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キルクラ
部屋のドアが、静かに閉まる音。
クラピカは本を閉じて振り向いた。
クラ「……キルアか。こんな時間に、どうかしたのか?」
キル「どうかしてんのはおまえの方だろ? こんな時間まで起きてたらレオリオに怒られるぞ。」
クラ「……ははっ、そういうところは子供なのだな。ただ落ち着く時間が欲しかっただけだ。」
キル「わっ、笑うなよ。」
キルアは少し視線を逸らし、壁にもたれた。
キル「なあ、クラピカ。おまえ、わかってんだろ?俺が、どれだけ我慢してるか。」
さっきの甘酸っぱい雰囲気とは一変し、キルアはクラピカを真剣に見つめる。
クラ「……何を、だ?」
キル「とぼけんなよ。」
次の瞬間、キルアは歩み寄り、クラピカの顎を指でつまんだ。
指先が冷たい。けれどその目は、灼けるほど熱い。
クラ「……やめろ、キルア。」
キル「やめねぇよ。おまえが俺を避けるたびに、俺、マジでどうにかなりそうなんだ。」
キルアの指が、クラピカの喉元のシャツにかかる。
ボタンを一つ、また一つと外していくたびに、クラピカの息が浅くなる。
クラ「やめるんだ ……」
キル「やめろって言いながら、力入ってねーし。」
クラ「……っ、馬鹿。」
キルアはクラピカの頬に手を添え、そっと口づけた。
優しく、けれど執拗に、舌を差し入れてくる。
クラ「ん……ふ……っ、キルア……」
キル「俺のこと、ちゃんと見ろよ。感じてる顔……誰にも見せんなよ、俺だけに見せてろ。」
クラ「……ずるい奴だな。おまえは……本当に。」
キル「知ってるよ。俺、おまえのそういうとこ……全部好きなんだ。」
クラピカの瞳に、涙の粒がにじむ。
クラ「……キルア……優しくしろ。おまえの力で私に触れるな。」
キル「……優しくしろって言ったくせに、乱れるの早ぇじゃん。ちゃんと俺に乱されろよな。」
クラ「……やめ、……あっ、ん、ああっ――」
__夜の静寂を、クラピカのかすれた声が破っていった。
終わり!!!
見てくれてありがとうございます。⛓️
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