激しい憎悪?兄に対する殺意?感情が酷く高ぶって衝動が抑えられない。
欠陥品なりに努力したつもりだった。兄の隣に並べるように。必死に努力した。
それなのにサッカーをやめろ?アイツは俺の事を何もわかっていない。
そう、俺は死ぬことに決めた。最悪の選択だった。サッカーで潰す事も考えた
だが兄は喜ぶだろうか?最期まで兄を信じ、憧れてきた人生の幕をおろした。
首を引っ掛けるのは親に迷惑だからやめた。
風呂で?腐敗なんてしたら親に泣かれるだろう。
薬も、飛び降りも、溺死も。全部できない。…親にムリを言って、一人暮らしをさせてもらった。
特に変わったことといえば、サッカーをしなくなった以外何もない。ネットニュースを見る度に見かける糸師冴に苛ついた。
早くコイツの歪んだ顔を見たい。浮遊霊にでもなってやる。そんな気持ちとは裏腹に軽快な音を立ててスマホが鳴る。こんな時間に誰だよ。
そう思い通知を見ると、母親から送られてきた、幼い頃の写真。息を呑んだ今すぐにでも投げ出したかった。どう頑張っても上手く息が吸えない。
雪の日がフラッシュバックする。怖い。望んでいた死が近づいているというのに。「ひゅ、ず、ぅあ”…」、息を吸うことしかできない、吐けない、辛い。
助けて、兄ちゃん、。しにたくない、外に出れば誰かに気づかれるかも?酸欠でクラクラとする頭のままドアノブに手をかけた。力が入らなく体が後ろに倒れもうダメだなと。
__ 12月下旬。寒く誰も外なんて出ない夜、雪が笑うように激しく吹雪いた
コメント
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好きです⋯⋯🥺💖 兄ちゃに激重感情抱いてるrnちゃんが大好きなのですが、この小説がドンピシャすぎて⋯⋯。 めちゃめちゃ最高でした😭👏✨ 素敵な冴凛、ありがとうございました!🙏