俺の名前は伍代直樹。市松高等学校というヤンキーしかいない高校に通っている。
最近は市松の隣にある白百合高校に通っている「難破剛」という男とよくつるむようになった。難破は伝説のヤンキー「難破猛」の弟であったもちろん難破家の他の家族もヤンキーであった。その中で家族には市松に通っているという嘘をつき、ホントは普通の学校で絵を楽しく描いているという二重生活を送っているのが難破だった。難破は家族思いで誰にでも優しいやつだ。だからこそ家族に嘘をついて白百合という普通の高校に通う事を選択したのがなによりも辛かっただろう。
俺はそんな難破を守ってやりたい、そばにいてやりたいと思った。 なぜなら俺は難破のことが 「好き」だから。
俺はある日、学校の帰り道に通る草原に座り少しの間さっき自販売機で買った缶コーヒーを飲みながら休憩をしていた。しばらく休んでいるとだんだんと眠くなり少しだけならと思い草原に仰向けになり仮眠をとった。
、、、、
難破視点
俺の名前は難破剛。普通の高校生だ。でも親には市松に通っているという嘘をついている。今学校から帰っている途中なんだが…草原に見覚えのある人物を見つけた。
難「んー??…こいつぜってー伍代だよな。なんでこいつこんなとこで寝てんだ??」
そこには腕を目に当てて飲みかけの缶コーヒーを近くに置いて仰向けに寝ている伍代の姿があった。
難「ったく…こんなとこで寝てたら風邪引くぞ……おい伍代、起きろ。」
俺は伍代に声をかけながら少し軽く体を揺すってやった。伍代は目を少しだけ開け体を起こして目を擦った。
伍「ん……なんだ難破か…こんなとこでどうしたんだよ」
難「いや、学校から帰ってる途中にお前がたまたまここで寝てて風邪引くといけねーから起こしただけだ。」
伍「そうか。」
伍代が返事してからしばらく沈黙の間が続いた。すると伍代が
伍「お前さ、」
難「?」
伍「辛くねーの。」
難「なにが…?」
伍「親に黙って白百合に通ってんの。」
難「……」
伍「なぁ、どうなんだよ。」
難「そりゃ……辛いに決まってんだろ………家族から期待されてんのにその期待を裏切ってるんだぞ?辛いに決まってんだろ…」
伍「………」
難「…でもさ俺、伍代がダチになってくれた時すげー嬉しかったんだよな。だから辛いのがマシになった。ありがとな」
伍「急になんだよ……」
難「感謝を伝えてんじゃねーか。」
伍「なんかお前に感謝されると…きめぇ……」
難「は?!キモイってなんだよキモイって!!」
伍「そのまんまの意味。」
難「伍代…お前はこちょこちょの刑だ!!」
伍「は?ガキじゃねーんだからやめろよ…っておいマジやめ…ははっwwwwwwちょ、ガチ、でや、めろwwwwwwwww」
伍代は難破に腹をこしょぐられて爆笑している。
難「どうだ!参ったか!!」
伍「wwwわかっ、wたわかったから頼むwもうやめてくれ…あははっwwwww」
難破はよろしいと言いこしょぐるのをやめた。難破にこしょぐられ笑いすぎて呼吸が荒くなった息を整えた伍代はしばらくすると難破の方をぐるっと向いた。
難「…?どうしたんだ伍代…って ッ…?!」
伍代は問いかけた難破の口を塞ぐように自分の唇を難破の唇に重ねた。しばらくして伍代は唇を離した。
難「…おま…今……俺にキッキキキスした?!!」
伍「なんだ、お前。まさかファーストキスだったのか。」
難「あぁ…てかなんでお前俺にキスなんて」
伍「お前のことが好きだから。」
難「……は?お前、それ本気で言ってんの…??」
伍「本気じゃなかったら言わねーよ。」
難破は真剣な顔で自分に告白してきた伍代に顔を真っ赤にして
難「べ、別にお前がそんなに俺の事が好きなら付き合ってやってもいい…ぜ?」
難破は顔を真っ赤に染めながら伍代に言う。
伍「じゃあ、恋人になったんなら…ヤるか?」
難「は?!なんで付き合ったら真っ先にヤるっていう思考になるんだよ!お前頭おかしいだろ!?」
伍「いや、俺はおかしくない。なんならここでヤってもいいぜ?人もあんま通んねーし。」
難「だ、ダメに決まってんだろーー!!?」
難破は伍代を押し倒した後立って全速力で走ってった。
伍「ふっ…可愛いやつ…」
伍代は少し微笑んで草原に置いた缶コーヒーを持ってその場を後にした。
[完]
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