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たくさんの人混みの中に罪夢の姿が見える。帰宅途中であろう彼は真夏なはずなのに黒のパーカーとダメージジーンズを着ており汗が垂れてきているのがわかる。彼の姿は一変して角は生えておらず髪は白髪に変化していた。父と瓜二つである。「あ~暑いィィ。あのクソ親父。」彼の頭には数分前の出来事が頭を横切る。

『我が息子よ。今ここより縛りを設ける。お前はこれから一定期間、日常での神力の使用を禁ずる。』不死死人は罪夢限定の掟を講じた。

(と言われた物の事故に出くわすことはな…)

「うあぁぁぁぁぁぁ!!」噂をすれば事件性の悲鳴が聞こえその方向を向くと路地裏から黒い煙が立ち上がった。罪夢とその周辺は慌てて逃げ惑う人やざわめく人がいる。

「マッ、マジか!?たった一瞬でこんな状況に。状況を整理するぞ。男の悲鳴に黒い煙。そしてこの市民。」

「助けてくれ!!」

「神力を使わない。それだけだ。俺はここで助けなきゃ神になった意味が無い。」罪夢が悲鳴が聞こえたその場所へ向かうとそこに待ち構えるのは腰を抜かしているワイシャツを着た少年に骸骨とペストマスクを掛け合わせたようなマスクであった。服は黒のフード付きロングコートに赤崎家直伝の八つに引かれた線の赤眼であった。

罪夢が見たその姿は『暴力』と『恐怖』の二つだった。罪夢は少年の姿を見た。頬には殴られた痣があり涙がこぼれそうであった。

「た、助け、、、て」その言葉を聞き取ると罪夢は手のひらに炎を纏い少年と奇妙な生き物の間に『炎壁(えんへき)』を作った。

「ちっ、神力か。」

「お前の相手はこの子じゃない。この俺だ。」奇妙な生き物は言葉を発することが出来るようだ。この類だと亡霊などのようなものではなく。生きた妖怪や神力を持つもののようだ。

「炎龍ノ極 龍ノ焔(えんりゅうのごく りゅうのほむら)」罪夢の角と鱗は一瞬で生え仮面の男に対して口から炎を吐く。男に炎が当たったが相手はビクともしていない。

(焼けた傍から再生してる!?神力による回復か!)

「この位じゃ生温いぞ。本当の炎を見せてやるよ。『◼️◼️ノ極 業火』」

「うぉっ!」罪夢は仮面の男が放った広範囲の赤色で禍々しい炎は直撃し体は手から焼け焦げていく。

「これで終わりか?」

「まだまだ行けるぜ!?」仮面の男が見た先にあったのは全体灰になったはずの罪夢の姿ではなく両腕のみが灰になった状態の罪夢の姿がそこにはあった。

「神力での回復が可能になったのか?」

「あぁ。炎龍神の力をバカにしてんじゃねぇよ!」

「チッ」

罪夢と仮面の男はひたすらぶつかり合う。少年は炎壁の向こうから何度もぶつかる二人の影が炎の影で見える。けれどもその様子を遠目で見る限り罪夢が劣勢であるように見える。

「うぉぉぉぉりゃぁァァ!!」罪夢の重たい鉄拳は仮面の男の顔に直撃するが攻撃が効いてないように見える。まるで普通の人間が銅像を殴っているようだ。

「この程度で俺が死ぬと思うか?」

「炎龍ノ極 龍ノ戯レ!!(えんりゅうのごく りゅうのたわむれ)」

「まだだ。まだ火力が足りんぞ!」

「うがぁぁぁぁ!!」罪夢は全力を振り絞ってみるが仮面の男は焼いたとしても削り取ろうとしても相手はビクともしない。

「最大火力を!!燃やし尽くしてやるよ!」罪夢は最大火力の炎を手のひらから男に放つが炎の中から手を伸ばし罪夢の腕を掴んだ。火傷のあとはなく焦げている後もない。

「こんなもので神だとはな。しかも炎龍と聞いて呆れる。◼️◼️ノ極 灼熱」

「あぁぁぁぁぁぁ!」仮面の男の攻撃をくらって後ろに倒れる。少年はそれを見て涙がこぼれた。

「なんでそんなに。なんで。なんで俺をそんなに守ろうとしてるんだよ!!」

「俺はお前が生きたいと思ったから手を差し伸べた!君が生きたいって目をしていていたから!!」少年の質問に罪夢が意識を保ちながら答える。その答えは少年にとって意外なものであり驚きを隠せなかった。

すると少年の髪と瞳が黒から水色へと変化し鱗と角が生えてくる。髪は電気を放ち始める。

「うぉぉぉぉがァァァ!!」少年の雄叫びで炎壁は崩れ一人の電気をまとった龍神が目に入る。つい先程の腰を抜かした少年とは別のオーラを発し仮面の男を見ていた。

「ふ、二人の龍神だと?」

「これで勝てんじゃねぇか?」

「今度は俺と二人でお前を倒す!」

「炎龍ノ極」

「雷龍ノ極」

「「龍ノ戯レ!!」」二人の放つ龍ノ戯レは仮面の男に直撃し後ろの方へと押し倒される。

「終わったな。」

「へへっ!」

「まだ終わったとは言わせぬぞ。」

その声の方へと体を向けると。ゆっくりと立ち上がる仮面の男の姿があった。

「あんな攻撃食らってもまだ生きてんのかよ!?」

「行くぞもういっちょ!!」

「俺は今回は戦うことはしない。ここまでだ。また会ったその時は強くなっていてくれよ?龍のガキ共。」そういうと仮面の男は黒い霧へと消えていった。

「今度こそ終わりだな?」

「あぁ、お前それにしても雷龍神なのか?」

「あぁ、そうだが何か?」

「龍神の類になると敵が増えるぞぉ!」

「ゲゲッそうなのか!?」

「これからが楽しみだな!よろしくな親友!」

「これからはお前と生きるよ。よろしく親友!」

二人はグータッチをしボロボロのままその場を後にすることを決めた。


この後に何が控えてるかも知らずに。


第弐章『友人』終わり


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