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青
俺の大切な人は去年死んでしまった。
その人と最期に交わした約束は「俺の分まで幸せになってほしい」それだけだった。
______________
ある春の日、ネットで知り合った親友からメッセージが来た。
青「桃~、俺もう生きられへんかも」
恐る恐る青に理由を聞いてみると、「持病が悪化したから」だそう。
桃「前から言ってたもんね、苦しいって」
桃「助けに行けなくてごめん」
青「謝ることちゃうよ、w俺の持病は生まれつきやからしょうが無いしw」
桃「でも、…」
青「あ、それと!余命宣告…されたんよ」
桃「え、」
青「短くて三ヶ月、長くて一年らしい」
桃「一年持ってほしいなぁ…」
青「…俺頑張るから、桃も頑張れよ」
桃「無理したら怒るよ」
青「桃にもその言葉そっくりそのまま返すわw」
桃「笑、今日はゆっくり休んで治療してね」
青「おん!ありがとう~っ!」
俺は青からのメッセージに既読をつけ、スマホをベッドに置き眠りについた。
俺がアラームで目を覚ました頃には日が昇っており、スマホのロックを解除すると
3月21日 A.M.9:00 と表示されていた。
桃「メッセージ来てる、青から?」
たった一件だけだと思った。でも、青とのやりとりが残されているトーク画面を
見た瞬間、時が止まったような気がした。
青「ごめん、もうほんまに無理かも。母親と医者が話してるところ聞いちゃってさ」
青「一年耐えられへんかも」
青「俺の分まで幸せになってや?w」
青「高校生活、楽しめよ!」
青「桃ならきっとだいじょうぶ。おれがそらからみてるから。いままでありがとう、ずっとだいすきです」
青「朝早くからすみません。青の弟の水です。3月21日午前3時頃、青が亡くなりました」
桃「ご連絡ありがとうございます。ご冥福をお祈りいたします。」
俺は青の弟、水さんに返事をして深呼吸をした。
受け入れられなかった。嘘だと思いたかった。
声が掠れるまで、顔が涙でぐしゃぐしゃになるまで泣いた。
桃「青…、青っ…」
自室には俺の泣き声と青を呼ぶ声が響いた。
______________
それから、数日が経ち俺は高校生になった。
「今日も青い空が広がっているなら、きっと青が俺を見てくれてる」
そう思い、外を歩くときはいつも空を見ている。
下ばかり見ていた俺に青い空を見せてくれた青を忘れないように。
桃「来世で会おうね、青。絶対見つけるから。」
本作品は、僕の実話を元にして書きました。
無断転載などは禁止とさせていただきます。