい?」
そう聞くと、2人は顔を見合せ、
「「私たちは…」」
その変身を同時に解いた。
「私は、月ヶ瀬 李海だ」(つきがせ りう)
「私は、黄野瀬 央だよ」(きのせ なかば)
「…は?李海ッ?!」「な、央ちゃん?!」
僕達は聞き覚えのある名前に驚きを隠せなかった。
「な…名前は知ってるみたいだね」
「え?というか、貴方達は誰?」
僕達も見合わせ、変身を解いた。
「…嘘?!咲?!」
「え、白穂ちゃん!」
「央ちゃんじゃん!」
「…なんの偶然だよ」
混乱の最中、僕達は一から話し始めた。
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