――アメリカ合衆国・ネバダ州某所。
砂漠に沈む夜。赤い月は依然として空を支配し、壊滅した北アメリカ大陸の余韻が、この地にも重く垂れ込めていた。
その静寂を破るように、ヘリのローター音が響く。
「目標地点に到達。回収を開始する」
黒ずくめの兵士たちが、次々とヘリから降下する。彼らの腕には「CIA特殊回収班」の紋章が刻まれていた。
「……これが、霧島の死体か?」
隊長らしき男が低く呟く。
そこには、深い傷を負い、血にまみれた遺体が横たわっていた。まるで戦いの果てに力尽きた戦士のように、静かに眠っている。
「……こいつが、世界を壊した“真犯人”かよ。」
別の隊員がつぶやく。
「政府はもう“霧島の死”を確認したって発表してる。だが――」
隊長の目が細められる。
「まだだ。こいつが本当に死んだという証拠はない。」
「ですが、こんな傷……どう見ても即死です。」
「見た目で判断するな。奴は霧島だ。」
隊員たちは沈黙した。“魔神”を生み出した張本人。死んでいるとはいえ、彼らの背筋には冷たいものが這い上がる。
「よし、ボディバッグに入れろ。」
隊員たちは慎重に霧島の遺体を回収する。その間、隊長は通信機を取り出し、報告を開始した。
「こちらブラッドハウンド。目標の死体を回収。……本部、次の指示を」
『そのままエリア51へ輸送せよ』
「了解」
――だが、その瞬間。
ピクリ。
「……え?」
隊員のひとりが、確かに見た。霧島の指先が、微かに動いたのを。
「待て……動いたぞ!?」
「バカ言うな、そんなはず――」
バッ!!!
突然、黒い影が弾けるように広がった。
「――っ!?何だ!?」「退け!退けぇ!!」
だが遅い。
「遅いな。」
――その声は、死んだはずの霧島のものだった。
次の瞬間、通信は途絶えた。
続き
コメント
1件
今回も神ってましたぁぁぁ!!!! おおおおおおぉ!!?うちの霧島タァンが、、!!(全くもって違いますてかこいつのキャラじゃない( 生きてる、、、のか??()でも何か安心しましたわ(( いやこの物語に安心は、、いや、やめておきます あなた、、?ってことはてことはてことはてことはってことですね!!!!!(???? 今回の感想訳分からんな((いつもです 次回もめっっっっさ楽しみいいいいいぃ!!!!!!!