前回の続き!
side:kn
手術中俺は、ずっと願っていた。
どうかうまくいきます様に。
shr「健人くん!すみません、遅れました。風磨くんは?」
kn「まだ。」
そう言ったあと、先生が出てきた。
kn「先生!風磨は?」
「やれる事はやりました。後は無事回復するかどうか、です。それと、短くて1日、長くて5日間
昏睡状態になります。」
kn「わかりました。」
shr「ありがとうございました。」
俺は、成功したかどうかよくわからない先生の言葉に、少し不安を抱いていた。
無事回復しなかったら、一生昏睡状態になってしまうかもしれない。
俺はとりあえず家に帰った。
そう言えば風磨に言われたこれ
帰ってくる前日に開けろって言われたけど、もう開けて良いよね。
俺はその箱を開けた。
中に入っていたのは手紙と風磨に渡した、お揃いの指輪だった。
kn「くっそ、なんで俺気づかなかったんだ。出張行くって言ってた時、あいついつも首にかけて
ネックレスにするか、指にちゃんとつけてたじゃねぇか、」
言われたら、あいつは首にかけてもなく、指にもつけていなかった。
俺は手紙を読んだ
(手紙の内容は次回公開します)
くっそ、くそ、なんでだよ。俺を、置いてくなよ。
side:fm
ここはどこだ?
動けない。
ふと周りを見渡してみると、見覚えのある、公園?
あ、誰かのネックレスが落ちてる。
拾ってあげよう。
?「あの!すみません、それ俺のです」
fm「あ、はい、どうぞ。」
誰かに似ているなと思って、よく見たら、小さい頃の中島だ。
過去に戻ったのか?走馬灯?
走馬灯ってこんなはっきり、映るもんなんだ。
kn「あの、すみません、これ元カノとお揃いのやつで、どうにでもなれって、投げて、」
kn「でも良くないですよね!、拾ってくれてありがとうございます。」
fm「大丈夫俺も良くあるから。」
kn「あの、どこかでお会いした事、ありましたっけ?」
fm「。。。ないと思います。」
kn「お名前は、?」
fm「楠美です。」
俺は咄嗟に思い浮かんだ名前を言った。
kn「楠美さん。」
fm「あなたは?」
kn「健人です。中島健人。」
fm「健人くん。」
kn「あ!そろそろ時間なので、さようなら。」
俺は、意識を失った。
それから数秒後、またあの、走馬灯?、夢?を見た。
kn「楠美さん!」
fm「健人くん、どうしたの?久しぶり」
kn「久しぶり!あのね、俺、相方のこと大好きっぽい。」
fm「相方っていうのは?」
俺だろう。俺じゃ無かったら泣き喚くが。
kn「風磨っていうの!良い名前でしょ。」
fm「へぇ、大好きなんだ。」
やっぱり俺だ。
kn「うん!俺、隣にあいつが居れば、もう何もいらないかも。」
fm「へぇ、そんなに大事なやつなんだ、取られる前に取っとけ。」
kn「大丈夫。取られたら、奪うから。」
この時の中島は、当時の俺にも見せた事のなかった、表情をしていた。
怖くもなく、可愛くもなく、儚いという言葉が合うのだろうか。
kn「ねぇ楠美さん。運命の人って、2人いるんだって。」
fm「へぇ、」
急にどうしたんだ。
kn「俺ね、風磨が2人目であって欲しいって思ってる。」
fm「なんで?」
kn「風磨が1人目なら、2人目に出会ったとき、離れないといけないでしょ?」
fm「そっか。」
kn「ねぇ、風磨。」
fm「ん?」
やらかした。ついつい、答えてしまった。
kn「やっぱり、風磨だったんだね。」
fm「なん、で?」
kn「首。ほくろ。」
fm「そっか。」
kn「ねぇ、風磨。俺の隣にいるやつは誰なの?俺を置いて1人で大人になったの?」
fm「お前の隣にいるやつは本物。俺は、」
kn「ごめん。風磨。」
kn「もう少し隣に居させて。」
fm「わかった。」
kn「ごめん俺帰らないと。」
fm「わかった気をつけて帰れよ。」
kn「バイバイ。未来の風磨。俺その時も絶対、お前の隣にいるから。」
fm「ふふっ、そうだな。待ってるよ。」
それで俺の走馬灯?夢?は終わった。
俺はもうそろそろ目覚める。その感覚はある。
その時どこで目を覚ますかで、今のが走馬灯か夢か決まる。
side:kn
起きろよ風磨。俺を置いて死ぬなよ。
ごめんずっと、1人で抱え込ませて、3ヶ月前からずっと隠してたんだろ?
勝利から聞いたよ。
お願い。起きて。
パチ
kn「風磨?」
fm「…中、島?」
kn「生きてる、ナースコール、」
俺はナースコールのボタンをすぐ押した。
kn「風磨、ごめん、ずっと1人で抱え込ませて、気づけなくて。」
fm「俺も、ずっと嘘ついてた。」
kn「はい、これ」
俺は箱に入っていた指輪を渡した。
fm「指輪、」
先生が入ってきた。
「目が覚めましたか。そしたら、明後日にはもう退院できると思いますので、ご安心ください」
kn「よかったです。ありがとうございました。」
明後日
kn「風磨!今日、退院だね」
fm「うん。」
kn「次、何かあったら絶対俺にいう事、じゃないと、あの世でもお仕置きするから。」
fm「は〜い」
なんとか無事にピンチを乗り越えたお二人でしたちゃんちゃん
次回手紙の中身公開