テラーノベル
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感動系みたいな題名しといて全然感動系じゃありません
#ご本人様とは関係ありません
地雷さんは↪️
「…じゃあ、抱かせて」
そう言った元貴の声は、かすかに震えていた。
何が元貴をここまで縛っているのか分からないけど、今ここで俺が断ったらきっと壊れてしまう気がする。
そんなことはあってはならない。
あの日、元貴が俺をバンドに誘ってくれた日から、俺は何があってもずっと元貴の隣を歩いて行くって決めたんだ。
「…わかった」
「っ…え、?」
元貴は目を大きく見開いて俺を見つめた。
なんだその顔、お前が言ったくせに、笑
「…ほんとに、いいの?」
元貴の手は冷たくて、でもそのくせ必死に俺を押さえつける力は異様に強かった。
「やっぱりやだ、は無しだよ?」
顔を近づけた元貴が、小さくそう聞く。
「…うん」
震える声で答えると、元貴は何かに耐えるように奥歯を噛みしめた。
「…ごめん」
掠れた声で謝った次の瞬間、俺の唇を強く塞ぐ。
痛いくらいに必死で、息もできないほど深く、長く舌を絡められる。
元貴の息は荒くて、舌先が震えていた。
「…っふ、ん…!っんぅう…!」
やっと唇が離れたとき、俺の喉の奥から浅い吐息が漏れた。
「…ほんと、かわい…」
焦点の合わない目で俺を見つめる元貴。
…元貴は今、何を考えているのかな
この行為が、この時間が、…俺の存在が、少しでも元貴の中にある何かを救えたらいいな。
「…わかい、」
元貴掠れた声で俺を呼ぶと、シャツを乱暴に脱がし、胸元を舐めはじめた。
「…っあ、っや…」
舌先が乳首に触れた瞬間、ぞくん、と背筋が跳ねた。
「…あは、やっぱり弱いんだ」
いつもの柔らかい笑みじゃない、どこか壊れたような笑顔。
「元貴…っ、」
「だめ、黙って」
また低くて冷たい声に戻る。
けれど、その指は震えていた。
「…お願い、俺は、…俺は…、」
喉の奥で言葉を詰まらせながら、俺の体を撫でる手が強張っている。
「…元貴」
「…お願いだから、全部ちょうだい」
強引にズボンを脱がされ、下着ごと引きずり下ろされる。
冷たい空気が肌に触れて、ぞくっとした。
「っぁ…、は…」
元貴の指先が腰骨をなぞる。
その手つきが妙にいやらしくて、腰がカクンとぬける。
「ね、若井、」
「……俺が何しても、嫌わない?」
そう呟く元貴の声は震えていて、どこか泣きそうだった。
その顔を見て、俺はわかってしまった。
今元貴が抱えてる気持ちは、孤独だけじゃない。
独占欲でもないし、愛情でもない。
その気持ちは、きっと…、
「嫌わないよ」
涙が出そうになるのを堪えて答えると、元貴は小さく笑って、俺の足を開かせた。
「…うれしい」
熱を帯びた視線で俺の奥を見つめ、震える手で優しく触れてくる。
「…っぁ…っ、ん…」
何度も撫でられて、体の奥が熱くなる。
「…大丈夫、優しくするから」
虚ろで必死な目をした元貴が俺を見つめ、腰を寄せてくる。
「…元貴…、ゆっくりで…っ」
「…ごめん、無理」
そう言って、震える息を吐きながら元貴は自身を俺にこすりつけ、ゆっくりと中に入ってきた。
「…っあ…!」
痛みと熱さに目の前がぱちぱちと視界が反転する。
お腹の奥が下から押しつぶされるようで苦しいけど、
元貴のほうが辛そうな顔をしていて。
胸がズキズキと締め付けられるように痛い。
ねぇ、元貴
何が君をそこまで苦しめてるの?
「っぅ…、あ、は…っ」
元貴は奥まで深く沈めたまま、俺の肩口に顔をうずめて、小さく震えている。
「…元貴…」
「…っ、ごめん、ごめん…」
壊れそうな声で何度も謝りながら、奥で脈打っているのが分かる。
「いいよ、俺は大丈夫だから…」
震える手で元貴の髪を撫でると、元貴は堪えきれず涙を零した。
「…ずっと、俺のそばにいて…」
「いるよ…俺は、どこにも行かないよ」
「ほんとに?」
「うん、ほんとだよ」
そう言うと、元貴は安心したようにまた俺の中をゆっくり動かし始めた。
「っ、は、あ…っ」
体の奥に当たるたび、小さく声が漏れる。
「若井、好きだよ…ほんとに…」
「っ俺も…好きだよ、元貴…」
「…っ、もっと言って…」
「好きだよ、元貴っ、好き、大好き…っ」
「…あっ、ッ若井…!」
熱く滲む涙を零しながら、俺を抱きしめ、貪るように動く。
痛くて苦しいのに、胸の奥がずっと熱い。
「っあ、元貴っ、あ、んぅ…!」
「好きっ、若井、好きだよっ…、離れないでっ…」
「離れないよ、ずっとずっと…っそばにいるから…っ!」
涙が混じる唇を、元貴がまた塞いだ。
好き。大好きだよ、元貴。
ずっと一緒にいるから、いなくならないでね
不穏!!不穏になっていきます!!
ここから!!
コメント
3件
初コメ失です!主さん最高過ぎます!!こういう作品大好きなので嬉しいです!続き楽しみにしてます!