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桃×黃 幼少期
春のぽかぽかした日。
みことは、公園の真ん中で困っていた。
👑「むぅ……」
空を見上げる。
👑「むむぅ……」
さらに見上げる。
👑「むぅぅぅ……」
結果、後ろによろけてしりもちをついた。
ぽすん。
👑「いたくなかった」
誰も聞いていないのに報告する。
そんなみことのところへ、らんがとことことやってきた。
🌸「みこと、何してるの?」
👑「らんらん」
みことはぱっと顔を上げた。
そして木を指さす。
👑「あれぇ」
木の枝には、黄色い風船が引っかかっていた。
🌸「取れないの?」
👑「うん」
🌸「そっかぁ」
らんも見上げる。
確かに高い。
五歳児と四歳児にはなかなか難しい高さだ。
みことはしょんぼりした。
👑「俺のふうせん……」
🌸「大事だった?」
👑「だいじ」
🌸「そっか」
らんは少し考えた。
それから胸を張る。
🌸「じゃあ俺が取ってあげるよ」
みことの顔がぱあっと明るくなった。
👑「らんらんすごい!」
まだ何もしていない。
らんは少し照れた。
🌸「ま、まだ取れてないからね?」
👑「でもすごい!」
🌸「早い早い」
みことは期待いっぱいの目で見ている。
らんは木の下へ向かった。
ぴょん。
届かない。
ぴょん。
やっぱり届かない。
🌸「うーん……」
難しい。
すると後ろから声がした。
👑「らんらん」
🌸「ん?」
👑「おっきくなった?」
🌸「今はなってないかなぁ」
👑「そっかぁ」
みことは残念そうだった。
どうやら、らんなら急に大きくなれると思っていたらしい。
らんは思わず笑った。
🌸「そんな便利なことはできないよ」
👑「できないの?」
🌸「できないの」
👑「らんらんでも?」
🌸「らんらんでも」
👑「たいへんだねぇ」
🌸「うん、たいへんだねぇ」
なぜか慰められた。
すると今度はみことが木に向かって歩いていく。
👑「俺もやる」
🌸「お、頑張れ」
みことは木を見上げた。
見上げた。
見上げた。
そして木に向かって言った。
👑「おりてきて〜」
らんは吹き出した。
🌸「ふふっ」
👑「?」
🌸「風船にお願いしてるの?」
👑「うん」
🌸「聞いてくれるかなぁ」
👑「いいこだから」
風船への信頼がすごい。
二人で見上げる。
もちろん風船は降りてこない。
👑「いいこじゃなかった」
みことが真顔で言った。
🌸「まだ分かんないよ」
らんが笑っていると、そのとき。
ふわっ。
風が吹いた。
枝が揺れる。
風船も揺れる。
そして――
するん。
ぽとっ。
風船が落ちてきた。
👑「!」
🌸「!」
みことは慌てて抱きしめた。
👑「取れたぁ!」
ぴょんぴょん跳ねる。
らんも嬉しくなった。
🌸「よかったね」
👑「うん!」
🌸「みことのお願い、聞いてくれたのかもね」
するとみことは真剣な顔になった。
👑「ちがうよ」
🌸「え?」
👑「らんらんがいたから」
らんはきょとんとした。
🌸「俺?」
👑「うん」
🌸「なんで?」
みことは当たり前みたいに言う。
👑「らんらん、すごいから」
らんは少し照れてしまった。
🌸「そんなことないよ」
👑「あるよ」
🌸「ないよ」
👑「ある」
🌸「ない」
👑「ある」
🌸「ない」
二人で言い合う。
数秒後。
みことがにこっと笑った。
👑「じゃあ、ある!」
🌸「強引だなぁ」
らんも笑った。
みことは風船の紐をらんの手に握らせる。
👑「いっしょにもつ」
🌸「いいの?」
👑「うん!」
らんは隣に並んだ。
風船は二人の頭の上でふわふわ揺れる。
👑「らんらん」
🌸「ん?」
👑「また取れなくなったら助けてね」
🌸「もちろん」
👑「取れなくなっても?」
🌸「うん」
👑「いっぱい取れなくなっても?」
🌸「うんうん」
みことは満足そうに頷いた。
そして次の瞬間。
風船の紐を手放した。
ふわっ。
👑「らんらん」
🌸「え?」
👑「取れなくなった」
🌸「早いよ!?」
公園中に、らんのツッコミが響いた。
リクエストありがとうございました!!!!
けっこ〜遅れました‥ごめんなさい!
リク下さい!
コメント
3件
え、神じゃないですか!! これでテスト頑張れますぅぅ! ショタ神!風船がいい仕事してる!! もう、ありがとうございます😭
ふわああ…尊い…!!😭💕💕 みことが「おりてきて〜」って風船にお願いしたり、「いいこだから」って信じてるところがもう可愛すぎて胸がきゅんきゅんしたよ…!! らんが「取ってあげるよ」って言ったのに結局風が吹いて落ちてくる流れも、幼児あるあるすぎて微笑ましかった😂 最後にわざと手放して「取れなくなった」って言うみことと、全力ツッコミするらん、この距離感が最高すぎる…!! 藍翠さん、素敵なお話をありがとうございます…続きも楽しみにしてますね🌸✨