🎹💛「先生〜点滴うちに来ました〜」
👨🏻⚕️「おぉ、🎹さん。…顔にまでツタ..伸びてしまったんですね…今日でライブは最終日ですか、?」
🎹💛「はい!!いやぁ…あっという間でしたねぇ… 」
👨🏻⚕️「…体の状態、見せてもらってもいいですか、?」
🎹💛「っはい。」
👨🏻⚕️「…」
👨🏻⚕️は息を飲む。
僕の体の全ての蕾が咲いていたからだろう。
👨🏻⚕️「っ🎹さん…」
🎹💛「はい。もう…覚悟は出来ています。本当のことを言われても大丈夫です。 」
👨🏻⚕️「..今日で、今日で最後だと思います… 」
🎹💛「です…よね…笑」
👨🏻⚕️「…本当に、言わなくて良かったんですか、?」
🎹💛「はい。こっちの方がみんな幸せです。」
👨🏻⚕️「そう…ですか…」
👨🏻⚕️は点滴の針を打ちながら僕に悲しみの目を向ける。
🎹💛「僕、今日色んな人にありがとう言っていこうと思います!!両親とか…メンバーとか…うちのメンバー凄いんですよ!!
かっこいいし、ギターできるし、歌も上手いし!!なんでも出来るんです!!2人ともですよ?!」
👨🏻⚕️「…🎹さんは本当にお二人のことが大好きなんですね、笑」
🎹💛「え…?笑なんでですか、?笑」
👨🏻⚕️「いやぁ…ここ1ヶ月ぐらいしかお話していないですが、メンバー…🎸さんと🎤さんの話をしている貴方が1番輝いています、笑」
🎹💛「え…🍏知ってるんですか、?」
👨🏻⚕️「そりゃあもちろん笑。
今日本で1番聞かれているアーティストですもん。笑
まぁ普通に髪の毛の色が明るくて長い男性なんて目立ちますし。」
🎹💛「そうでしたか….」
👨🏻⚕️「私、ファンクラブに入ってるぐらい🍏好きなんですよ笑」
🎹💛「えぇ?!?!」
そうだったのか…!!
👨🏻⚕️「なのでほんと、1番初めに病院であった際はびっくりしましたよ笑サインとか握手とかやりたい欲が出てしまいました笑」
🎹💛「あぁ…全然サイン書いたし握手もしたのに…」
👨🏻⚕️「まぁ医者には医者のプライドがあるんでね笑
ここでは患者と医者なんですから笑
まぁそれにしても…..寂しいですね….
いつも聞いていた🍏が聞けなくなるんですもんね…笑」
🎹💛「あぁいえ!!僕が居なくなっても別に何ともならないと思いますよ?笑
所詮楽器なんで誰が音を出しても一緒ですし…笑」
👨🏻⚕️「いえ、そうではないんです。
🎹さんだから出せる音とか…魅力とかがあるんです。
メンバーが1人かけると..もうそれは今までの🍏とは違うんですよ、」
🎹💛「!!」
僕を求めてくれてる…
👨🏻⚕️「あぁ!!ファン一人の意見なんで気にしないでください!!笑
…でも、貴方を大切に思っている人は案外身近に居るもんですよ、笑」
🎹💛「ありがとう…ございます…っ」
少し救われたような気がした。
👨🏻⚕️「いやぁ今日ね?🍏のライブを見に行くために半休取ったんですよ笑」
🎹💛「えぇ?!そうなんですか?!」
👨🏻⚕️「えぇ笑」
🎹💛「…じゃあ、僕の最後の有志。見届けてくれるんですね。」
👨🏻⚕️「はい….。悔いの、残らないよう…
一生懸命楽しんでくださいね。」
🎹💛「僕、やり遂げますから。
一生懸命頑張りますから…」
👨🏻⚕️「はい。医者として…ファンとして…命が尽きる瞬間、この目に焼き付けておきます。」
そう言うと点滴の針を抜いた。
👨🏻⚕️「あぁ、そうだ…これ、移動中にもし良かったら読んでください。」
🎹💛「これは…?」
👨🏻⚕️「ファンレターでもあり、医者からの注意事項でもある手紙です。
よかったらどうぞ。」
🎹💛「わぁいいんですか、?ありがとうございます。
あ、僕からもこれ…」
👨🏻⚕️「これは…?」
🎹💛「僕の感謝の気持ちです。
今まで僕の診察をしてくれてありがとうございました…!」
👨🏻⚕️「なんと🎹さんからも手紙を…!
