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「ん…。朝か。まだ寝ていたいな。」
今日は、『高校』の入学式だ。遅れるわけにはいかないが、十分に時間が余る時間に起きれてほっとした。
「起きなさーい!!朝ごはんよー!!!」
はあ、母さんは今日もうるさいな…。頑張って合格したんだから、静かにしててくれよ。
この社会は異能でできている。社会的地位も、テストの難易度も、すべてに格差が出る。異能ランクがそれぞれの管理システムの要だ。身体検査も、身長・体重・異能レベル・視力・聴力・駆力。この6つの項目で検査される。
わたしのランクは底辺よりかは上の「Dランク」だ。E,D,C,B,A,Sの6ランクがある。さらに、各ランクに「- ノーマル +」があるのだ。詳しく言うと、わたしは「D+ランク」。Cランクであってほしかった。
「ほら、朝ごはん食べて行きなさい!!電車に遅れるでしょ!!?」
「燈莉~、起きなさ~い」
母さんと姉さんが叫んでいる。リビングに行くと、父さんもいた。
「はいはい、制服には着替えたから。食べますよ」
「燈莉。学園生活は満喫してなんぼだ。彼氏の一人や二人、作ってこい」
「父さん、やめてよ。ただでさえ、姉さんと同じ学園なんだから、絶対に姉さんの評価が邪魔して変なことになるって」
「燈莉、お姉ちゃんのことは話しちゃだめよ?ね?」
「はいはい。わかってます~。母さん、行ってきます。」
「ええ、行ってらっしゃい。入学式、遅れないでね」
「は~い。わかってるよ~」
玄関の取っ手を回して、開ける。少しだけ寒くて、手袋が欲しくなる。
敦輝は、今日来てないのかな…。
「おーい!燈莉ー!!」
聞きなれた声が聞こえてくる。敦輝だ。家が近くて、小学校からずっと同じ学校だった。
「燈莉、今日の電車、遅れるらしいぜ、春なのに、冬みたいだな…」
敦輝の異能ランクは、「B+ランク」だ。私とは、遠くかけ離れた存在だ。
私が、近くにいていいのだろうか。そう思ってしまう。
彼の異能名は、「破壊衝動《アージ・オブ・バースト》」、壊れた後の物質を意識すれば、同じように壊れるというもの。彼曰はく、「授業中に蛍光灯が割れたときのことを考えてたら、本当に割れちゃった。俺の異能の残り火があったから、俺の異能なんだと思う」だそう。
電車で揺れる彼は、とても凛としていて、かっこよかった。