こんばんは🌛*゜カンヒュ好きです!
今回は、ソ日の続きです!
それでは、どうぞー!
お盆
それは
死んだ御先祖様が帰還する、という1つの日本文化だ
現在日本の化身である私も、実家である日本家に帰省し、今はお仏壇に手を合わせている
暑い暑い、肌を蝕んでいく夏の暑さは、
記憶を残す、懐かしき記憶を刺激する
夏は苦手だ
嫌な記憶を、暑さを、無理やり思い出される
日本「あの日…」
…考えるのを無理やりにでも止めてしまわねば、苦しさと後悔で、胸がちぎれてしまいそうで
自虐心が、頭を狂わせそうで、怖かった
座布団から足をあげ、夏の日差しが照らす縁側へと身を下ろす
近く茶色い地面を眺めていると、古臭さが漂う携帯から一通の着信音がなった
日本「はい。此方日本国」
携帯に鳴る着信音は、基本的にビジネス関連の物が多い
かしこまった口調でそう綴ると、相手は抜けた口調で返事を返した
ロシア「よぉ、日本」
日本「ロシアさんでしたか、どのようなご要件で?」
ロシア「お前に会わせろって奴が居るんだよ」
ロシア「勿論無理やりではないからな」
ロシア「断ってもいいんだぞ?」
日本「いえ、私は全然大丈夫ですよ」
ロシア「……そうか……じゃあ、今から俺の家に来てくれ」
日本「はい。了解致しました」
中々に急な連絡だったが、今週は連休の休みが入っている
気分こそ落ちているが、この部屋にこもり続けるよりも、外に足を運ぶ方が、よっぽどの気分転換になるだろう
自室を空け、ロシアさんの家の前に立ってはみたが、あの方が会わせたい方とはどのような者なのか、考えもつかない
少しの緊張感を覚えながら、ベルを鳴らす
すると、
ロシア「おお、…来たか日本」
げっそりとした様子のロシアさんが出迎えてくれた
日本「大丈夫ですか?体調が優れないご様子ですが…」
ロシア「まぁ、大丈夫だお前が来たからな」
私の手を優しく握り、居間の方へと手引きするロシアさんの手が、微かに震えているのが分かった
日本「ロシアさん…?」
・・・・・・・・
ロシア「…着いたぞ日本」
ロシア「俺は部屋の前に居るから、何かあったらすぐ出てこいよ」
慈愛に溢れたその瞳は、今にも涙が溢れてしまいそうな程の幼さを残していた
その瞳の奥に光るアクアマリンの眼差しは、貴方の感情そのものを表しているようで、今から私が顔を合わせる相手がどんな人なのか、少し不安を煽られた
日本「失礼…します」
かしこまった口調でそういい、ドアノブを回すと
「…!」
そこには、予想もし無かった相手の姿があった
日本「…は」
日本「なんで、どうして…貴方がここに…」
ソ連「…やぁ、日本。久しぶり」
私の後悔の果てにある正解が、そこに居た
・・・・・・・・・
日本「貴方が…貴方がどうして…!」
ソ連「そうさ、俺は死んだ。死んだよ」
そういい、引き攣った笑顔を見せながら、貴方は私の手の甲を撫でた
貴方の手は、私の手を意図も簡単にすり抜けた
その手は絶望深い程に透明で、貴方の瞳もまた、透明な水面のように澄んでいた
微笑む貴方の困り眉が苦しい程に切なくて、冷たい涙が頬を伝うのが、痛いくらいに分かった
ソ連「ごめんな、涙を拭いてやれなくて」
黒手袋に覆われた、ゴツゴツとした逞しい手が、私の体をすり抜ける
目の前にいるのに触れられない、そんな虚しさが絶望が、自身の感情を支配していく
日本「な”んでですかぁ…っ!」
日本「なんでぇ、…?なんで私を置いてっちゃったんですかぁ…」
ソ連「…」
嫌いなんて言った挙句、こんなことを言うのは身勝手だ
でも、この気持ちを胸に抑えておくことが、私には出来なかった
貴方に対する連なった気持ちと後悔が、絶え間ない程に詰まっていたから
貴方は許してくれますか?
惨めだけど、我儘だけど、身勝手だけど
こんな私を
“愛してくれますか?”
ソ連「寂しかったか…?」
日本「もぢろん…」
ソ連「はは!嫌ってなかったならよかったよ。ありがとう」
八重歯を見せて大きく笑うと、ソ連さんは、私の目の前にかがみ、目線を合わせてくれた
ルビーのような赤い瞳が、私の世界を色濃く塗り潰していく
ソ連「なぁ、日本」
ソ連「俺のこと、あいしてる?」
日本「はい!勿論!」
瞳に溢れた涙を、精一杯に拭いながら、貴方にそう笑顔を見せた
貴方は涼しい顔をして、その身を眩く光る欠片に乗せた
パラパラと散ってゆく貴方が、いつか2人で見た桜の様で、
日本「ほんと、神様も憎いことするなぁ…」
頬を伝った涙が乾く頃、貴方の姿はもう、そこには居なかった
それでも、貴方の言葉がどうか、私の心に残り続けるように、貴方のその笑顔が途絶えぬよう、私が貴方を一生愛して居られるように
今は願い、思い続けるしかないようだ
・・・・・・・・・
日本「ただいま戻りました」
ドアノブを回し、ロシアさんのいる廊下へ出ると、一目散に胸に飛び込んでくる人影があった
ロシア「むぎゅぅ…」
日本「うむぅ…ろしあさん?」
その巨体からは計り知れない青年らしさがその場を和ませる
日本「どうされたんですか?」
ロシア「怖かった…」
ロシア「霊と会うっていうのはさ、やっぱあっちの世界に取り込まれたりとかするだろ…?だがら…」
日本「私が死んじゃうと思ったんですか?」
ロシア「…あぁ」
日本「…!」
あぁ、そうか、私は…私は今を生きているんだ
過去に縋るな。今に向き会え
そうしなければ、貴方も、ロシアさんも、きっと不幸にしてしまう
日本「大丈夫ですよ!ほら、この通り生きてますから!」
そういい、私はロシアさんの手の甲に触れた
ロシア「…」
日本「ほら!速く行きましょう!ボルシチ食べさせてくださいよ!」
背中を見せたその部屋で、貴方が笑って見えたのは
ほんの気の所為だろうか
おわり
いかがだったでしょうか!
前回たくさんのいいねをありがとうございます!めっちゃ励みになりました!
皆様台風には気をつけてくださいね!
それでは!!
コメント
7件
ウァァァァァァァァァァ!!!!!泣 泣けた😭言葉の使い方神すぎません?(?) 日本語って難しいね
お ゛お ゛… っ 😇 😇 ☭ よ .. 私が 代わりに死んでくるから お前は 🇯🇵 のそばにいてやれ 。まじで この命かけて 🇯🇵 の 人生 に 貢ぐから 。捧げるよ 、ここに誓う 。まじ最高だった 🥹🫶🏻️💓 本当はもっと押したかったんだけど ♡ 1000 になってしまった … ! 許してくれ ~ 🥺🙏