今回初の挑戦としてチャットノベルをやります
本当に初めての挑戦なので多めに見てください
青井×伊藤ペイン(餡ブレア )
俺はヒーローに憧れている
大切な人を守れて、みんなを安心させられるテレビの中にいる様なかっこいいヒーローに憧れ、なりたいと強く願ったが大人たちはソレを否定した
r 「おれさ、ヒーローになりたい…って言ったら笑う…?」
p「え!!めっちゃいいじゃん!!絶対らだおなれるよ!!!」
r「ほんと…?」
p「なんなら、僕と一緒になろうよ街を守るヒーローに!!」
r「うん、っ!」
大人たちにバカにされた俺の夢をたった1人の俺の親友は肯定し一緒に夢を叶えてくれると言ってくれた
そしてその時が多分俺が彼に初めて彼に惹かれた瞬間なのだと思う
月日が過ぎ、俺は彼の言葉のおかげで今現在自分の夢であったヒーローになった
r「青井らだぉ出勤します」
いつも通り無線で今いる仲間全員に挨拶をし パトロールのために自分が得意とするヘリに乗り込んだ
ヘリを飛ばす事数分自分の緊急用のスマホのバイブに気がつき俺はすぐ電話に出た
?「もしもし?」
相手は名前を名乗らなかったが、その声はとても懐かしさを感じるもので、ずっと聞きたかったような気がする反面すぐにこの電話を切って話を切り上げたい矛盾が生まれた
r 「誰ですか〜?」
しかし自分の私情を入れる訳にはいかずできるだけいつも通りを装いながら電話の相手に問いかけた
?「今から___で銀行強盗するから1人で来てね」
何か困り事や相談などの緊急でサブのケータイの電話番号を街全員の人間が知っているのでごく稀にこのような犯人側の困り事相談をされる事がある
r 「人質いる?」
?「いるに決まってるじゃん、人質 開放条件」
俺たちは街を守る警察なので犯人が逆上して被害者に手を挙げない為に開放条件と言う制度を儲け、被害者に手を出させないようにしている
r 「あー、了解今から行く」
言葉を言い終わるとツー、ツーと電話を切られ音俺は深い溜息をし呼ばれた目的地に向かうのであった
r 「約束どうり1人で来たぞ
被害者を解放しなさーい」
現場に着くと被害者は手足の拘束などをされておらず犯人と楽しそうに話していたが一応被害者を助けるために俺1人できたので決められたそれっぽい言葉を彼らに投げかけた
? 「はいはい、ぁ、被害者役ありがとう!!
これお金ね」
すると黄色のお面を被った犯人は被害者にお茶やお金、玩具を渡して帰らさせた
r 「手あげて〜」
一応被害者も解放できたので俺は黄色の面を被った奴にテーザー銃を向け身長に近づいていると、なんのアクションも起こさなかった犯人は自分の仮面に手を伸ばしソレを外した
彼の声に聞き覚えがわかり自分が持っていた銃を落としてしまった
r「……は?……え?」
俺は自分が思っている以上に目の前の人間に驚き吐き気を催したが歯を食いしばり彼を睨みながら名前を叫んだ
すると俺のその反応が彼にとって面白かったのか少し笑いながら後ろに一方下がられた
p 「あはは!驚きすぎだよ?どう?驚いた?」
彼は満面の笑みで笑っていたがその表情は昔と違い一切の光が入っておらず黒い笑みだった
r「…何やってんの??」
怒りよりや悲しみよりも何故このような奇行に走ったのかと言う疑問が俺の頭に浮かんだ
p 「…ギャングだよ?」
r 「その服見れば餡ブレラだって事はわかる」
p「ならなんで聞いたの?」
r「俺が言いたいならなんでギャングやってんのって話し」
p「…………」
テーザー銃を地面から拾い上げ、黙る彼にもう一度向けた
r「…答えろよ!!」
犯人側にも黙秘権があるのだが今の俺にはそんな余裕は無く答えない彼にイラつきそれ相応の理由を求めるが悲しそうに笑うだけだった
r 「いまなら、さ…俺しかペインの顔みてないから………見てないから、、警察に来てよ…」
その表情を見ていると胸がギュと張り裂けそうで俺はペインの今回の犯行を見逃したい事を伝えた
p 「らだぉ警察なんでしょ?なら犯人捕まえないと」
r 「………」
俺しか今の現場にいない事を良い事に俺は警察にあるまじき愚行を行っている事は重々承知名のだが今前科をつけて仕舞えば彼は警察にならない
幼い約束だったのかもしれない。でも彼だけは俺自身の手で捕まえたくない
r「…いいよ、逃げて」
そんな思いから結局俺は自身に持っている銃をおろし俯きながら彼の乗ってきた車であろう物に指を刺した
p 「優秀なヒーローサマなのにそんな事して大丈夫なの?」
大丈夫なわけがない
これが職場にバレたら汚職まっしぐらだが、それでも身勝手な善意と私情でグレーになる事を選んだ
p 「一緒に堕ちない?」
r 「は_?」
彼から思いもよらない提案をされてしまった俺は顔を上げるといつの間にか俺の半径1m以内に入っており、勢いよく顔を上げたのもあってぶつかりそうになった
