白×赤
微 愛着障害
nmmn
ルール守りましょう。
長め
今日もみんなは自分を見えてないかのように隣を通り去っていく。
それでもいい。それがいい。
絡んでくれる人がいたとしても俺はその分の絡みを返せないから。ただ無言で、棒のように立ってるだけ。
自分は昔から母親がおらず、父親と2人きりで過ごしてきた。優しい父ではなく、短気ですぐ怒り、暴力は当たり前のようにある。こうやって過ごしてきたから愛というものを知らない。
小学校。中学校。ずーっと一人ぼっちだった。みんな無視するからさ、話しかけるのが怖くなっちゃった。
先生が出席をとる時はいつも自分のところを飛ばされる。飛ばされるのはなんとも思ってなかったけど、みんながこっちを見てくるのが怖い。だから朝の時間が嫌いなの。
たくさんのことが重なって人が怖くなった。みんな同じ人に見える
どれもただの人間___
白視点
なんなんあの子。
まるで存在を消されたような…。話しかけにいった方がええんかな…
でも迷惑だったらいややな…どないしよ…
もう!話しちゃえ!
白『あのー…』
赤『ビクッ』
白『ごめんごめんッ!!びっくりさせるつもりはなかってん、』
赤『あッ』
赤『…ッ、なんか用ですかッ』
白『いや…なんかなひとりやったから、寂しくないん?』
赤『…寂しくッないです。』
赤『失礼しますッ!!』
白『あ…』
ひどい怯えやな、ここまでやと心配になるんやけど…
赤視点
なんなのあの子。
話しかけてこないで欲しい。
怖いから冷たく接して傷つけちゃうし、何より話したくないでしょ。お世辞とかいらないから―…
父『ちッ…』
赤『ビクッ!!』
舌打ちと貧乏揺すりをする足が止まらない父親。作った料理が口に合わなかったのだろうか。……作らない方が良かったかな……。無音の中食器をおく音だけがリビングに残る。半分も食べていない料理を置いて父親は部屋から出て行った。
勿体ない。そんな気持ちがありつつも残った料理を片付け、自分も部屋へと向かった。
『……勉強しよ…』
テストは赤点ギリギリ。
本当は全問解ける。でも目立ちたくないから……
わざと頭が悪いふりをする。
父親に怒られるのも、殴られるのもわかった上で…
服を脱げば痣、切り傷などがたくさん。真夏だろうと関係なく長袖を着て傷を隠す。
父と約束した。顔だけは傷つけないでくれ。土下座して、いつもの倍殴られて、足置き場にされた。それでも隠し通すために我慢した。
白視点
りうらに話しかけても怯えられて、逃げられていた。それが1ヶ月。
また今日も逃げられるかな……
白『あっ!りうらー!!』
赤『ビクッ』
やっぱり……
赤『…なにッ?』
あッ、え? 話してくれた、、?
白『えっ、いや…』
赤『??』
白『……一緒に帰ろ?』
赤『……コク』
赤『…ねぇ、』
白『ん?』
赤『なんでそんなりうらに構ってくれるの…?』
白『なんでって……なんでやろ、』
赤『りうらといても楽しくないのに…ボソ』
赤『しょーくんはお友達沢山いるでしょ…?』
しょーくん……
白『くんか…、』
赤『えッ…?』
白『しょーちゃん』
赤『えっ、え?』
白『しょーちゃん』
赤『し、しょーちゃん…?』
白『りうちゃんっ!』
赤『……りうちゃん?』
白『嫌やった?』
赤『ううん、嫌じゃない。』
白『で、なんやったっけ、?』
赤『…しょーちゃんさ、友達何人いる…?』
白『んー、そうやな、少なくともクラスの全員は友達やと思ってるで?』
赤『…すごいね、りうらと真逆だ。』
赤『そのクラスの友達と遊ばないの?』
白『うん?だってりうらといたいし?』
赤『……』
白『あのさ…、前から思ってたんやけど、』
白『人が怖いとかある…?』
赤『急だね……なんでそう思うの?』
白『…俺が初めて話しかけた時すごい怖がってたように見えてん』
赤『………』
赤『うん…、そうだね』
赤『りうらは人が怖い。人が嫌いだよ。』
白『それについて詳しく聞いてもええかな?』
赤『……どうして…?』
白『りうちゃんのことをもっと知りたいって思って、』
赤『知りたいって思ってくれるんだね。』
赤『……いいよ、教えてあげる』
赤『……りうらさ昔から父親だけで育ってきたんだよ。』
赤『それも優しい父じゃない。』
白『………、』
白『それって、真夏も長袖なのと関係あったりする…?』
赤『……ある、』
そう言ってりうらは上着を脱いで、肌を見せてくれた。
白『えッ、』
痣、切り傷、焼き跡まで…傷がない部分の方が少ない、そんなことある、?
