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Hayato side
「はやちゃん、合格だった!」
電話越しの仁人の声は弾んでいた
「おめでとう、頑張ったな」
仁人の頑張りは知っているつもりだ
多分、自信が無かっただけで元々頭はいいのだけれど
「…うん、頑張った」
感情のこもった言い方に、これまでの頑張りを思う
「はやちゃんと一緒に居て恥ずかしくない人になりたいから、これからも頑張る」
仁人はそんなことを言い出した
「…そのままでも十分なのに。俺のこと買いかぶりすぎじゃない?」
「僕が頑張りたいの」
そう言うので
「無理はすんなよ」
と言うにとどめた
3月の俺の誕生日は仁人も引っ越しの準備なんかで忙しくて会えなくて
でも電話とメッセージをくれた
4月、仁人は俺の今の自宅と自分の大学の間に引っ越してきた
少し遅れたけど、と引っ越してからケーキを買ってお祝いしてくれて嬉しかった
プレゼントは、お揃いで買ったと後々知らされたペンケースだった
同じ県内とはいえ毎日は会えないけど、平日にはお互いバイトや授業を入れて
土日のどっちかは休みを合わせて前の晩から会ってどっちかの家に泊まるようになった
今日は俺の家
すっかり仁人のものも増えて
仁人は元々研究熱心な性格と、案外器用なんだろう、料理の腕をあげて
大概のリクエストに応えて作ってくれる
俺はほぼお手伝いだけど一緒に作って
それを2人で食べて
お菓子とかアイスとかを食べながら映画とか気になったドラマを一緒に見て
眠くなったら寝て
次の休みは前の日の続きか、買い物か近くの公園とか植物園に行ってみたりとか
時々仁人が作り置きのおかずを作ってくれて
それが楽しみで一週間頑張れてる
大変じゃないかなと思ったけど、楽しそうに料理をする姿を見て
「ありがと」
と言うようになった
仁人の家に行った時に仁人がなかなか届かないところの掃除を手伝うととても喜ばれたので
なんとなくそれがギブアンドテイクになってる
毎週ほぼ同じように過ごしているけど、今まで思うように会えなかったからなのか
飽きることはなく
むしろ毎週毎週一緒にいられることが幸せで仕方ない
隣に居られる、それだけで
でも
可愛いのは変わらないけど
なんだか仁人は最近大人びた顔をするようになって
俺だけドキドキしている気がする
…なんか、余裕がある、気がする
吉田おいちゃん
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コメント
2件

うわわわー合格してて良かったです🥹🥹 この後の話も楽しみです( ノ ̫<。 )