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If escape

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If escape

1 - 小夜時雨 医者組(kr×nk)

♥

538

2022年05月10日

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注意点


・VVT

・キャラ崩壊

・nmmn

・二次創作

・腐あり

・医者組(きりやん×Nakamu)

・捏造あり

・シリアス






___________________________

1


「ねぇ、きりやん」





「ん、なに?なかむ」





「……もし計画が失敗したら、俺たちは友達でいられる?」





先に寝ていたはずのなかむが唐突に質問をしてくる。俺は本から目を離し、隣のベッドに潜るなかむの方を見る。彼もこちらを見ていた。その瞳は俺のことを求めていた。まるで捨てられた子犬のようだ。俺は本をサイドテーブルに置き、彼のベッドに腰をかける。何も言わずに側に来た俺のことを彼は少し不思議そうに見つめる。俺はそんな彼を横目に、いつからか降り始めた小夜時雨を窓の中から眺めた。



「手、握って」



ちっぽけな部屋の隅っこにも届きはしないような、そんな声で彼が言う。彼が言ったのだから、仕方がない。最近はそういう思考はこれっぽっちも持たなかったはずなのに、どうしても受け入れてしまう自分がいた。指を交互に絡めるように握ると、彼は望むように俺を見返した。馬鹿だな、俺。なんて思って窓の外に視線をやる。なんだか疲れてしまった。



「………嬉しかったんだ。きりやんが計画書を受け取ってくれた時、俺は、初めて自分が認められた気がして、本当に…、、、」



口籠るなかむ。彼はいつもものを言う時、適切な言葉を探すために黙ってしまう。彼がそう言う環境で育ったからだ。俺は彼の境遇を知ってから、かなり甘やかすようになったし、彼の望むものは全て与えたいと思い行動してきた。けれど最近は限界を感じている。彼のためにした事は世間では悪といわれるものだし、元々そこにあった自分の意志も今はない。だからもう、なかむから離れたいのだ。




「……きりやん」




「……………」




「きりやん?」




手を軽く握られてはっとする。なかむは心配そうな顔でこちらを見つめていた。



「ごめん考え事してた。」



そういうと彼は少し考えた後ふわりと笑って、握っていた俺の手を軽く引いた。



「……一緒にねよ?きっとあったかいよ」



俺はなかむにされるがまま、手を握って同じ布団に入った。布団の中は彼の匂いと体温が染み付いていた。嫌いじゃなかった。


俺と彼はお互い向き合う体勢で布団に入る。俺の鼻の先には彼の見目良い顔があった。透き通る陶器のような白い肌に整ったパーツ。水色のステンドグラスの虹彩は、何ものにも交わらない絶対的な美しさと今にも消えてしまいそうな儚さを持ち合わせていた。おまけに長い睫毛とふっくらとした桜色の唇はまるでアンティーク・ドールを連想させるほど魅力的であった。






2

どうして今まで気づかなかったんだろう。どうして今、気づいてしまったのか。

いつからか冷めていた心底の感情が、ぶくぶくと泡を吹き始め、熱く大きく揺れ動いていくのがわかる。「好き」という二文字では到底表現しきれないほど煩雑な胸の高鳴りがじわじわと脳まで浸透していく。なんていうか、のぼせそうだって思う。


しかしそれと同時に幾つもの不安がポツポツとシミを作っていくのもわかった。それはまるで、今も降り続けている小夜時雨のように突拍子もないのに確かにシミ跡を作り、いつでも押し寄せてくるかのように感じてしまう。

なかむがもしアンティーク人形だったら。なかむがもし突然消えてしまったら。なかむが俺を好きじゃなくなったら…?考えれば考えるほど、どうしようもない疑問と不安が浮かび上がってくる。








すると突然、温かい何かが俺の頬を包んだ。はっとして我に変えると、目の前の彼が寂しそうな不満そうな、少し拗ねてそうな、やっぱり何とも言えないような表情でこちらをじーっと見つめて、俺の頬を触っていた。その手の感触は、アンティーク人形なんかが再現出来ない皺や少しの汗、体温を孕んでいた。彼から伝わる温もりは間違いなく人間のものだった。




kr「なんだよ。」



彼の目を見返して呟いた。



nk「そっちこそ、俺が目の前にいるっていうのにぼーっとしちゃってさ。……….」




なかむは完全に拗ねていて、唇を軽く尖らせてほっぺを膨らませている。やばいめちゃくちゃ可愛い……(語彙力もうちょっといじめたいなーなんて思った。




「ぼーっとしてないよ」



「してたよ…………、なに考えてたの?」




さっきよりも寂しそうな声色と垂れ下がった眉毛がさらに悲しそうで、見てるこっちまで心が痛くなってきた。あともう少しだけ、意地悪しよう…。




「…………」



「………俺には、言えないこと?」




黙っている俺に対してショックを受けたのか、彼はほとんど涙目でこれ以上意地悪をすれば、すぐにでも大粒の涙が溢れ出してしまいそうだった。俺は泣き顔を見たい気持ちを抑えて、ただ真実のみを伝える。




