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黒助
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#イラスト置き場
山田
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ラタナ
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初めての小説です!
ちなみに山田 さんの設定をお借りしま
した!🙌山田さんのイラストもすごく良いのでぜひ見てください!
⚠️都合上文章中に伏字ないです
追記:誤字があったので訂正しました
フリルのついた服、赤色のかわいいリボン、短くて綺麗に整えられたプリーツスカート…
こんなクローゼットの主が、男だなんて思わないだろう。
でも常にこんな服を着ている訳じゃない。親が家にいない時とかに着るし、洗濯だってする。
親が共働きでよかった。
そしてバイトも内緒でしていて、お給料を使ってかわいい服を買ってるんだ。
バイトの先輩たちはそんな俺に肯定的で嬉しい。
でもふと女の子はいいよな、と思う。
こんな服が似合うし、かわいいと褒められてるなんて。
…男が着ても、普通批判されるだけだ。
『キヨー!!』
…母さんだ。
帰って来んの早いな。そういえば今日は別の仕事もある日だっけ。
「…はーい」
『ちょっと来なさい』
やばっ。これ怒ってる。
なんとなくだけど声がもうガチギレのそれ。俺なんかした??
俺はすぐドアを閉めて、階段から降りた。
「母さん、どうしたの…」
『これ何?』
「ッ!!!」
母さんが持っていたのは、
俺が最近気に入って着ていた黒色のリボンデザインのビスチェだった。
無いって思ったんだよな…
『あんた彼女とかいないよね?』
「…うん、」
…
場に数秒の沈黙が流れる。
『…じゃあこれ、あんたが着てんの?』
「…」
どうしよ。
もし素直にそうだ、と言ったら?
もしかしたら服とか協力してくれるかもしれない…?
まあどのみち無断バイトは怒られるだろうからな。
正直に言お。怖いけど…!
「そうだよ」
「俺が着てるよ…!」
お願い、母さん
ゆるして…!!
…
『は?』
あ、だめかも
『あんた男の子だよ?!』
『それにほんとはこんなかわいい服を着たい女の子がほかにいるはずなのに…』
『あんたが着たら服がもったいないじゃない!!』
「…」
…そりゃそうだよなぁ。
友達は許してくれても、自分を産んだ人から否定されたら意味ないよな。
でもまだ抵抗させてよ、
「今は多様性とか言うじゃん、」
「…俺女の子になりたくて」
『はぁ!?』
『ありえない…、
そんな馬鹿げたこと言わないで!!』
『私お父さんと一緒に部屋も見たんだからね!?』
うそ…?!
じゃあぜんぶ見られて、
『あんたは男のままでいいわよ。そのままかっこいい服を着たら?』
『どうせフリルとリボンなんか似合わないんだから。そしたら女の子からだってモテるじゃない?』
似合う…?
モテる…??
第一そんなかっこいい服を着ている人も
モテたいからとか、似合うからって理由だけじゃないかもしれないのに。
俺はダメなの…?
俺はリボンが好きなのに?
俺はスカートが履きたいのに?
なんでそんなこと言うの…
言い返したいのに口が開かない
『そもそも服どうやって買ってんの』
「バイトで…」
やばい声が全然出ない…
『はぁー』
『別にバイトはどうでもいい』
『ただそんな服もう二度と買うな!』
「…」
そんなんバイト行く意味ないよ。
『どうせそんなん着て鏡でにやついてんでしょ、似合わないのに気持ち悪い』
そう言って母さんは別の仕事に行った。
あー
悲しいとかじゃない、苦しい。
もうなんだか何もしたくない。
俺の中ではいろんな感情がぐるぐる頭で回って、もう何をしていいのか分からなくなった。
…
それから俺はバイトに顔を出さなくなった。
そしてなぜか学校に行けなくなっちゃったし、フラッシュバックして怖くて自分の部屋にも行かなかった。
そして好きなことすらできない自分が憎ったらしくなって、カッターで腕と太ももに赤色の線をつけてしまった。
悪夢を見てしまったせいで、まともにも寝れなくなった。ただ生き地獄なだけで、人生がつまらなくなっていった。
…
そんな日々が始まってから1ヶ月ほどたったある日。
ガチャ
1ヶ月ぶりにこのドアの重さを感じる。
「お願いします…」
『あれ、キヨじゃん久しぶりー!』
俺は久々にバイトに来た。
あれからまだ病んでいるのは確かだけど、あのまま生活するのはただ無駄でもどかしいから進歩しようと思ったのだ。
『きよーー!!』
『どうしたの今まで?!
なんかあったのー?』
あったよ。
…でも言いたくないな。
俺はその場を上手いことかわし、シフトに入った。
そしてバイトの作業中、クラスメイトでありバイト仲間のうっしーが話しかけてきた。
『あれキヨ』
「あうっしー、やほ」
…
俺はそのままうっしーと雑談しつつ作業した。そして俺は一時的に接客に回ったけど、またうっしーのところに帰った。
『はいこれ』
なんか急に投げてきたぞ。
ヒョイっと渡されたのは綾鷹だった。
俺の好きなやつ。覚えててくれてんだ…
『あ、それと…』
『これ。まだ開けんなよ』
手渡しでくれたのはリボンで綺麗にラッピングされた箱だった。
めっちゃかわいい…!