…家宝にします。ありがとうございます!」
🎹💛「…では、行ってきますね。」
👨🏻⚕️「永遠のさようならですね…
..何処までも応援します。頑張ってください…そして、今までお疲れ様でした。」
🎹💛「…では。」
僕は涙をこらえて呼んでもらったタクシーに乗った。
….。
手紙…。
涙が出そうなのを堪えてお医者さんからもらった手紙を広げる。
🎹💛さん。
多分…今日であったのが最後だと思います。
いつも応援していました。
私が辛い時期があった時、いつも聞くのは🍏のケセラセラでした。
本当は医者としてもファンとしても…
死ぬ選択を選んだことは残念…というか、悲しいです。🎤さんも🎸さんも🎹さんの事が大好きだと思います。なので嫌でした…。
ですが、私はファンです。ファンであれば全てを肯定し、その道を応援するのがあり方だと思ったのでその方向へ導きました。
いつも見る度痩せていく🎹さんの姿は見るだけで辛かったです。
🎹さんはそれだけの試練を乗り越えてきた。とても強いと思います。
なので今回のライブでもきっとやり遂げることが出来ると思います。
今までよく頑張りました。そのお命尽きる瞬間まで楽しんでください。
そこら辺の医者より。
僕は泣いていた。
こんなに思われていたのか。
嬉しいなぁ…。
…やっぱり、死にたくないよ。
生きたいよ。
お世話になった人にありがとうだけじゃなくてちゃんとお礼したい。
でももうそれは叶わないんだ。
僕が選んだ選択肢だから。ここで嫌がったらダメ。
もう1枚紙があった。
そこには様々な注意事項が。
・薬は塗れば塗るほど取れにくくなる。
でも死んだ直後にその薬は解けてあざが浮き出てくる
・飲む方の薬は飲めば飲むほど痛みは感じない。だからゆっくり安らかに死にたい時は沢山飲むといい
・死ぬ直前の合図はこの病気の場合目が見えなくなり、耳が聞こえなくなる。
その後に息が出来なくなる
・もう1つ死ぬ前の合図がある。それは息を吸ったり吐いたりする時にたんが絡まってるみたいに「ぜぇ…はぁ…」と肺から音が聞こえる。その次に息が出来なくなる。
窒息死は辛いため、肺から出る音が聞こえて約10秒後にすべて息を吐き切るといい。
そうすれば苦しむ時間は少ない
…ありがとうお医者さん。
僕…頑張ってくるね。
タクシーの中で薬をいつもの3倍飲み、塗ってライブ会場へ向かう。
よし、頑張るぞ。
いつも通り、開催して曲を弾いて、とうとうMCの時間になった。
🎤❤️「いやぁ…💛ちゃん楽しいですねぇ…」
🎹💛「そうですねぇ….ちょっといいですか?しんみりした空気にさせていいですか?笑 」
🎸💙「えぇ何怖いんだけどぉ笑」
🎹💛「えーっと、今日はみんなにお手紙を書いてきました!!」
🎤❤️「えぇ?!笑急にどうした?!笑笑」
🎹💛「なんか…急に感謝を伝えなくてはと思い…ね、笑」
🎸💙「えぇ…笑どうしたんだよ笑 」
🎹💛「えぇいうるさい!!笑では読んでいきますね!!
ファンのみんなへ!!
えー今年で結成11周年!!いやぁ結構長い年月やってますね!!
僕たちの楽曲で支えられてるとか、頑張れてるとか聞きますとか聞きますが
僕たちもみんなの声に励まされています!!ほんとに…活動の励みですっ!!」
泣かないって決めたのに
自然と涙が出てくる。
笑顔でお別れって決めたのに。
🎹💛「…『みんなは』ちゃんと迷ったことがあったら誰かに相談するんだぞ!!
困ったりね!!」
🎤❤️「急に話飛ぶじゃん笑」
🎹💛「えぇいうるさい!!笑まぁ、俺たちの曲にもある通りなるようになる。ケセラセラだよ!!胸に刻んどこ!!笑 」
🎸💙「おぉそこに繋げると笑」
🎤❤️「まぁ💛ちゃんの言う通りだよ。
みんなの声が1番の励みだから。
ありがとうございます。
ね。なるようになるから。
じゃあ最後の曲行きます。ケセラセラ」
僕はキーボードに手をのせる。
左胸の鼓動が止まるまで音楽を奏で続ける。
ケセラセラ今日も唱える限界?上等。やってやろうか
僕の人生、何とかなっただろうか、
振り返りながら、泣きながら考え弾き続ける
僕の人生は「楽しかった」
それだけだ。
生まれ変わるなら?
また私だね。
僕はここでフルートを構える。
そして中央に向かって走る。
吹きながら走る。
辛い。
苦しい。
でももっとこの時間が続いて欲しい。
終わらないで欲しい。
でもだんだんと近づいてくる。
🎤❤️「なるようになるのさケセラセラ!」
終わりに近づく演奏が続く。
🎤❤️「うぉぉぉぉ〜いぇぇえ〜お〜おぉぉぉ〜」
走り続けるため、フルートを吹き続けるために息を吸おうとすると
🎹💛「ぜぇ…」
たんが詰まっているような息の吸い方。
あぁ…もう終わりなんだ。
楽しい時間は終わり。
最後のパート。
ここ、本当は伸ばすのではなくみんな音を切り上げる。
でもここを僕はロングパートにする。
走るのをやめ、
息を思いっきり吸い、
フルートを思いっきり吹いた。
息を吐くのを辞めると気管が塞がって死ぬ。
ほんとに最後の演奏。
みんなの困惑している顔が簡単に想像できる
僕は言葉の通り
全生命をこのフルートに残し、
限界まで息を吹き
ぶっ倒れた。
苦しい。
息ができない…けど、
お医者さんの言った通り息を思いっきり吐いてからだと苦しむ時間が短い。
目が見えなくなり、耳が聞こえなくなった。
とうとう感覚もにぶってきた。
僕は最後に
『みんな大好き、ありがとう』
そう口を動かし、
この世界から旅立った。
コメント
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バックミュージックでそらんじ流さなければよかった涙で大洪水
心がほんとにいたい、、、
ダメですダメだよ涼ちゃん