白『これ、誰がやったん…?』
赤『……親、』
白『ッこれ、親がすることやないってッ』
赤『…泣くと怒られて、料理が不味いと舌打ちされる。』
赤『そんな中りうらは育ってきた。』
赤『他のみんなは親から愛されて、優しくされるのが当たり前で、羨ましかった。』
赤『学校ではみんなりうらを見てくる。すごい冷たい目でね。』
赤『だから…人が怖いの。』
赤『みんな同じ、ただの人間だって…思っちゃて、』
白『…そうやったん……』
白『…ごめん』
白『そんなこと知らんで話しかけまくってた…』
赤『ううん、大丈夫。』
赤『しょーちゃんって優しんだね』
白『え、?』
赤『りうらさ、今日勇気出してしょうちゃんと話してみたんだ。』
赤『そしたらすごい楽しかったよ。』
白『ッッ…!!』
赤『ありがとう。』
白『俺も、りうちゃんと話せて楽しかった!!』
白『そうや!これあげる!』
赤『なにこれ…?』
白『ピアス!』
白『りうちゃんピアス空いてるし!』
白『あげる!』
赤『いいの?』
白『ええよ!りうちゃん似合いそうやし!』
赤『ありがとッ!』
白『これとセットで買っておいたニードルとか消毒あるし…』
白『今開けちゃう?』
赤『…うん、今開けたい…』
白『おけ!』
白『どう…?』
赤『可愛い…』
白『よう似合っとるわ…ニコ』
赤『大切にするッ…』
白『ニコ』
赤『ッ…』
赤『………』
白『…?なんか言いたいことでもあるん?』
赤『…明日も話したい…』
赤『ごめんッわがままだよね、』
白『…わがままちゃうよボソ』
白『ほな明日も話そうか!』
赤『っ!うん!』
赤『あっ、りうらの家ここだから…!』
白『ん!じゃーな!また明日!』
赤『うん、!』
りうらと別れて少し歩いた。ギリギリりうらの家が見えるところまで。
そして振り返る。
白『…??』
りうらはドアとにらめっこしている。
そっか…
赤視点
…………。
初めて楽しいと思えた。
初めて自分のことを話した。
初めてプレゼントを貰った。
初めて人を怖くないって思えた。
だけど………
次の日
白『りうちゃんまだかな、』
赤『……』
白『ッ!りうちゃん!』
白『おはよぉー』
赤『しょッちゃ』
白『えッどしたん!?』
急に泣き出すりうら。
白『りうちゃん…耳』
りうらの耳に昨日つけたはずのピアスがなく、血の跡、そして大きく空いた穴。
白『ピアス引っ張られた…?』
赤『…コクごめんッなさ…グス』
白『ピアスは全然いいんよ!』
白『でもりうちゃんの耳が…』
白『…保健室行こっか、』
今りうらはぐっすり。疲れが溜まってたんやな、
なでなで
可愛い……。
……こんな小さい体に傷が山ほど…
できるもんなら俺が変わってあげたい。これ以上りうらを傷つけたくない。俺が守ってあげたい…。いつか、りうらの笑った顔が見たい。
多分…俺、りうらが好きなんだろうな…
赤『んッ…』
なでなで
赤『すぅー…』
俺がりうらの居場所になりたい。
困った時、助けを求める時に俺のところに来るようにしたい。
赤『んー、』
赤『寝てた…?』
キョロキョロ
赤『しょーちゃん?』
授業かな……。
1人か……。なんだろうずっと慣れてたはずなのに、寂しい…。
しょーちゃんと一緒にいたい。
りうら……しょーちゃんのことが好きなのかもしれない…。
だって、こんな気持ち初めて。
しょーちゃんの笑顔が見たい。
あのくしゃっと笑うあの顔。
頭から離れない。
まさか人を好きになる時が来るなんてね笑
………浮かれてばっかいるとまた痛い思いをする………これ以上はやめとこう。家に帰っても寝せてくれないだろうし、今寝ておこうかな…
白『りーうら?』
寝ているりうらの首から少し見えた傷。
煙草の灰を押し当てられたような跡がある。
なんでこんなことするんやろ。
りうらも1人の人間なんに。
俺には理解出来んな。もう放課後の時間。でもりうらを帰らせたくない。
でも…
何もしてあげられない自分が嫌になってくる。
せめて、俺といる時だけはこのことを忘れて欲しい。
コメント
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りうしょー…いや、しょーりう尊すぎませんかぁ!?!??!!?!推しペアありがとうございます!
推し❤️を傷つかせて推し🤍に庇らせるのって楽しいよね‼() めちゃ歪んだ性癖だけどピアス引っ張られるのとかぶっ刺さりすぎて🤦♀️
相変わらずお話最高すぎます😖👊🏻 白赤もハマりそうでやばいです、🥲🫶🏻