テラーノベル
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【脅威と知恵は合わないようです】
⚠軍パロ等、なんでも許せる方向け⚠
⚠シリアスなシーンあり⚠
⚠大怪我の表現あり⚠
【em視点】
あれからシャオロンさんも戦場へと向かっていった
オスマン幹部からの指示で私は大先生とペア生活をすることに
普段なら不安や心配があったが今はそれらは無かった
ぽっかりと空いたような穴は何で埋めれる訳もなくどんどんその存在感を増していく
どんどん、どんどんその穴は大きくなる
もはや、何故穴が空いているのかも分からないくらいに
ゾムさん…
私は……
ut)おーい?エーミール?
em)…あ、はい、どうしました?
ut)いやぁ、なんかずっと上の空やん?どーしたんかなぁって
em)…いえ…特に何も無いです。すみません、気にかけてくださって。
ut)ほーん、まぁええけど、そろそろ切り替えろよ?もう学校も終わって幹部の側近として本格的に軍に入るんやから
あぁ、そうだった。
もうゾムさんが戦場へと赴いて2年も経ったんだ
em)……そうですね。
大先生は優しい、
ロボロさんやチーノ君、ショッピ君とはまた違う優しさ
皆は甘やかしてくれるような優しさだが、大先生のは違う
大先生のは私を現実に冷たく引き戻してくれる。
その冷たい優しさが今の私には丁度いい
em)……行きますか
ut)おん、あ、入隊祝いでジュースかなんか買ってくれん?
em)それを言うなら私にも買ってくださいよ?
ut)えぇ、俺金無いんよぉ…エーミール♡お願い♡
em)……寒気がしました
ut)酷ない!?
唸るような発砲音と爆発音が夜中にまで響く
ここは本軍基地から北に2時間ほど軍用車で移動したところにある前線救護簡易施設
幹部の側近として戦場を知ることが大切だと言われここに配属された
ちなみに大先生は狙撃後方支援隊に行ったようで定期的にこの施設に来る事になっている
em)しばらくの間お世話になります、幹部補佐のエーミールと申します。よろしくお願いします。
sn)よろしくね、噂は聞いてるよ、医療系の知識は頭に入ってるよね、それを前提として動いてもらうからね
しんぺい神軍医
軍医としてこの施設に居る方
第一印象は
ふわふわとした独特な声、体格は大きく軍医というより軍人として前線を貼れば中々な成績を収めそうではある
だがどこか虚ろな目をしている人
sn)早速だけど始めようか、患者は多いからね
em)……はい。
【ut視点 】
ダッルゥゥ…
なんで僕が狙撃なんかやらなあかんねん…
あのクソ幹部野郎……
ut)はぁ……はよエーミールんとこに報告行きてぇなぁ
そしたらサボれッ……意見交流出来るし?
?)……おい!
ut)うっお!?ビビったぁ…なんやねん…
?)こんな所で何しとんねん!!敵軍の前線が迫ってきとるから撤退命令出たやろがッ!!
ut)はへ?そうなん?
うるさい声やな…
その金髪も戦場なら目立つやろ…地毛か?
その時、大きな爆発音を初めに銃声が鳴り響いた
?)チッ…お前幹部候補やろ!?無線くらい持っとるはずや!!聞いとけや!!
ut)いやぁ…すんません
?)ッ…クソが…口閉じとけよ!!舌噛むぞ!!
そう叫ぶと金髪のうるさい声の奴は俺を脇に抱え、足場の悪い森の中を駆け出した
そっとソイツの顔を見上げると焦っている口調や態度のはずなのにどこか楽しそうで口角が上がっていた
……
あぁ、こいつも“ソッチ”なんか…
僕が知ってるソッチの奴ら、
戦場や戦略などの争い好きの中でも狂った奴ら、
戦いを娯楽とし、その場に自分がいればなお良くて、戦場には不釣り合いな笑みを浮かべる奴
今はどうなっとるか知らん一応同年代のグルッペンや“這い寄る脅威”なんて呼ばれたゾム、他にも何人かおる
そうか……コイツも…“俺と同じか”
……
手に持っていたスナイパーライフルを手にとる
弾丸を胸ポケットから取り出す、装填は完璧、葉から分かる風の向きは大丈夫、揺られているがまぁいける
銃声が響く中、銃口を目標に向ける
?)ッおい!!変なことすんなッ……よ……
引き金は1回、火薬の鼻を刺すような苦くも心地よい香りがする
放った弾丸はこちらに手榴弾を投げようとした奴の脳天に当たった
?)は……?
ut)はよ走れや、手榴弾起動しとるっぽいし持っとるヤツ倒したから手から離れて破裂すんで
僕を脇に抱えたまま、金髪のうるさい声の奴は再び走り出した
ut)…んふふ…
我ながら気味の悪い笑みがこぼれた
……
森の中を駆け抜け、気がつくとそこは前線救護簡易施設だった。
ut)お、着いたん?
?)お前せめて礼くらい言えや……
息を整えながら金髪のうるさい声はそう言う
?)……お前助けたん俺やぞ?恩は恩で返せ
ut)それで言うんやったら俺も撃ち殺したで?恩もくそもあるか
金髪のうるさい男と言い合っていると施設内から医療行為用の軍服を着たエーミールが出てきた
【em視点】
前線が押されこの簡易施設にまで近ずいてきた
そう報告を受け、無線に耳をすませながら片足と視力を爆風で失った前線軍人の包帯を取替える
em)痛み止めの薬はこちらに、
痛み止めと称した猛毒
復帰できそうにない前線兵は戦場情報を守るために消されてしまう
分かっていた
しんぺい神軍医の行う業務は全て裏があるもの、軍人というものは政府や上の人間に従うしかない
しんぺい神軍医は私を思ってか人の生死に関わるような業務は初めやらせてくれなかった
しかし時間と共にそれは崩れた
増える再起不能患者をしんぺい神軍医だけてば捌ききれず、それを見た上の人間は私にも同じ業務を要求した
業務内容は再起不能の軍人に対し痛み止めと称して猛毒を与える事、遺体の処理
上の人間はこれを名誉あることだと言った
そんな業務をこなす日々、しんぺい神の虚ろな目になった理由がわかった気がした
無線から聞こえてきたのは軍医と幹部補佐のみ撤退、という声
あぁ、政府や上の人間はここまで堕ちていたのか
命をかけ戦った者達を見捨てるのか
手に持っていた桶に入っていた水を捨てようと外に出るとそこには大先生と“コネシマ前線隊副隊長”がいた
em)あ……大先生、と、コネシマさん……
ut)お!エーミールやん
kn)あ゛?エーミール、こいつと知り合いなんか?
em)ええ、一応ペアですよ、一応
ut)一応ってなんなん!?泣くで!?
その瞬間、激しい爆発音が聞こえた
sn)エーミール!撤退命令!
しんぺい神軍医の声が響く
コネシマは察したかのように私と大先生を抱えるとしんぺい神軍医の乗った軍用車に乗り込んだ
sn)なんで君たちが居るの!?まぁいいけどっ!
しんぺい神軍医はそう言うと車を走らせた
めっちゃ放置してしまってた……申し訳ないです。今後もかなり更新遅れるかと思います
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コメント
1件
続き楽しみです!✨