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文章や口調等、拙い部分が多数見られると思いますが、ご了承ください🙇🏻♀️
気付かぬ間に限界むかえた🩷さんを💛さんが夜の海に連れ出す話です。
⚠️
付き合ってません。
地方在住者なので、交通情報がトンチンカンです。
地雷の方は自重お願いいたします!
さのじん『星のない海で』
🩷side
ドラマの撮影を終え、楽屋に戻ってきた途端、自分でも驚く程大きな溜息が出る。
今日の撮影は散々だった。
いつもはしないような小さなミスを俺が連発してしまったせいで、予定より一時間近く押してしまった。
他の俳優さんたちや、スタッフさんたちに休めてるか心配されたが、自己管理はちゃんとやれてるつもりだ。
それに、今頑張らなくていつ頑張るというのか。ありがたいことに最近波に乗っているM!LKの流れを俺が止める訳にはいかない。
楽屋に置かれているパイプ椅子に腰掛ける。ソファもあるけど、座ったら眠ってしまうから。
深呼吸をすると、お腹も鳴る。
「あぁー……腹減ったな、」
机に置かれている有名店の弁当に目が行く。
そういえば、朝のプロテインと、撮影の合間のケータリングのクッキーしか食ってないな今日。
さすがに食べとくか…。
と、弁当に手を伸ばしたところで色々なことが脳裏を過ぎり、ピタリと動きが止まる。
現在時刻18:00。
この後はYouTubeの撮影して、出演番組のアンケート答えて、台本覚えて、明日の雑誌取材の事前準備して……あ、今日の反省もしなきゃ。
「…のんきに弁当食ってる場合じゃねぇわ」
伸ばした手を引いて、鞄から台本と紙とペンを取り出す。
アンケート答えながら台本覚えたらまとめて終わる…。
「よし、」
台本を開き、文字の列を読み込んでいく。ズキリと頭になにかが響いたが気にしていられない。
「…あぁッ、くそ、頭に入らん…」
思うようにできない自分に苛ついて、机を指先でトントンと叩き始めたところで、楽屋のドアが開いた。
「っ、うわっ!……はぁ…仁人か、ビビったぁ笑」
そこに居たのは我らがリーダー。
楽屋に来てくれるの珍し。今日なんか仕事だったんかな?
「おい、勇斗」
「んー?ふは、顔こわいよ、笑」
へらりと笑ってそう返すと、仁人は何故か溜息をつき、真顔のままズカズカと大股で近づいてくる。
「仁人…?笑 どうした?」
仁人に勢いよく肩を掴まれる。
「よし、勇斗、机の上の荷物片付けろ」
「海行くぞ」
……………………、
「…は、?」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
あれよあれよと手を引かれ、仁人の車の助手席に乗る。
「な、なぁ仁人…俺まだ、仕事が…」
「仕事?なしになった」
「……は?」
「今日のYouTube撮影も延期。明日は俺らふたりとも丸一日オフだから」
「えっ、聞いてないんだけど、?!」
「言ってないからな」
「は、?ちょ、おま勝手に」
「反論は聞きませーん」
仁人がエンジンをかけると共に音楽がかかり、鼻歌を歌い始めた。
本当になに?いきなりすぎて理解が追いつかない。
てか仁人まじで俺の話聞く気ないやん。
……あーもう考えるのやめよ。
そこで再びお腹が鳴った。
「……っ、ごめん、」
「なんで謝んの笑、…ちょっと待ってね」
ちょうど赤信号で車が止まり、仁人が後ろに体を捻ってノートパソコンでも入りそうな少し大きめのバッグを取る。
そこで信号が青に変わる。
「あ、やべ」
仁人がそのバッグを俺の膝に置いてアクセルを踏む。
まあまあ重いなこれ…。
何が入ってんだ?
