テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
「どこ行くん?」
「んー、◯◯くんとメシ!」
俺に答えたjpは、靴紐を結ぶのも楽しそうだ。
弾む胸に合わせるように赤い髪が揺れるのを、やるせなさを抑えながら見ている。
そんな俺の心境を全く知らないjpはこちらを振り返ると、腹が立つくらいに無邪気な笑顔で言った。
「ttも来る?」
「…いや、ええよ。編集する」
「慌てなくていいのに」
「ええって、好きやからするんやし。楽しんでな」
「ん!任せるね。いってくる」
手を挙げて玄関を開けたjpは薄暗くなり始めた外へ駆け出した。
俺の淀んだ思いを閉じ込めるように扉が閉まるのを見届け、ため息をつく。
「あれ、jpどっか行ったの」
長い昼寝から覚めたyaくんが、目を擦りながら言った。
「ん、遅なるやろな」
「もうすぐ出てくってのに、呑気というか、つれないというか、勝手なヤツだな」
「ほんまやな笑」
俺はjpが好きだ。
出会ってすぐに抱いた好感は、二人で暮らし始めた頃には慕情に変わる。
こうやって仲間を増やして集団生活を始めても変わらず、俺の心はjpに囚われている。
俺じゃない誰かと笑っている横で、平静を装いながら過ごしてきた。
嫉妬や独占欲を曝け出すことで、jpの中の『尊敬するtt』が崩れるのがこわかったから。
jpが俺を相棒と思ってくれる、それだけで十分だろって言い聞かせて、耐え忍び思い偲んでここにいる。
そうしているうちにここも手狭になって、jpはシェアハウスを出て一人暮らしを始めることになった。
「…もう少しや」
…あと少しで、jpは俺から離れていく。
コメント
1件
◯数話完結予定 ◯完成していません。放置癖のある自分の尻を叩く意味で投稿します。矛盾など出てくるかもですがお手柔らかにお願いします🥺