「え、なにこれ…!!」
『ちょっと休憩な』
「うん」
『てかもうすぐ時間だし、
休憩ってかもう帰ろ』
確かにもう5分もない。
ちょっと申し訳ないけど、ひと段落ついたしいいかな…?
『あー先輩、俺たちもう帰ります』
『ありがとうございましたー』
『わかった、
2人とも気をつけてなー!』
「あ、ありがとうございましたー!」
うっしーテキパキしてんなぁ。
…
2人で店を出て、近くの公園のベンチに座った。
そしてうっしーは自分の綾鷹のフタを開けながら話してきた。
『最近どしたの』
『学校にも全然きてないし』
「…」
そして一口飲んだ後、目線を合わせて
『なんか悩み事あった?』
と聞いてきた。
…
うっしーは、俺の数少ない理解者だ。
同じ学校の人だとうっしーとレトさんとガッチさんくらいしか、俺がかわいいものが好きで、女の子になりたいと思ってることを知らない。
そしてうっしーは、俺の好きな人。
好きな人にこんなことがバレてる上、同性だからあまり期待はしてないけど。
『話していいよ』
それでもうっしーの声は低くて優しくて、何でも話せる気がした。
「実はさ、…」
俺はうっしーに全部話した。
優しく聞いてくれて、嬉しかった。
『…あー』
『だからリスカ跡あったのね?』
「え」
なんでリスカしたってばれてんの?!
跡も薄くなってたし、見られにくいとこにしたのに…!
よく見てくれて嬉しいと思いつつ、見られたくなかったなと矛盾した気持ちが戦っている。
『…あはは、』
『おおかたそんなとこだとは思った』
『ねえ、それ開けてよ』
『今日キヨが来るって聞いたから用意したんだ』
え、なにそれどういうこと
まあ開けてみよ
「わぁ、」
中身はシルバーのリボンネックレスだった。
大きなリボンは夕陽にちらちらと照らされて輝いている。
めっちゃ綺麗…!これ結構値段張るやつじゃない!?
「ありがと…」
「でも、いいの?」
『なにが?』
「俺こんなかわいいネックレスなんかしててもどうせ…しかもこのネックレス高かったんじゃ…。」
『あぁ、そんなこと?w』
『ネックレスはバイトでお金貯めて買ったから。それに…』
「…それに?」
『キヨは好きな服着ればいいじゃん』
『これ俺キヨにめちゃくちゃ似合うと
思うんだ。めちゃくちゃかわいいから』
そしてうっしーは俺からネックレスを取って、俺の首に通した。
『ほら、似合ってるぞ』
俺からは見えないけど、うっしーが笑顔だから安心した。
あれ…?
でもなんかうっしーの顔がぼやけて見えにくくなって…
『あー』
『やめてよ泣かないで』
『キヨは笑顔が似合うから』
あれ…
俺、ないてるの…?
でも涙で、頭を回っていたいろんな感情が洗われて消えていく気がした。
親が「似合わない」と言ったものを、
うっしーは似合うと言ってくれる。
その事実がたまらなく嬉しい。
_いま残ってる感情は、それだけ。
俺が泣き止むまでずーっと、うっしーは
俺のことを優しい目で見続けていた。
_まるでなにかのタイミングを見計らうように。
しばらくしてうっしーは口を開けた。
『…きよ、』
「なに…」
『俺、好きなものを着て楽しそうにしてるキヨのことが好きなんだ』
『恋愛的にだよ』
え…!
『だからよければ、俺の恋人に
なってくれませんか』
うそ…ほんとに!?
こんなに幸せでいいのかな…
「…うっしー」
『嫌ならごめん』
「いや…」
「俺も、俺のこと肯定して励ましてくれるうっしーのこと、大好き!」
「だから、彼女になりたい…。」
『ほんと!?』
『これからもそのままのキヨで生きろよ!』
「うん!」
「これからもよろしく、俺の彼氏」
_親は同性愛でさえも肯定してくれないかもしれない。でもそれも無駄だ。
俺は、俺の全てを肯定してくれる
うっしーの恋人なんだから。
…まだ肉体は違うけれど、
女の子になりたい、という夢はもう叶ったのかもしれない。
_「女の子になりたい」fin
コメント
3件

うわぁぁぁ!!!!遅れてしまった…!!!やばいめっちゃ嬉しい!!!!私の絵なんか参考にしてもらってしかもこんなにいい作品になるなんて思いもしなかったです…。めっちゃすき!!!!ほんとにほんとにありがとうございますっ!!!!
うっ…やばい、これ泣いちゃったよ〜😭💦 キヨくんの「女の子になりたい」っていう気持ち、すごく真っ直ぐで、でも母親に否定されて苦しむ姿が痛くて…。 それでもうっしーが「好きな服着ればいい」って言ってくれて、リボンネックレスくれて、告白してくれたところ、本当に救われた。 「好きなものを好きでいていい」って、そう言ってくれる人がいるって、どれだけ強いことか…。 私も、自分らしさを認めてくれる人の存在って、何より大事だと思う。 最後、キヨくんが「夢は叶った」って言えたのが、本当に嬉しかったです。 素敵な作品をありがとうございます、せはさん🤍