「それ、食っていいよ」
仁人が目線でバッグを指す。
ジッパーを開けると、二弾重ねの箱。
なんだ、これ、
はめられているピンク色の太いゴムを外し、蓋を開ける。
「ぇ、お弁当……?」
一段目には梅干しが乗った白ご飯、二段目にハンバーグやらマカロニサラダやら、色とりどりの、見るからに手作りのおかずが詰められている。
「え、仁人、これ…、」
「はぁ、どうせ今日まともな飯食ってないんだろ。…お前のために作ったんだから、残すなよ」
じんわりと心が暖かくなる。
なんだ、この温かさ…。
仁人にお礼をいい、バッグからセットの箸も取り出して、手を合わせる。
「いただきます…」
「はい、どうぞ」
一口口に入れると、いつものご飯の何倍も美味しく感じる。
「うまっ……」
思わずぽつりと呟くと、仁人が嬉しそうに笑った気がした。
その後も口へ運ぶ手が止まらず、黙々と食べ進める。
気づいたら弁当箱は空になっていた。
「……ご馳走様でした、」
「ん、」
あー…やべぇ、おなかいっぱいで眠くなってきた…。
瞼が重力に従い、閉じていく。
「勇斗?眠い?」
「ん…ちょっとな、」
「嘘だ笑、寝ていいよ」
「いや、…だい、じょぶ……」
とは言いつつも体は正直で、座り心地の良い仁人の車のシーツに完全に意識を委ねてしまった。
💛side
「…はぁ………」
やっと寝た…。
チラっと横を見ると、勇斗は熟睡しているようだ。
その様子にもう一度ほっと胸を撫で下ろす。
実を言うと、この後の仕事と明日の仕事をなしにしたのはマネージャー。ついでに仕事の思考から離れさせろと雑な指示を受け、無理やり海に連れ出すことにした。
ご飯も食べてないんだろうなって一応お弁当作ったけど、まさか本当に食ってないとは。
こいつバカだろ。人にあれだけ言っといて、自己管理できてないやん。
音楽も静かなジャズに変え、完全に日が落ちてしまった道を走る。
このスピードなら勇斗あと一時間は寝れるだろう。
再び目線を横にずらす。
いつもしっかり者の真面目な勇斗が、幼い寝顔をしているのが少し愛おしく思えて、スピードを緩めてするりと頭を撫でる。
…っいや、なにしてんの俺!
あー良かった勇斗寝てて。これ起きてたらどっかで話されるとこだった。
熱っぽくなる耳元には気付かないふりをして、ぎゅっとハンドルを握り直す。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
🩷side
「………と、はや…と、」
ん、?仁人の声が聞こえる…?
あれ、そういえば俺、仁人に車に乗せられて、弁当食って、寝て……。
パチッと目を開ける。
「あ、起きた。おはよ」
「ぇ、ぁ、ごめん、ねてた…」
寝ぼけている頭で咄嗟に謝ると、仁人が笑い声をあげる。
「だから、謝らなくていいって!笑 ほら、海だよ、海!夜だから誰もいないし、折角だから足だけでも浸かりに行く?」
「うみ……、」
仁人が浜辺沿いに停めた車から降りるのにつられて、車を降り、浜辺へ足を踏み入れる。
「うわっ、つめたっ!笑」
仁人、楽しそう、
靴を脱ぎ、ズボンの裾を膝の辺りまで捲りあげて海に入る。
「うわはっ、!笑 まじ冷めてーじゃん、!」
「な!笑 ……あ、!勇斗みて、満月!」
仁人が指さした先を見上げる。
そこには鉄紺の、飲み込まれそうなくらい深い夜空に、ぽっかりと浮かび、自ら発光していないのが嘘のように煌めきを放つ丸い月が浮かんでいた。
月の光が眩しすぎて、星がひとつも見えない。今目の前にあるのは、海と、空と、月だけ。
「星、見えないな、」
「ん?星?…あぁ、月明かりが強くてか。すごいな、月ひとりで水面の揺れがわかるくらい明るい光で照らしてる」
「うん、、」
水面に反射した大きな月がゆらゆらと揺れていて、掴みどころがないのに、手を伸ばせば届きそうだ。
なぜだかその様子が、今の自分にとっての仁人のように感じられて、また胸が熱くなる。
ぼんやりと月に見とれていると、
バシャッ
「わっ!!つっめた!」
「ふはははっ!隙あり!」
このやろ、顔狙いやがったな…!
