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コメント
2件
うっわぁーーー!!!!!!!! 2人とも相手のこと思ってるのよすぎる…!! やばい早く結ばれてほしすぎる(
「 恋 を して 、 愛 を 注いで 、 」
もとぱ
若井side
置き去りにされて、取り敢えず授業を受けに教室へ戻った。
昨日の夜まではこんなことになると思ってなかったのに。
「 若井 、元気ないじゃん 、 大丈夫 ? 」
「 ん … あー 、大丈夫 、 」
元気がない俺に声をかけてきてくれる涼ちゃん。変わらなくて安心した。
俺、涼ちゃんにまで嫌われたらどうなるんだろ。寂しくて死んじゃうのかな。
「 … 涼ちゃん 、俺と一生 友達でいてね 。 」
「 っ … 当たり前じゃん 、笑 」
にかっと笑って俺の隣の席に座る涼ちゃんを横目に見ながら、腕に顔を埋める。
「 ねぇ 、 若井 … 、 大丈夫 ? ほんとに ? 」
「 … 、 うん 、笑 」
大丈夫?と心配されても授業に集中できるはずもなくて、ぼーっと授業を受けて、ぼーっと部活を済ませて、ただ1人寂しく家に帰ろうとした。
「 若井 くん 、 あのさ … 」
「 … あ 、 ○○ ちゃん 、 どーしたの?笑 」
完璧な笑顔を作って微笑んでみると、顔を一瞬赤くしたのも束の間、「大森くんと付き合ってるってほんと?」と言う声が聞こえてきた。
「 … 付き合ってないよ 、 昨日は 一緒に帰ってクレープ食いに行った だけ 。
先輩が後輩の頭撫でるって、よくあることでしょ ?笑 」
「 … そうだよね 、ごめん っ 、また明日 。笑 」
「 うん 、また明日ね。 」
何とか笑顔を貫き通して、言い訳を即座に考え言葉を発した。
また明日、とニコニコしながら手を振ってやると顔を赤らめた。単純。
俺みたいな悪い奴に騙されちゃダメなのにな。笑
こんな、醜くて、愛を返せない糞野郎に。
「 はぁ “ っ … 、 もとき … 」
家に帰っても考えるのは元貴の事ばかり。元貴、元貴、と呪文のように名前を呼びながらスマホを開く。
昨日コソッと撮った元貴の後ろ姿。相変わらず可愛かった。
ふわふわしてる髪の毛に小柄な体。
会いたい、会いたい。
「 はぁ … 飯 、作んなきゃ … 」
作らなきゃ、と言ってもカップラーメン。お湯を沸かして3分経ったら蓋を剥がして食べる。それだけの行為なのに全部めんどくさく思えてしまう。
「 … いただきます 、 」
食べる気にもなんないままお湯を沸かして3分待って、食べ始める。
ほんとに3分待ったのかも分からない。3分以下 ?それともそれ以上?
ただただ元貴のことを考えていた。それだけ。
大森side
「 はぁ 、はぁ …”っ … 」
若井先輩を置いてきて、そのまま突っ走ってトイレの個室に入っては、自分の痣だらけになった腕を見る。
やだ、やだやだやだ。怖いよ。怖い。
また虐められて、痣だらけになっちゃうの?傷だらけになって、それをまた笑われちゃうの?
そんなのやだよ。やだ。若井先輩にも、痣だらけな僕のこと見て嫌っちゃうの?
「 ひゅ 、 ふ ぅ “っ …かひゅ 、っ ” … 」
駄目、泣き止まなきゃ、過呼吸止まらせなきゃ 、また嫌われる。
また気持ち悪いって笑われるもん。だめ。だめだめだめ。
僕って駄目人間だもん。それなのに人に迷惑かけて、泣いて、泣いて。
「 いーや 、 帰っちゃお … 」
まだ朝のチャイムもなってない様な時間だが、トイレの個室を開けて、1階の自分の教室がある方へ早歩きで向かう。
「 はぁ 、はぁ … ッ 」
「 あれ、大森じゃないの ? 」
「 あー 、若井くんの彼女の?笑 」
「 若井くんってゲイだったんだ、なんかざんねーん 、」
「 ノンケだと思ってたのになぁ 」
「 てか大森って調子乗ってね?」
「 私中学の頃の卒アル持ってるけどめちゃくちゃブスだよ?笑 」
「 整形でもしたのかなーっ笑 」
うるさい。うるさいうるさいうるさい。
若井先輩の気持ち、わかんないでしょ?お前らには。僕が言えることなんかじゃないけど。
整形してないし、整形してたからって何?自分の好きになれたならいいじゃん。
僕だって努力、したんだもん。
…でも、性格は変わらなくて、昔から、糞野郎か。笑
家に帰っても、思うのは若井先輩だけ。
たまにゲイだとか整形だとか言ってくるあいつらの顔がフラッシュバックして過呼吸気味になってしまう。
「 は、ひゅ … ひゅ 、ぐ …ッ 」
いつの間にか、意識が遠のいていた。
#7.「 糞野郎 」
待ってどの作品も全部不穏なのしぬぅ‼️