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・ いきなり ヤってます
明那の指先が、シーツをきゅっと掴む。
いつもの彼なら、何かあるたびに 「おいってば!」「やめろよ!」 ってうるさいくらい喋ってるはずなのに――
今は、ほとんど何も言わない。
ただ、喉の奥でかすれた息を押し殺して、 唇をきつく噛んで、声を漏らすのを堪えてる。
そんな様子を見て、不破はわざとゆっくり、耳元で囁いた。
「……どうしたん? いつもはうっさいくせに」
「声、出ないん? それとも、出せへんの?」
明那の背筋がびくっと跳ねる。 けれど唇は固く結んだまま、首を振った。
悔しそうに目を細めて、 なのに身体は正直に、不破の動きに反応してる。
「……ッ、ん……っ……ふ、わ……」
そのわずかな声が漏れた瞬間、 不破の目が鋭く細まった。
「あ〜あ……」
「今の、録音しとけばよかったな」
耳まで赤く染めた明那は、振り絞るように口を開く。
「……録ったら、しばく……」
その言葉のかすれ方に、不破は思わず笑った。
「……かわい。もっと鳴かせたるわ、」
明那の喉が、何か言いたそうに動いてるのに、 声にはならない。
シーツを握る手も、脚も、震えてる。 何より――視線が、揺れてる。 泣きそうな顔して、それでも絶対に「声を出さない」って意地張ってる。
不破は、その顔を見下ろしながら、ゆっくりと指先で唇をなぞる。
「なあ……なに意地張ってんの?」
「可愛く鳴いてくれたほうが、俺も嬉しいんやけど?」
明那は、無言で顔をそむけた。 悔しそうに眉を寄せて、口をつぐんだまま。
不破の手が、彼のあごをくいと持ち上げる。
「……いま、俺に触れられて、気持ちよくないんだったら」
「ここでやめても、いいんやけど?」
その一言に、明那のまつげがピクリと震える。
「……やだ……やめないで……っ」
ようやく漏れたその声に、不破は満足そうに笑った。
「はは……やっと喋ったやん」
「ほら、がんばれ。もっと声、聞かせてや――」
そう囁きながら、不破は動きを一段深くする。 その瞬間、明那の口から短く、苦しげな声が漏れた。
「……っ、ふ、わ…っち…や、ば……っ……」
「っ……うざっっ……にやけんな……っ……」
その一言も、不破にとってはご褒美みたいなもんだった。
「明那が可愛すぎて、笑うしかないねん、」
声を出したくなくても、出される。 自分の意思じゃ止められない。 そんな“支配されてる感覚”と、“好きな相手に乱されてる幸福感”がぐちゃぐちゃになって―― 明那はもう、何が恥ずかしいのかも分からなくなっていった。
明那の身体は、もう限界近くまで熱を帯びていた。 喉がヒクついて、息を呑むたびに声が漏れそうになる。 それでも、どうにか噛み殺して――
けど、不破はそんなのとっくに見抜いてて。
「……我慢してる顔、ほんまそそるわ」
わざと、優しい動きで焦らす。 追い詰めるように深く沈むくせに、出す直前では緩める。 その繰り返し。
明那は、何度も足をバタつかせながら 「……ふざけんな……っ……」 ってかすれた声で文句を言うけど、
「やだ」 って、不破はすぐ返す。 「もっと気持ちよくなってほしいもん」
彼の手が、耳の後ろから首筋をなぞる。
「……鳴いて、明那」 「俺のだけ、聞かせて?」
その言葉に、ずっと閉じてた唇が、ついに解けた。
「っ……や、あっ……ん……っふ、わ……あっ……」
喉から漏れたその声に、 不破の目つきが変わる。
「そう、それ……」 「やっと素直になったじゃん」
がたがた震える身体を両腕で包み込んで、 キスを落としながら、何度も繰り返す。
「俺だけの声……他のやつには聞かせんとってな?」
「今泣いてる顔も、全部俺のもんやろ?」
明那は、抵抗しようにも力が入らなくて―― ただ、あたたかくて荒っぽいその腕に、ぐずぐずにされていった。
🌙事後のベッド、静かな時間
シーツの熱がなかなか引かない。 部屋の空気も、どこかまだ湿っぽくて、息苦しいくらい静か。
明那は、腕枕されたまま、少しぼーっとしてた。 不破の鼓動が耳元に響くたびに、さっきのことが頭に蘇って顔が熱くなる。
「……なに黙ってんの?明那らしくない」 不破が、ゆるく笑いながら髪をかき上げた。
「うるさ……// しゃべったらふわっち、また調子乗るじゃん……」
ぽつりと返した声は、明那らしからぬ弱音混じり。 不破は目を細めると、明那の頬に唇を寄せた。
「俺の前だけで、そーゆーの出してくんの、ずるいわ」
「……知らないし」
不破は、その“知らない”に全部詰まってるのが分かってて、 何も言わず、ただ後ろから明那の体をぎゅっと抱き込んだ。
「……苦しい……」
「嘘。ぴったりハマってる」
「うざ」
明那の言葉とは裏腹に、腕の力は緩まない。
📱翌朝:何事もなかったかのように、配信前
明那は机に座りながら、マイクの準備をしてる。
不破はソファに寝転んで、スマホをぽちぽちいじってるだけ――かと思いきや。
「なあ、明那」
「……ん?」
「今日も声、抑える?」
「は??? 配信中なんだけど!?!?!?」
赤面して慌てる明那に、不破はにやっと笑う。
「冗談だよ〜……まあ、配信外では抑えなくていいから」
「しねっ!」
それでも、 “その冗談”にちょっとだけ口元が緩んでる自分に、 明那は気付かないフリをした。