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陽藍.
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「先輩、先輩!!」
そうやって最近入った後輩に呼ばれた
くりくりした目で、くるくるした派手な色の髪が特徴なその後輩はこの仕事に向いてなさそうだが…
「ナイフとフォークって面白くないです?人を殺すのにはナイフの方が殺しやすくて、解体しやすい。フォークは…」
「…殺すとなると跡形もなくなるまで刺してで苦痛を与えやすい」
「…そうですね」
ニコっとその後輩は笑った
カトラリーを殺人に使うな…とは言いたいものの、こういうニコイチはよく反対で、そして似ていることが多い
人間関係も大体そんなものだ
反対の二人こそどこか似ていて、仲良くはなれる
似ていると味気がなくて、つまらない
いくら好きなものを無限に食べれるとしても飽きて、手に着けなくなる、そういうものだ
…別にそんな話はいいのだ
「急にそんな事を言ってどうした?まさか殺しに使ったんじゃないだろう?」
「ん〜、まぁ使いはしましたけど、僕が言いたいのはそういうのじゃなくて、言葉のナイフってあるじゃないですか?」
「…あぁ」
さらっと使ったことを自白したな
フォークで殺したとなると掃除が大変なんだぞ…
「なら、言葉のフォークってなんだと思います?」
…ふとこの後輩の笑みが不気味に見えた
別に、今更だろうに
数え切れ無いくらいに気の狂った奴と関わってきたというのに
そして、こういう奴の問いかけには答えないと殺られる可能性が上がる
なら、まずは考えるのが得策だ
最初の会話にも上がったが、ナイフは殺しやすい。それこそ鋭利で全てを裂いては死に導くのが仕事のようなものだ
それは言葉でも同じものだろう
言葉のナイフなら、マトを突いた発言で心を刺して、楽に殺した訳だ
…その分忘れてしまったら立ち直りが早いかもしれないが
そして、フォークは殺すのには向いていない。いたぶるためにあり、殺すためには何度も刺して刺して、ひどい苦痛を与えては殺すか、それで終える …いわば生き殺しだ
それが言葉なら、あれこれ暴言を吐いて、精神をじっくりと削りながら、殺すわけだ
…それは中々忘れられないだろう
そして、なんだろうと呪いみたいに自分を責めるようになる
つまり、それが答えという訳だ
ただ、それを教えるのに言うだけじゃつまらないよな?
それを分からせてこそ教育は成るんだ
そして俺にはその義務がある
なんてったって俺はこいつの先輩だからな