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side.Kt
5月19日23時55分、僕はLINEの文面とにらめっこ。ああでもないこうでもないと1人で唸りながら文字を打つ。
『まぜち誕生日おめでとう!!まぜちと出会えて、一緒に過ごした日々はずっと僕の宝物だよ!!素敵な1年になりますように!!大好きだぞ〜!!♡』
「これで多分大丈夫!!なはず……」
誕生日に送るメッセージとか難しすぎてわかんないよ〜!!でも僕が1番最初にまぜちの誕生日を祝うんだ!!
そうしているうちにもう23時58分。慌てて時間に集中する。あと2分だ…!!
ワクワクしながらその時を待つ。楽しみだなぁ…って、僕浮かれすぎじゃないか?主役はまぜちなのに…。でもまぁ好きな人の誕生日なんてそんなもんだよね、世の恋する男女たち!!
「あ、日付変わった!!」
急いで準備したメッセージを送信する。すぐ既読がついて返信が来る。
『ありがとう。1番に祝ってくれて嬉しい。俺もけちゃのこと大好きだよ』
「良かったぁぁぁ!!僕1番に祝えた……」
安堵の息を吐きながら返信する。
『あ、今日誕生日プレゼント渡しに行くね!!いいやつ選んだから楽しみに待つこと!!』
『はいはい、何時でもおいで』
サラッとこういうこと言えるの反則だと思いますまぜ太さん。きゅんスタンプを送って僕は眠りについた。
起きたら8時30分。眠い目をこすりながら食パンを焼いてつぶあんを乗せて食べる。パンの上にあんこ乗せたら美味しいと書いてあったが想像以上に美味しい。コーヒーも飲んで眠気を完全に飛ばしたら出かける準備をしていく。歯を磨いてメイクも済ませたらもう9時45分。綺麗に包装してもらった誕生日プレゼントと小さい鞄を持って外へ出る。
「喜んでくれるかなぁ…?」
僕が誕生日プレゼントに選んだのはシルバーのピアスとゴツめの指輪、ネックレス用のシルバーチェーン。クールでかっこいいまぜちに絶対似合うと思って奮発して買ってしまった。ちなみに僕もちゃっかりお揃いのゴールドチェーンネックレスを買った。
そんな事を考えていると前方に綺麗な花屋があった。あいつは花なんか受け取らないだろうなと思いながらふと『似合うだろうな』と思ってしまい店に入ってしまった。
色とりどりの花は水を弾いてキラキラと輝いていた。
「何かお探しですか?」
後ろから店員さんに声をかけられてちょっとびっくりした。オドオドしながら答える。
「好きな人が今日誕生日で…その…花を送りたいなって…」
「ああ、それでしたらお任せ下さい!!」
店員さんは花言葉がどうとか言いながら手早く花を選んでいく。最終的に選ばれた花は白、ピンク、紫のカーネーション、ピンクと紫のストック、キキョウ。どれも愛の意味が込められている花言葉だそう。カーネーションは僕が「紫とピンクを入れて欲しい」とお願いした。
お金を払って、店員さんが作ってくれた小さいブーケを受け取る。世界に1つだけの僕とまぜちのブーケ、喜んでくれるかな。
ぴんぽーん
まぜちの住む部屋のチャイムを押す。この瞬間が1番ドキドキする。やがて世界一大好きな僕の彼氏が顔を覗かせる。
「けちゃ!!」
「まぜち〜!!誕生日おめでとおおおお!!」
ガバッと飛びついてぎゅーしても受け止めてくれるまぜち。かっこいいなぁ…。
「あ、これ誕生日プレゼント!!どうぞ!!」
「今開けていい?」
「うん!!」
玄関先で開けていいか聞いてくるまぜち。楽しみにしてくれたのかな〜?ってちょっと期待しちゃう。
「めっちゃかっこいい…。これ全部貰っていいのか?」
「当たり前だよ!!そのために買ってきたんだから!!」
シルバーアクセサリーは沢山喜んでくれた。もう1つのブーケは彼の好みに合うだろうか。
「あとこれ…ちょっと恥ずかしいけど、ブーケ」
「けちゃみたいにちっさいな」
「ん?どういう意味?」
「小さくて可愛いなって意味」
「…ばか」
急にそんなこと言われたら照れるじゃんか!!んもう、まぜちのばか!!
「照れてる?」
「照れてないもん!!」
「顔真っ赤だけど?あとこれ何の花?」
「カーネーションとストックとキキョウ!!意味は自分で調べて!!」
「教えてくれないのが腑に落ちないけどありがと。全部大事にする」
そう言うや否やまぜちは僕にキスしてきた。そして耳元で囁いてくる。
「これからも俺だけの彼女でいてくれる?」
「当たり前じゃん、まぜちこそどっか行かないでよ?僕生きれなくなっちゃう」
「はは、とんだ依存症だな」
ハッピーバースデー、大好きなまぜち。これからもずっと僕の隣にいてね。
白のカーネーション:純潔の愛、尊敬、あなたへの愛は生きている
ピンクのカーネーション:温かい心、感謝、気品、上品、美しい仕草
紫のカーネーション:気品、誇り
ストック:愛情の絆、豊かな愛、永遠の美、求愛
キキョウ:変わらぬ愛、気品、誠実
まぜ太くんお誕生日おめでとうございます🎉