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天使と悪魔
続くかはわからん。
ご本人様とは関係ありません
「あなた気づいてないんですか?」
「?なんのこと?」
本当にわかっていないのだろうか
悪魔のくせに純粋な瞳をこちらに向けてくるたらい。
最近会うようになったあの奏斗とセラフとかいう天使。
彼らがたらいに少なからず熱い視線を向けていることに。
「今日さ、奏斗とセラおがさ」
「そうなんですか。」
今日も人間界に行った時の報告をしてくるたらい。
悪さができない彼は知らずのうちに人を助けている。
それを天使に見つかって仲良くなったらしい。
いつか本当にその黒い羽根を取られるぞ。
でもそれがたらいのいいところだから。
悪魔の上部の人たちにも好かれているから、羽根を取られることはないのだろう。
「なぁ、アキラ。お前も人間界行こうぜ。」
「あー。すいません。期限が迫っている書類がありまして。」
「そっかぁ。でもアキラいつも忙しそうだから今日ぐらいはいいんじゃね?」
たらいの得意なそそのかし方といえば人間を楽な方にを導くことだろう。
「…。」
「アキラ?」
「私にそれは聞きませんよ。」
「そっか。頑張ってな。」
じゃあな。と手を振って人間界に降りていくたらい。
お前がその身を滅ぼすのは自分のせいか。
それとも他人のせいなのか。
「まあ、悪魔らしいといえば聞こえはいいですけどね。」
――――――――――
「あ、奏斗‼セラお‼」
「久しぶりー」
「やっほー」
僕たちの姿を見て目を輝かせる彼は悪魔になんてみえない。
彼を見る視線に熱がこもるようになったのはいつごろからだろう。
それは横にいるセラも同じなようで時には愛おしいものを見る目でひばを見ているときがある。
不思議とそれは嫌じゃなくて。
なんて言うんだっけ?
共有愛?
そんな感じでひばの可愛さを共有していた。
「今日何するん?」
「そりゃ人助けでしょ。」
「さすが天使様やなぁ。」
ニコニコ笑ってひばがいう。
これで悪魔なんてやれんのかよ。
心の中で悪態をつきつつ、困っている人を助けていく。
道に迷っている人。
迷子になった男の子。
重い荷物を持ったおばあちゃん。
率先して人助けをする彼は僕の目から見ても天使みたいだった。
と、いうか別に天使も悪魔も大差ないけどね。
だから天使が欲を持つことだって普通だ。
この悪魔を手に入れたいなんてね。
階級からしたら雲雀なんてすぐに捕まえられる。
まあ、捕まえたらアキラがうるさいからしないけど。
「ふー疲れた。」
「書類仕事の方が疲れるって。」
「雲雀は書類読めないもんね。」
「あ、セラお‼馬鹿にすんな!」
「ふふふ。」
「うぅぅ‼」
「威嚇が動物のそれだけど?」
「てか、ひば。尻尾でてるよ。」
「まずい‼」
「とりあえずどっか隠れよう」
きょろきょろと周りを見るとホテルがあった。
「あ、あそこいこう!」
「おっけー。」
「お前ら、お金は?」
「あー。大丈夫‼」
「まじでぇ!?」
ホテルに駆け込み受付に行く。
なんだこれ?
休憩と宿泊?
こんなのあるんだ。
「あー。休憩で。」
「かしこまりました。」
鍵を渡され部屋に向かう。
えっと、5階のこの部屋か。
扉を開けると大きいベッドがあった。
「とりあえず、尻尾しまって。」
「おう。」
ぽん、と軽快な音がして尻尾が消える。
「…。お前らここがなんだか知ってんの?」
「え?ホテルでしょ?」
「いや、まあ。ホテルっちゃホテルなんだけど…。」
ひばが気まずそうに目をそらす。
「雲雀?」
セラが不思議そうにひばを見る。
「ここ、ラブホだぞ?」
「「…らぶほ?」」
「ええ!?お前らしらんマ⁉」
聞いたことない単語だ。
らぶほってなんだ?
「え、あ、まじかぁ。」
「ねえねえ雲雀。らぶほってなあに?」
「せらお?そんなキラキラした目で俺を見んで?」
「おしえて?」
「うーん…。」
「えー?僕らに言えないのぉ?」
「煽んな。えー。聞きたい?」
「「ききたい。」」
「すぅ。えーっと。その。つ、付き合ってる人たちがそーいうことするホテル。」
「そーいうことって?」
「えっ、えと、その。ぇっち///」
「え」
っち。
だと…⁉
「「「・・・」」」
――――――さぁ、どうなる!?
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