r 「ギャングになるなんて…」
p 「らだぉ俺ずっと後悔してた。1人で消えちゃった事」
r 「あれは、、お前のせいじゃ……」
p 「取り敢えずこれ、俺の電話番号!!」
r 「え、あ、ちょとっおい!!」
言葉を探して動けなかったのを見計らって彼は一枚の紙切れを俺の胸ポケットの中に忍ばせ車に乗って消えてしまった
r 「えー…………」
俺は項垂れながらもその電話番号を自分のスマホの連絡名簿に登録をし本署にヘリを飛ばした
p「感じないか?黄金の風が吹くのを」
r 「感じる〜!!!」
p「はい、伊藤ペイン出勤します」
r 「わはははテンションの差よ笑笑」
p「いやぁ……やっぱ俺たち黄金世代だからさ 」
r「俺は恥ずかしくて言えないわ」
p「クソ〜、!いつか絶対言わせてやる〜」
r「………」
目が覚め外を見るとまだ外が真っ暗な事に気がついた俺は自分のスマホに手を伸ばし時間を確認すると、自分が中途半端な時間に起きてしまったのだと理解し腕を頭の上に持ってきた
(絶対あの夢今日ペインに会ったせいだな)
ペインは相変わらず俺よりも身長が小さく色白で透き通る肌に風に靡いたきめ細かな金髪に人形のようなくりんとした大きく綺麗な瞳…………
(いや、待て……俺はどこを見てたんだ??)
そういえば、久々になったはずなのにペインは背格好以外はほとんど変わらずそのまんま成長しており姿を見た瞬間気付けたのだがアレは変わらなすぎではないだろうか?
もしくは自分が変わりすぎたのだろうか
(あーーー、もーーダメだ)
目を瞑っても寝れるわけもなく逆に彼のことで頭がいっぱいいっぱいになってしまっている
r「仕事…しよ」
このままでは本当に連絡しそうなので俺はソファーから起き上がり身支度を整え部屋を後にした
後輩「あれ、先輩夜勤でしたっけ」
警察が寝ていても犯罪は起きるので24時間回せるように『日勤』 と『夜勤』 という勤務形態を取っており俺は大体日勤出勤なので普段ほとんど会わない後輩が驚いた表情をしながら近づいていた
r「ちがうよー?なんか事件ある?」
万年警察業界は人手不足なので多めに働いても怒られるどころか上司に褒められるまで行ってしまうので勤務外で働くのは全然大丈夫なのだ
もちろん、残業扱いで給料も出る
後輩「んー、さっき丁度、大型終わったんで、犯人の護送ぐらいですかね?」
r「ならヘリで向かうわ」
後輩「あ、それめっちゃ助かるっす」
その言葉に返事をした俺は先程の夢と昨日もらった連絡先のことを考えずヘリに乗り込んだ
現場に着くと救急隊や他の警察の仲間などが処理をしており護送する人間もいなかったが一応何かやることがないから先輩に指示を仰ぐことにした
r「何かやる事あります?」
先輩「んー……ついさっき多分全部終わっちゃったから笑笑」
r「ぉ、そうでしたか、お疲れ様です」
取り敢えずボロボロな先輩に労いの言葉を言いながら肩を貸し救急隊の所に向かった
先輩を救急隊に預け他にも見過ごしやダウン者がいないか見通しの悪い場所を散歩がてらに歩くことにした
(まぁ……いないか)
救急隊や警察のどちらかに連れられて残っているのは血痕のみだと思っていたが
予想とは裏腹に奥の方で人の呼吸音が聞こえ俺は銃を片手に気配を消してその場に向かった
r「…………」
見通しの悪い場所を抜け声のする方に目線をやると丁度個人医に手当てをされている痛々しい彼の姿を目の当たりにした
気分転換のはずなのに全然気分転換になっていないじゃないかなどと思いながらその場を2人にバレないうちに立ち去ろうと試みた
p「…あれ、らだぉじゃん〜」
?「ゲッ、警察じゃないっすか!!」
地面に落ちている葉っぱを踏んでしまったことにより俺の存在は2人に知れ渡ってしまったので観念して俺は彼らに銃口を向けた
r「今回の大型犯罪は、お前らの仕業か?」
p「うん、そうだよ」
?「おい、ペイン…黙ってこけたって言えば良かったのに…」
p「らだぉには嘘つかないって俺決めてるもん 」
個人医の言う通り
そう言ってくれさえすれば俺は嘘でもそれを信じて何も押収せずに痕跡を決して帰ったのに
良くも悪くも素直な彼のせいでそれができなくなってしまった
r「個人医動かず手を上げろ〜」
?「ぁー、、俺は関係ないので…」
r「この場所にいた時点で関係はあるぞ〜」
?「おっと……?」
p「ぐちーつ、らだぉに従って」
?「……ん」
俺の忠告を無視し腰に手を回していたのでペインの言葉が後数秒遅かったら打ってしまっただろう
r「じゃ、取り敢えず所持品確認させてね」
?「ダメと言ってもするんでしょう?」
r「まぁね」
俺たちにはそれをしなければならない理由や意義があるのだから
(空架ぐち逸……?)
