🌼こちらstxxx様のnmmn小説です
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パタパタと手を動かして微量の風を首筋に送る。
今日暑いな、なんて託つ彼も首に回ったタオルで白い肌を垂れる汗を拭っていた。
部活の後にこんな炎天下の中帰らされるなんてたまったもんじゃない。
「莉犬、コンビニでアイス買ってこーぜ」
暑さに耐えかねた彼が少し遠くのコンビニの方を見る。
「え〜、さとちゃんの奢りなら。俺今日金持ってない」
「分かった、奢るから。早く行こ」
そう言ってギュッと手を握られ余計に暑くなる。
アイスが食べたいと言うよりは早く涼しい所に行きたい様に見える彼に微笑して、奢ってくれるならいいかと駆け足する背中を追った。
自動ドアが開かれるとひりっと涼しい冷気が体に当たって、ここは天国かと思う。
「涼し〜」
そう笑った彼はアイスのコーナーへと駆けていく。
早く早くと言わんばかりにまだ入り口にいた俺に手を動かしたから、ゆっくり歩いてそちらに向かう。
「何にする?高いやつとかやめろよ」
例えば、と彼の指が指したのは三百円のアイス。
「えー、それにしようかな」
「自分で買え」
まぁ流石に三百円のアイスは申し訳ないので、百円程度の物を見漁る。
随分悩んだ俺に、早くしろよと言うさとみくんの言葉に結局いつも買うソーダのアイスを選んだ。
彼が会計をしてる時、先行っててと言われ一足先に暑い外へと戻った。
さっき入店した時とは逆で背後から抜ける涼しい冷気は全て熱気にかき消され一気に暑くなる。
ジリジリとうるさい蝉と一緒にさとみくんを待った。
からん、からんとドアベルが鳴って、制服の誰かが出てくる。
やっと来たかと思いスマホから目線を外すと、いきなり口にアイスを突っ込まれる。
「うわっ!?」
何事かと思いながらカリッと一口噛んでみると、美味しいチョコの味が広がった。
ってこれ、俺のアイスじゃない。
さとみくん間違えてるよ、そう言おうとしたら突っ込まれたアイスが離れてく。
「一口交換な、」
「……さとちゃん食べすぎ…」
交換、と返された俺のソーダアイスは三分の一程無くなっていた。
俺のアイス返せと背中を叩くとケラケラと笑い声が上から聞こえる。
「美味かったからつい、」
「そっちももっとちょうだい」
「いいよ、」
そしてまた目の前にアイスが差し出される。少し恥ずかしがりながらも大口で食べてやると、彼が変な声を出しながら驚いた。
「お前、食いすぎだろ!」
「同じくらいだって」
「しかも一番美味いとこ食いやがって」
それから結局さとみくんのアイスをほとんど俺が食べて、俺のアイスはほとんどさとみくんが食べた。
また帰りにアイス食べようね、と半笑いで言うと彼は次はお前の奢りな、と嬉しそうに言った。
end
コメント
11件
ブクマ失礼します!
うぉ…久しぶりに暁の新しい作品見れて嬉しい!(⸝⸝⸝ᵒ̴̶̷ ⌑ ᵒ̴̶̷⸝⸝⸝)✨ めっちゃ良かったまじで
なんかすごいリアルティのある感じが本当に最高です…😭