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おむらいす
259
#2j2jBL
わっふる
2,213
おむらいす
73
「…」
ネスは、拳が白くなるほどズボンを握りしめた。
何も知らなかった。何も覚えていなかった。
魁星が笑ってるのを見て、馬鹿正直にそれを受け止めた。
なんで、なんで、なんで、
なんでもっと早く、なんでもっと前に教えてくれなかったのか。
…いや、違う。
なんでもっとちゃんと思い出そうとしなかったのか。
受け止めようとしなかったのか。
「…そんな顔すんなや、ネス」
「っ…お前、ずっと、一人で…?」
「…さあな。僕には分からんわ」
魁星は、曖昧にヘラっと笑ってみせた。
でもそれがより残酷で。
より、胸を締め付けて。
俺が傷つく権限なんかないのに。
ネスは、そっと魁星の左手をとった。
「…ごめん。これからはちゃんと、向き合うから。ちゃんと、お前を見るから」
「…!」
魁星は目を見開いて固まる。
それから、フッと力が抜けたように笑った。
「…ほんま…遅いわ…」
泣きそうな、でも嬉しそうな笑顔で。
一度途切れた物語も、また進みはじめる。
きっとそれは永遠に繰り返して、終わることなんてないのだろう。
どれだけ時間がかかっても、きっとまた巡り会う。
そんな、奇跡みたいな、必然みたいな、物語。
コメント
1件
第9話「永遠」読了しました…ッ!ネスが魁星の手を取って「ちゃんと向き合う」って言ったところで私も涙腺崩壊しました😭💕 魁星の「…ほんま…遅いわ…」が泣き笑いで尊すぎる…!ずっと一人で抱えてた魁星にやっと光が差した感じがして胸が熱くなったよ…永遠に繰り返す物語って表現もエモすぎてしんどい…!次回も絶対読む…!✨