岩ちゃん、俺あの時
嘘でも「俺がやった」って言えば良かった?
けして、本当じゃないとしても謝るからさ
もう一度
及川って呼んで
6月18日
学校で一番可愛いと言われている二年生 、「佐藤玲奈」と言う女の子に声を掛けられた
「すみません、及川徹先輩ですか?」
「そうだよー」
「あの…放課後、一年生の生活指導室で待っててもらっても良いですか、?」
「あー、いいよー」
「本当ですか!」
「うん」
「ありがとうございます、あの……待ってますから」
彼女はそう言い残し、三年生教室から去った
あの日はたまたま部活がなかったから岩ちゃん達とゲームしようかと思っていたけど、あんな感じで彼女からの誘いを断ることが出来なかった
「あーあ、岩ちゃんと遊べなくなっちゃった…まぁまた誘えばいっか♪」
俺は岩泉一のことが好きだった
優しくてかっこよくて、笑い掛けてくれる岩ちゃんの顔が何よりも好きだった
岩ちゃんと遊べないのは悲しいけれど、女の子の用事を断ることは俺のプライドが許さない
「早く終わらせて岩ちゃん家行こ~」
もっぱら、あの娘に告白されても付き合う気は無い
でも
後から気付いた
あの女の目的は、本当はそんな事じゃなく
俺と付き合う訳でもなく
学校一の人気者でもなく
岩ちゃんと一緒になることだった
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