テラーノベル
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うわ、読んでて胸がギュッと締め付けられるようなエピソードでしたね……。痴漢に遭って何も言えずに耐えるしかなかった祥大さんの無力感と、そこに現れた米澤さんの「なぁ、おっちゃん。離してやってや?」という一声がめちゃくちゃかっこよかったです。ああいう絶妙なタイミングで間に入ってくれる人、現実にもいてほしい。緊張で連絡先を聞いちゃう祥大さんの気持ち、すごくわかるし、そこからのお礼の連絡どうなるのか気になります。続きが楽しみです。
8時25分、今日は少し点検で時間が遅れて出発した。終点秋葉原まで時間がかかる、僕はいつも満員電車の中今日は扉側へ移動した。[ふぅ、今日は少しのんびりしたいから良かった。]
扉に寄りかかって少し息をついた、いつものように携帯を開いて記事を見た。
いつも研究している教授は1ヶ月に1回のように賞を取ったり記事に乗ったりしている、いつも雑務を押し付けて僕はあまり論文を書けないのに僕もいつか記事に乗って賞を取ってまだ誰も知らないものを見つけて…んんっ、喋りすぎかもな。
少し空いてきて秋葉原に着いた時に開く扉側に顔を向けてのんびりと外を眺めた。都会に近づくにつれてビルも道も何もかも増えて青空があまり見えない、それが一番都会だと思える。
[あれ、なんか…触られてる…?]
いやいや、そんなはずがないと思ったがその違和感は時間が経つにつれて増していった。最初人が多いから接触があったんだろうと考えたが、ずっと触ってきてる。最初に背中、次に腰、今臀を触られている。手で払ってもまた触ってくる、気色悪い。
[あの!やめてください!]って言えたら良かったな。何も言えないまま着くまで我慢しないといけなかった。
「─なぁ、おっちゃん。離してやってや?」
痴漢してきた人が誰かに注意されている。
[助かった…]
少し振り返ると触ってきた人は違う車両に移り、僕より少し若そうなお兄さんはごめんというポーズをして座ってた席に…席は取られて手摺に掴まって終点まで一緒に乗っていた。
「あの…」
勇気を出して助けてくれたお兄さんの手を掴んだ。
「あの、ありがとうございました。助けてもらえるなんて思ってなかったので…」
目を合わせれなかったがお兄さんは口を開いた。
「ええよええよ、東京やと変な人多いねんな」笑
ケラケラ笑って喋ってくれた、今だ!名前を聞け!
「ぁ、ぁの…」
「ん?何?」
“連絡先交換!…じゃなくて名前教えてください!”って言え!
「れ、連絡先交換してください!…っあ」
冷や汗が酷い、なんで名前じゃなくて連絡先って言ってしまったんだよ僕はー!このバカバカ!!
「お、ええよ!あ、僕米澤大地って言います!」
「ぁりが、ありがとうございます。僕、加藤祥大です。」
ペコペコ頭を下げながらスマホの電話番号を教えた、正直交換してくれるなんて思ってなかったから驚きでしか無かった。
「んじゃ、僕人と待ち合わせしてるんで!連絡いつでもしてください!」
手を振って先にホームから出てしまった、いい人だな。少し見蕩れた…気がしなくもない。今度お礼の代わりに会おうかお誘いしようかと悩みながら、駅のホームを出た。