テラーノベル
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あぁ…お腹減った…
まぁ、そりゃそうだよな。
スマホに夢中になって夜ご飯抜いた自分が悪いし。
ちゃんと自制できなかったわけだし。
昼ご飯結構食べたけど。
だけど、私の胃は食べるものを求めている。
きっと下げられてるんだろうな。ご飯。
だけど。
もしかしたら。
食べるもの、あるかも?
…という思いで私は階段を降りた。
リビングのテーブルの上をざっと見ると…
…さすがにない、か。
だけど諦めきれず机の上を見ていたら。
あった。
夜ご飯。
自分で作った野菜炒めと焼いた牛肉。
それが1枚のお皿の上にあった。
皿の近くにメモがあったので読んでみると。
「肉はレンジであっためて食べてね。
ご飯は自分で盛ってね。盛りすぎはダメだよ。」
これはきっとソファーの上で寝ている母の手紙だ。
過保護だなぁ。私はそんな子供じゃないのに。
でも、心のどこかで。
…嬉しい。
そんな思いが込み上げてくる。
それは身体の中でだんだん上に上がってきて。
そのまま涙になって溢れ出した。
はは、私って結構ツンデレかもね。
とりあえず涙は止まった。
ご飯は手紙に反して大盛り。
肉はどれだけ温めるかわからなくて。
ご飯の温かさで相殺できるかなって。思ったからそのまま。
ていうか、そのままでも食べられるし。
席に着いて、まずは野菜炒めを頬張る。
…苦い。うん。
野菜は苦手だ。
なんでピーマンと人参入れたんだろうか。自分。
麦茶を飲みながら野菜炒めを身体の中に流し込む。
…はぁ…
自分で作ったやつだからか、あまり不味くなかった。
さて。次は。
美味しそうな牛肉。しかもタレがかかってる。
迷うことなく頬張る。
少し、冷たい。
そこで、すかさずほっかほかのご飯を口に入れた。
美味しい。
肉が柔らくて。ご飯の温かさがマッチしてて。
とても。すごく。
言葉では言い表せないくらい。
美味しい。
きっと、家族みんなで食べたらもっと美味しくなってたんだろうな。
後悔を覚えながら。
あっという間に食べ終わってしまった。
まぁ、腹の足しにはなった。
そして、私はメモ帳とペンを持って。
これだけ書いた。
『ありがとう』
コメント
24件
まって神作を発見してしまった 物語の書き方が上手過ぎて… 主人公の食レポもめちゃうまい とりま考察しますチョット待って
考察してくれたら飛び上がってよろこぶよ☆