テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
91,043
「弱者って、何を指すんだろう」ー番外編ー
須「………」
つい、勢いで、そのまま出てきてしまった
どうせ、河村にはあの辛さはわかんないだろうと
ひとり、仲間は居ない
擁護だけが増えていく一方
俺らは、皆、きちんと愛されていたと思う
けど、不安はそれを見えなくしてしまう
初めての場所、初めての人達
そして、初めて得られる、他人からの現実的な評価
QuizKnockは、クイズ特化型YouTubeだ
そんな所に俺なんかが居ては、何もかもが、信じられなくなるかもしれない
さっき、とりあえず「つられて焦っただけ」とは言ったが、やっぱり、過去の自分と重なってしまった
ひとりは辛い
よく、わかる
俺だけ違うからって、変な評価ばかり受けてきた気がする
“弱い”だとか、“可哀想”だとか
本当に、ウザい
きっと、山本も似たような事を思っていたんだろう
……俺、今からどうするんだ…?
ふと、我に返った
勢いで飛び出してきてしまったが、元はと言えば山本を守る為に行ったのだろう?
じゃあ、なんで今、外に居るんだ?
一瞬、戻ろうかと思ったが、あそこに居ても気分が悪くなるだけだ
じゃあ、どうする?
会社に戻る?自分の家に戻る?河村を待つ?
どれも、納得はしない
それに、河村にはもう、今は会いたくない
須「…どーすりゃいいんだよ……」
プルルル…
須「うぉっ……」
「…伊沢」
伊「須貝さん、山本は大丈夫ですか?」
須「……あのな」
伊「はい」
須「俺はもう、…河村に全部任せたから」
「もう、何もわからん」
「けど、さっき山本は吐いて、寝て、…それだけ」
「泣いてはないし、何か喋った訳でもない」
「……これだけ」
伊「…そうですか」
「じゃあ、須貝さんは、どうするんですか?」
須「どう、って?」
伊「こっちに戻ってくるんですか?」
「それとも、もう何もしないんですか?」
須「……わからん…」
伊「じゃあ……
須 …山本と、俺が、重なって、もう、…さ、怖くてっ、」
伊「…」
須「…俺、どうしたらっ、…いいん……?」
伊「…じゃあ、1回、一瞬だけでもいいんで、こっちに戻って来てくれますか?」
須「…わかった、」
伊「ありがとうございます」
ポチッ…
…タッ…タッタッタッ…
伊「須貝さん」
「お疲れ様です」
須「…おう、」
伊「中、入りましょうか」
須「うん…」
ガチャッ…
伊「お先にどうぞ」
須「…あんがと、」
バタンッ…
ストン…
伊「…それで、電話の件なんですけど」
須「……うん、…」
伊「…山本は、大丈夫なんですよね?」
須「…そぉ、」
伊「山本は河村さんに任せたんですよね」
須「、うん…」
伊「…山本と、重なったんですか?」
「自分自身が」
須「…そう…」
「どうせさ?山本が酒飲んだ理由なんて、…そんなくだらん事なんよ」
「ひとりだから、初めてだからっ、」
「…そんなくだらん理由で、思い出してっ、辛くなってっ…」
「…っ……辛いんよっ、…」
伊「…そうなんですか…」
「辛かった、…ですよね、?」
須「そりゃあ…、…そうよ…」
「なんか、どうせさ、わかってんねん」
「俺ら認められてるってのは」
「…けど、なんかっ、もう、…なんも、見えんくてっ…」
伊「…大丈夫ですよ」
「今は、ゆっくりしましょう、?」
須「…っ…、おうッ…、」
山本、
…待って、!
仲間、仲間やん、?!
あ、まっ
須「…っゲホッ!!!!!」
伊「須貝さん?!?!?!」
ガタンッ!!!!
あー、えっぐいえっぐいえっぐいっ…
やっべ、あー、やっべぇっ……
大丈夫、大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫
生きてる生きてる生きてる
みんな、居るから
な?大丈夫、大丈夫…
バシッ!!!!
須「っはぁッ…?!?!?!」
「はぁッ、…はぁッ、……ふっ…、は…?」
伊「大丈夫すか?!?!?!?!」
「息してください?!?!?!」
須「はッ…、はッ……?」
「…っふーッ…、はぁッ…、ふーッ……!」
伊「大丈夫ですからね」
「大丈夫です」
須「…はぁッ…」
「なんっ、大丈夫よ、大丈夫、」
伊「…よかった…」
須「…ごめんな、なんかっ、迷惑かけてばっかで…」
伊「いや、大丈夫ですよ」
「須貝さんが楽になれるなら、俺は平気ですよ」
須「…そう、…」
伊「……河村さん、戻ってきたけど、どうしますか?」
須「っ……!!!!」
「……行く、…!!!」
伊「、わかりました」
須「…っ河村ッ!!!!」
河「…須貝さん」
須「山本は大丈夫なんかッ?!?!」
河「、はい、大丈夫ですよ」
須「…よかったッ…」
河「…なんかあったんですか?」
須「えッ……?」
河「…今日、いつもより、焦ってましたけど」
須「…あぁ……」
「……伊沢につられただけだからッ…笑」
「久々に山本もお酒飲んでたし、久々の繋がりで焦っちゃったんだよッ…笑」
河「そうだったんですね」
須「…、っじゃあ、これだけだからッ!…笑」
「さっきはわざわざごめんなッ、ありがとなッ!…笑」
河「いえ、全然大丈夫ですよ」
須「、そっかッ!…笑」
コメント
9件

なんかちょっと不穏、、? 色々な人の優しさが衝突しちゃってる感じして苦しい
リクエスト感謝感謝!! いや、あのね?勝手に指が動いて、ナイスガイが、あの、…ね?()
読み終えました。須貝さんの、過去の自分と山本さんを重ねる描写がすごくリアルで、胸がぎゅっとなりました。「ひとりは辛い」って言葉、ずっしり来ますね。伊沢さんが「大丈夫ですからね」と優しく寄り添うところ、本当に温かかった。最後、河村さんには笑顔でごまかす須貝さんがまた切なくて…。弱さを見せていいんだよ、って伝えたくなりました。素敵なエピソードをありがとうございます🌷