「…。なかむのこと、考えてた」



「えっ?///」



「改めて見ると、顔整ってるし、目綺麗だし、髪の毛サラサラだし、肌めっちゃ白いし、仕草も声も可愛いし、やっぱり好きだなぁって考えてた」



「え、ぇあ、そ、そんな…///」



「そんな……なに?」



「はっ、恥ずかしいよおぉ////」



なかむはほんのりと紅潮した自身の頬を両手で包むと、決まりが悪そうにきりやんから目線を外す。その一挙一動がきりやんを興奮させていく。


あ〜ズルいなぁ………、離れたくても離れられないよ。結局、嫌いになるなんて無理だったんだ。



3





「ねぇ、なかむ」





「ん、なに?きりやん」





「……もし計画が失敗したらさ、刑務所で永遠に仲良く暮らそう。」





「…………。」





「たくさん人を殺めちゃったから、死刑かもしれないけど、もし死刑になっても、地獄でずっと、一緒にこうしてふたりで抱き合って寝よう。」





「…………うん。」





「……」





「きりやん、キスしよう」



「いいよ」






きっと俺たちは、死に対する恐怖も生に対する諦めも、やり場のない感情の全てをうまく飲み込めないまま死んでいく。「後悔」「贖罪」「本能」「欲望」「愛情」「依存」「友情」抱えきれない感情の全てを雨だとするならば、この恋心は雨傘だ。傘のハンドルは共存で骨は依存、ろくろ部分は信頼で、小間(傘地)は愛情の膜で出来ている。ふたり入るには狭すぎて、ひとりにしては大きすぎる中途半端な広さの傘。

不安定で頼りないし、今にも折れてしまいそうな傘に俺たちはそうやってしがみつくけれど、やまない雨に打たれ続け、きっともうじき溺れて死ぬ。この息苦しさはその前兆だ。






息がうまく吸えない。呼吸ができない。深い深い何かにのまれて、絡まり合った舌と舌。まるで水の中にいるような不自由さと同じだ。けれども彼の蜜のように甘い唾液がじわじわと脳を溶かしていく。抗えない快楽と心の興奮でどうしようもなく満たされていく。







長い長い口づけのあと、しばらくの沈黙。




「きりやん」




先に口を開いたのはなかむだった。





「どーしたの?」




彼は少し躊躇った後、一拍おいておもむろに話し始める。




「俺ね、きりやんのこと大好き。」



「俺も、愛してるよ」



「……////…………好きだからね、きりやんには幸せになってほしいなって思う」



「俺にとって今以上の幸せってないけど」



「う、嬉しい//……けど、…その……俺………きりやんに生きててほしい。きりやんが後悔してること知ってるから」




後悔なんてしてない。なんて、言えなかった。もっと他にも生き方があった。安定で幸せで、何より罪のない生き方があった。でもじゃあ、俺はどうすればよかった…?あの時、研究所で自殺しようとしていたなかむを裏切るなんてできるわけがない。いつも感情のない声で笑っていたなかむが、初めて大粒のしずくを零しながら泣いていた顔が、あの救われたような表情は、絶対に間違っていない。むしろ人生で初めて、俺は正しいことをしたと思った。守りたいって思ったことも、好きだなって思ったことも全部本音。つまり俺は



「俺は、確かに後悔は………してる。もっと正しい生き方があったと思う。でも、なかむを愛して着いてきたことは誰に何言われようと正しいと思う」



「………」



「……もしかして俺が死んじゃうの、怖い?」



「………怖いよ。だってね、もしかしたら、もう二度と、会えないかも……しれないから(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)」



「………」



「地獄は怖いけど、あるだけでうれしい。どっちもなかったら、きりやんはきえてなくなっちゃうの」



「……そう、だよね。死ぬって、そういうことなんだよね。ごめん……俺、楽観的に考え過ぎてた。地獄も天国も生きてる人間から聞いた話だし、亡霊から聞いたわけじゃないし、信用できないよね」




二人「………………」




生きるためには、警察から逃げ切って、時効になるのを待つしか………。殺人って、時効になるんだっけ…?う〜ん、ね、むい………




「………きりやん!!」



「うわっ、!」



「ぎゅーーっ!!!」



「眠いでしょ、なかむ」



「うん、ちょっとだけ……よ」



「………そっか。あのさ、提案してもいい?」



「いいよ」



「計画は次の四人で終わりにしない?それが終わったら恋人として、一緒にしたいことしよう」



「したいこと……?」



「遊んだり寝たりゲームしたり旅行したり、ひさしぶりにえっちしたり、いろいろあるでしょ?」



「う〜じゃあ……、遊んでゲームして旅行しながらえっちもしよう……。」



「……欲張りだね。いいね、それ」






「…………でしょ………、やん………しゅきだよ……」






「………俺も好きだよ……なかむ、おやすみ」





「おやすみなさい」





end







この小説が初投稿です。

チャットノベルも時間があれば書きたいと思っています。またシリーズものはハードルが高いなぁと感じてます。

飽き性なのでシリーズは書き始めても放棄する可能性大です。あと時間もかかります。

この小説が最初で最後かもw (^^;)



この小説は続く予定はありません。

二人の結末はご想像にお任せします(^。^)



内容はスッカスカです。雰囲気を書くのが好きです。


拝読ありがとうございました( ;∀;)

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コメント

1

ユーザー

こんにちは!初投稿です。 普段読み専なので不定期低浮上です。楽しく書いていこうと思いますm(._.)m

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