⚠︎ 注意 : エセ関西弁あります。
インターフォンの音が広い家中に広がり、家主が鼻歌混じりで玄関へと足を運んだ。
「 いらっしゃいませ。」
そう言い、聖母の様に微笑むと、客室へと招き、温かいお茶と日本菓子をテーブルに用意した。
< 本田 菊 目線 >
「 なー !! なー !! 菊 ! 」
名を呼びながら私の頭に顎を乗せ、全体重を私に任してきた彼。
「 何でしょうか ? 、アントーニョさん 」
” 重い “ 漢字と平仮名のたった2文字で私の今、現在の気持ちを表せる文字はこれしか無いだろう。だからと私が言った所で何も変わりやしないと悟った。
< トーニョ 目線 >
うーんと何か考えて、ハッと何かを思い出した様に俺の方を黒い瞳で見つめて来た。その瞳の中にはクッキリと俺が映っていた。
「 あ、アントーニョさん ! 、大変です 。」
「 ん ? どないしたん ? 親分、何でも聞いたるで !! 」そう胸を張って言うと、菊は
「 実は、夕飯の食材を買い忘れていました … 」
誠にすみません。と謝って居たが、俺は菊の髪を優しく撫でて言った。
「 それなら、今から2人で食材を買いに行こうや !! 」
そう言い、瞳をじっと見つめると、菊はクスッと微笑んで、「 そうですね 」と、俺の瞳を見て返事をした。
fin .
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