夕暮れの光が部屋に差し込む。ノワレは床に座ったまま、ぼんやりと天井を見ていた。
呼吸の乱れがやっと落ち着きかけたころ、ふと立ち上がる。
手が勝手に薬の瓶を掴む。
口に運ぶと、数粒をまとめて飲み込んだ。
苦さも味も感じない。ただ、体の奥で何かが動くのを待つだけ。
何も考えずに、ノワレはドアを開けた。
外の空気は冷たく、夕暮れのオレンジ色が街を染めている。
足は自然に裏路地へ向かう。
人通りは少なく、壁の影とゴミ箱の匂いだけがある。
ノワレはゆっくり歩きながら、心の中のざわめきが少しだけ静まるのを感じた。
考える必要も、理由も、意味もなく、ただその場所に立っている。
ノワレは、ふらつく足で裏路地を進んだ。
世界が少し歪んで見える。街灯の光が揺れ、地面の影が波打つ。
壁に手をついた瞬間、力が抜けた。
体がそのまま崩れ、視界がスローモーションのように傾く。
アスファルトの冷たさが頬に触れたとき、遠くから足音が近づいた。
笑い声。誰かの低い囁き。
顔を上げようとしても、首が動かない。
ぼやけた視界に、人影がいくつも映る。
彼らの言葉は意味を結ばず、音だけがノワレの頭をかすめる。
明るく笑っているようにも、冷たく見下しているようにも聞こえた。
ノワレは何かを言おうとしたが、声にならなかった。
世界がゆっくり遠ざかる。
視界の目の前には人影が複数いた。
会話が断片的に聞こえてくる。
周囲の目に包まれる閉塞感で心臓の動きが早まるのがわかった。
気づいたことには、体に触れられていた。
シャツのボタンに触れられ乱暴に外す。
パチッパチッ……と外すことが響く度、肌が空気に触れた。
ノワレがもがくたび、笑い声が増す。
息が荒くなる。抵抗ができない。
ただ受け入れるしかないノワレだった。
排泄口になにかが当たった。
なにか硬いものが押し込んでくる。
慣れてもいないとこに無理やり挿れられる
肉が引きちぎれるような感覚に、頭がいっぱいになった。
痛い、そう思うことしかできなくて抵抗ができない
呼吸が喉の奥でつかえる。
で
「……っ、やめ……っ」
掠れた声が出た瞬間、体の力が抜ける。
足元がぐらつき、床が遠くなる。
呼吸は浅く、速い。鼓動は空回りしているのに、体はどんどん冷えていく。
目の前の光が伸びて、遠ざかる。誰かの声が聞こえた気がしたが、それももう聞こえない。
最後に見えたのは、血のような赤と、灯りの輪だった。
ぐりぐりと押し潰されるような感覚に、胃液の酸っぱさが喉を焼いた。
この今自分の”ここ”になにが入っているのか理解するまで時間がかかった
陰茎がずっぽりと入っている。
吐き気に波を打たれる。
貞操喪失をした排泄口からは血と精液と胃液が流れ出てくる。胃液が排泄口の傷に針を刺すような痛みを感じさせる。
その後は、気を失っていた。
何回何人にやられたのだろう。
数時間後、気を取り戻したノワレ。
周囲にいた人の影はもうない。
ただ、遠くの車のエンジンだけが聞こえる 。
遠くで車の音が響く。それが、まるで別の世界の出来事みたいだった。
排泄口から流れ出る液体を指にとり、見てみると、刺激臭が脳を麻痺させる。
さっきの野郎どもの精液だ。
薬もすっかり切れて、本格的に今の状態の深刻さを自覚する。
ビルの屋上の明かりが、ぼやけた視界の端に滲む。
遠くで誰かが笑っているような音がして、それすらもう現実かわからなかった。
ノワレは目を閉じた。
体の重さを地面に預けて、呼吸を一度、深くした。
息が入って、また出ていく。
ただそれだけを、確かめるように。
夜の匂いが少しだけ優しくなった気がした。
そして、何も言わずに、ノワレは目を開けたまま、長い沈黙に身を委ねた。
コメント
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ご飯食べ終わってすぐにこれは大興奮。デザートってことですか