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フラー

「地下か、こんな時のためにたいまつも持ってきているんだ。」


リルダ

「さすがね、準備がいいわ。」


フラー

「遺跡が見つかったって聞いた時から必要かもしれないと思ってな。」


たいまつに灯を付けると辺りが照らされた。


意外と広く、奥は暗くて見えない。壁伝いに進むと部屋が現れた。


フラー

「ここに部屋があるな。入ってみるか。」


リルダ

「一体なんの遺跡なのかしらね。昔の遺跡の呪いなんかないわよね。」


フラー

「ははは、そんなの信じてるのか。そんなの迷信に決まってるよ。大方泥棒が入ってこないようにまいたデマだろ。」


朽ちかけた扉を開いて中に入ると石棺が並んでいた。


フラー

「石棺だな、これは。中に死体でも入っているのか?」


リルダ

「そうかもしれないわね。そんなの見たくないわよ。」


フラー

「開けてみなきゃ分からないって。開けるの手伝ってくれ、せーので押すぞ。」


フラー

「せーの!」


二人は力を合わせて石棺の蓋を押した。


すると中からは書物が出てきたのだった。

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