免許書を見るとそこに記載された名前はとても見覚えがある物だったので俺は何処で聞いたのか必死に思い出そうとした
r「あー!お前、もしかして随分前警察署で保護されたやつ???」
g「ぁ、あの時はおせわになりました」
どうやら当たっていた様で彼は少し照れくさそうに頬をかきながらまた手を上にあげた
r「あの後どうなったの?俺ほとんど知らないんだよね」
g「実はあの後色々ありましt」
p「ねぇ、俺抜きで話さないでよ」
先程まで静かにしていたペインは少し頬を膨らませながら俺たちの会話に割って入って来たので俺は内心可愛いと思いつつ
和んでしまった空気をどうにか先程の雰囲気の様にしないとと考え咳払いをし彼らに再度ここで何をしていたのか尋ねた
g「俺は本当に呼ばれただけでさっき来ました」
すると先程と違い素直に自分の目的を言葉にしてくれた
p「らだぉ今度こそ俺を捕まえるの?」
r「……」
もしもここで俺が2人を捉えても2人は何も言わずについてくれたり護送されるだろう
そんな目をしている
r「ペインこれだけ…おしえて」
p「なぁに?」
r「どうして、ヒーローじゃなくて、悪役なの?」
r「約束は…嘘だったの?」
子供の頃の戯れだったのかもしれない
もう最悪そう言ってくれた方が割り切って仕事ができる
p「関係ないけどさ〜、昔らだぉ名前から急に消えたでしょ?」
もうずっと昔の話だがペインと最後に会った時彼は俺の元を静かに去った
r「そう…だね」
ペインの親に聞いてみても実家に帰ったと言われるだけで何も進展もしなかったのを今でも鮮明に覚えている
p「あの時確かに俺は実家に帰ったんだけど俺はあそこが実家なんて思えなかった」
p「あそこは……地獄そのものだよ」
仮面をしていないおかげで彼の表情がわかりその言葉を紡ぐたびに苦しそうな顔で更に先程の言葉に真実味が増してしまった
p「まぁ、何があったのかは長くなるから詳しく話さないけど、その地獄から助けてくれたのは…」
p「警察でも、救急隊でとなくギャングだし、そもそも警察はずっと昔に買収もされたり圧力に負けて当てにならなかった」
p「だから俺にとってヒーローは警察じゃなくて餡ブレアだよ」
全てを聞き終わった俺はただその場に立ち竦むしかできなかった。
彼にとっての実家はそれ程だったという事実や、自分が助けられなかった不甲斐なさ…
そして何よりも彼にとってのヒーローは街を守る警察ではなくギャングだったという事に………
p「らだぉ……ねぇ、おg」
r「取り敢えず、ペインの傷直してやって」
g「了解」
今度は俺が彼の話を遮り個人医に彼の痛々しい傷を治療する様に指示をした
g「じゃ、俺治療終わったんで、一旦アジト戻ってます」
p「わざわざありがとね!」
俺はペインを治してくれたお礼として治療費を多めに払い、今回犯した罪を俺は黙認した
ぐちーつがいなくなって数分
今だに俺は頭の整理が追いつかないでいたが一つだけどうしても俺の中に疑問が浮かんできてしまった
r「警察……って何?」
警察全員がそうでは無いし汚い部分がないとも思っていなかったがそれでも、リアルな声を聞くとその事実は俺に重くのしかかってくるうえ
本当に助けを求めている人間の元にいけない
という自分の中に確かで強い不具合が生じてしまった
p「らだぉ、警察はみんなを守らなきゃいけないからしょうがないよ」
p「でも、ギャングはちがう」
p「自分の守りたい人だけ守れるんだよ」
項垂れている俺の目の前にやってきて優しい笑顔で俺はトドメとなる一言を明確についてきた
p「おねがい…らだぉ…俺と一緒に堕ちてそして俺だけのヒーローになって」
手を取って仕舞えば今まで築き上げた信頼も、信用も全て手放してしまうがそれを承知で今度は伸ばされた手を戸惑いながら取った
p「…!!らだぉ!!!」
よほど嬉しかったのか松葉杖を放り投げて俺に抱きついてきた
r「…ペインだけのヒーローになるよ」
自分の昔の純粋な夢が音を立てて歪み崩れた気がしたがそれでも彼にとってのヒーローになれるならもうどうでもいい
p「うん!!よろしく!!」
満面の笑みで笑う彼を俺はさらに強く抱きしめその存在が2度と傷つき悲しまない様にしようと次なる目標を自分の中で決めた
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