コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
204年
8月16日
午後1時57分
私は見なかった事にしたかった。
でもこれは現実、怖くて目をギュッと瞑った。
8月16日
午後2時3分
「大丈夫ですか!?今助けますから!」
「こりゃあ、酷い…」
どこからか、男の声が聞こえた気がした。
『私生きて….る、?』
『私を…救助しに来たのか…。』
私が目を開けても上に人間が乗っていて
状況の把握が出来ない。私の上に乗って居る
人間に天井が直撃。そのおかげで無傷だった。
だが、圧迫され息苦しい。死体にも天井にも
圧迫されると言う絶望。
なんでこんなに早く救助に来れたのか
分かんなかった。だけど助けて貰えると言う
希望。事実それは、何者でも無い。
「せぇーのっ!」
何かを退かす音がした。
男の人の声が聞こえる。
「あぁ良かった。さあ早くこっちに来なさい」
「今は危ない。ロボット達がなんとかして
くれてるが、どれだけ持つか分からない。」
「どこかに隠れた方が良い。」
女の人が言った。
「ありがとうございます!本当に…」
「命の恩人です!一生心から感謝します!」
「….この天井の下敷きになってる人、 助から無いんですか?」
「生きている人が居て、助けられたとしても」
「病院に行く為に時間がかかる。だから….。」
私を助けに来た訳では無かったのだ。
そう分かった瞬間、私は泣きたかった。
声にならない声で言った。
「た….す、け…て。」