「おぉい仁人ぉぉぉ!!!」
「月に見とれるなんてロマンチックですねー佐野さーん笑」
「おまっ、!おら、仕返だ!!」
バシャッッッ!
「ぅわッ!ねぇ、強くない?!」
「やられたらやり返す、倍返しだぁ!」
「くっそ笑、じゃあその倍で返してやるよ!」
「かかってこい!!」
ふたりで夢中になって水をかけ合う。
傍から見たら、成人男性二人が夜の海で遊んでいるというのは滑稽に映るかもしれない。
が、そんなことどうでもいい。久々に子供に戻って仁人と遊んでいるようで楽しい。
散々笑い合い、落ち着きを取り戻す。
晩夏の夜の海で水を浴びて、寒いはずなのに、やはり胸元が暖かい。
……もしかして、俺って…
「仁人」
「っはー笑、………なに、」
「今日、ありがとな」
「どうした、改まって笑」
「いやほんとに、自分ではダメなことばっか見つけちゃってさ。……正直、限界だったんだと思う。でも、めっちゃスッキリした」
ありがとう、ともう一度言うと、仁人は照れくさそうに俯いて、ちゃぷん、と足を前に出す。
「…勇斗はさ、やっぱり真面目すぎなんだよ。そして最近は頑張りすぎ!…限界むかえそうだなぁーって思ってたけど、頑張りを邪魔できなくてさ」
「マネージャーから連絡きて、やっぱりか、って。…でも、勇斗が限界むかえる前に止めれなかった俺にも原因はあると思ってる。………っはは、笑 そんな顔すんなよ笑」
仁人だけでなくマネージャーにも迷惑をかけた、もしかしたら他のメンバーにも…。
そう思うと悲壮感が顔に出たのだろう、仁人に笑われる。
だって、という言葉を遮って再び月に目線を向け、仁人は話を続ける。
「勇斗はさ、すごい。ほんとすごいよ。M!LKに勇斗がいなかったら、って考えても想像つかないくらい。…そりゃ最年長として色々責任感じてるんだろうけどさ、俺だって一応リーダーだから、頼りないかもだけど笑 だからさ、その責任、勇斗一人に負わせたくない」
「仁人……」
「……いつでも相談聞く。俺のこと頼ってくれたら嬉しい、」
月を見上げていた顔を少しこちらに向けて仁人が微笑む。
滑らかで白い肌が月の光で照らされて、優しく煌めく。
「じんと、………」
星のない海、俺の目に映る景色で、主役は完全に仁人だった。
仁人を笑顔を見ていると、今まで説明がつかなかった胸の温かさにじんわりと名前がついていく。
あぁ、もう逃れられない。
どうしようもないくらい、
お前が好きだ____________
Fin.
駄作をお読みいただきありがとうございました!!
一度は書いてみたいお話でした。
余計なお世話ですが、🩷さんには一度ガッツリお休みをとって欲しいくらいです。
#み!
天日干し
145
はる☻
26,082
コメント
1件
あー、読んだ読んだ!めっちゃ良かった〜😭 🩷さんが限界ギリギリで自分を追い詰めてるところ、わかるわかる…ってなりながら読んでたら、💛さんが“海行くぞ”って強引に連れ出してくれて、そこで手作り弁当出てきた瞬間にもう胸熱すぎた。 「反論は聞きませーん」って仁人、サイコーすぎるでしょ笑 夜の海で水かけ合ってるシーン、絵面が鮮やかに浮かんできたし、最後の“お前が好きだ”って気づき方、じわじわ来た… 星がないのに月明かりに照らされた仁人が主役になってる描写、好きだわ。 2人の関係性が尊すぎて、もう1話で終わっちゃうのがもったいないくらい!続き読みたいよ〜🔥