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優しさの皮を被った衝動

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優しさの皮を被った衝動

6 - episode 3 : Act .ⅰ「 知ってるくせに 」

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2025年09月05日

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【 一読必須 】▶︎ ** 登場人物話 先読推奨 **

この物語先 ↓

・18禁 ** / ♡ 濁点 付き **

・モロ表記 ・ 隠語 ・ 擬音 ・ 半角(ッ)混合

・左(三崎)視点 → 心情込





立花「 ん゙ーーー 、まらのむんら゙!! 」

三崎「 ちょっ、零してんじゃんか … 」

ベロベロに酔った状態で床に座り込んで缶ビール片手に騒ぎ出す要。


なんでこうなったか?それは数時間前──


風呂も飯も済ませて時計の針は22時を指していた頃、俺の部屋のチャイムが鳴って出てみればベロベロ状態の要の肩を、申し訳なさそうに抱く友人の東條が玄関先にいた。


東條「 みさっちゃん わり、合コン予定だったんだけどその前に「ちょっと飲む」とか言うから飲ませたら案の定 … 」

三崎「 … はぁ … 」

合コンとか知らなかったんだけど、なんて嫉妬心は必死に押し殺して東條の腕の中の要と、上着を受け取れば顔の真ん前に両手を合わせて**「まじ夜遅くにごめんな?要がさー「涼どこ」とか言い始めてちょろちょろし始めちゃって…追いかけんのマジ大変だったわー」**なんて東條が口にする頃には思考がフリーズしていた。


俺のこと探してたの?それで周りに迷惑かけたの?といろいろ頭の中で渦巻いて耐えてる理性にヒビが入る。


三崎「 まぁ、ありがと 。放って置いたら多分路上で騒いでたわ 」

東條「 いーえ!じゃ俺合コン戻るわ。おつー 」

軽く手を振ってスニーカーのキュって音を廊下に響かせながら帰る東條の姿をちらりとみては、腕の中で**「ふへぇ」「りょうのにおいだ」**とか呑気な事言い始める好きな人。


三崎「 … なんで俺、こいつのために抑えてんだろ 」

衝動的に出た言葉は腕の中のヤツには届かずに、額に張り付いた髪の毛を指先で払って上げることで誤魔化し、飲み込み自分の言葉を無かったことにした。


だってこの結末にしたのは、俺のせいだから。




それからは腹減っただの風呂に入りたいだの、わがままを口にするもんだから軽い飯を用意してやって、ベロベロで風呂もつかれないから俺もまた、風呂に入って要の代わりに髪から体までみっちり洗ってやって。


その時手を出さなかった俺は多分、神なんだと思う。体にはタオル越しだったけど触れたし、服も、下着も。全部一から着させてやって。色白い肌にこの間触れた竿に、全部目の前に拷問かと思ったけど。無理矢理なんて趣味じゃないし、とひび割れた理性にうっすらと絆創膏を貼った。



あとは寝るだけ、と疲れた体を無理矢理起こしながら要を介抱していたのに気づけば勝手に冷蔵庫を開けて缶ビールを開けていて。


三崎「 ちょ、要!あと寝るだけつったろ ── 」

立花「 ちらねー 、れいぞーこんなか さけ いれてるりょうがわるい 」


まだ酔いも覚めてないくせに、缶ビールを片手にグビっと喉に容赦なく流し込む要。酒豪なわけないし、むしろ弱すぎてダメダメのくせに。大きく溜息をつきながら、俺のせいにされたことは否定出来なかった。


酒があれば来てくれる、口実になると分かっていて用意してしまっているのだ。それを見抜いているのかいないのか、要はふわふわしながらまた俺の腕の中に帰ってきては酒を友達にする。




そして今に至る。いつものリビングの机の上にはビールの空き缶が1本2本…話をツマミにしながら何本も空き缶を作っていく。


立花「 さけうめー、おれさけと けっこんするわ 」


ケラケラと上機嫌にひとりでに話す要にはいはい、と相槌を打ちながら睡魔に耐えていた。要の座る床のほんと近くの自分のベッドで横たわり、頭の横に手を付きながら話を聞いてれば、時計の針は既に12時と日を跨いでいた。眠気のせいか時間のせいか、”酒よりも良好物件ここ居るんだけど”なんて意味のわからない嫉妬までし始めて自分は限界なのだと悟った。


三崎「 …… 俺、先寝るよ 」

グラッと頭を支えていた腕を離し、パタリとベッドに仰向けで身を沈め目を瞑った。


立花「んー ?ん 、なにねてんらよ、らめだろ 」


かたん、と透明な机に空き缶が倒れる音がしたのは俺が喋ってほんの数分後だった。何事かと思えば俺の周りがずっしりと何かが乗ったように沈んだ。ゆっくりと目を開ければ俺の顔に影を落とす要。その顔はアルコールに犯されて潤んだ瞳と真っ赤な顔、潤ってぷるんとした唇が目の前にあった。


三崎「 ばっ、か、! … 何してんの …… 」

立花「 ん … さみしいから 、おひて 」

つい声を荒らげてしまった。だって、なんだよその無防備な姿。アルコールのせいだと分かっても溶けた顔して、寂しいなんて口にして。


グッと顔を近づけられたと思えば触れた唇同士。意味がわからなくて、なんで今?と疑問が浮かんで行動に移せなかった。そんな俺を気にもとめずちゅ、ちゅぅ、と小さく啄むようなキスをしてくる要。


触れるだけの唇はアルコール臭くて、苦くて。それなのに体にまっているのは俺が使うシャンプーやボディソープ、柔軟剤の匂いで頭がバグりそうになる。


立花「 ん ………… なんれ 、ちゅう しねぇの 、くち 、えっちなちゅう …… 」

だめ、だめだ、だめ。理性の弾けるような音がする。

ぷつん、ぷつん、と1本の糸が乱雑な束になっていくように1本、2本と外へはみ出る。

酔ってるだけ、酔ってるだけ。アルコールに犯されて思考がにぶってるから求めてくるだけ、なんて何度も言い聞かせても手は勝手に要の後頭部を撫でていた。


三崎「 ん、ッ …… ぁ … ん 、 」

立花「 んふ、ぅ …… ♡ ぁッ … ♡ 」


髪を撫でるようにして後頭部を支えながら柔らかな唇をこじ開け、舌をねじ込む。ぐちゅ、と甘く卑猥な水音が口内に響くと同時に要の舌を絡めとる。肉厚な舌同士が唾液と絡み合い、まるで苦い口内を甘い色に変えるように。


立花「 ぁ、ふ …… ぁぅ … ッ ♡ 」

唾液の音が二人の間を反復して、反響し始める。冷たく酒の匂いしかしなかった部屋には甘い空気が流れて要の体がどんどん沈み、俺の体に垂れてくる。


口端の横からは熱い吐息が漏れて、唾液が小さな隙間から垂れるももうどちらの唾液なのか、息なのかすらも判別がつかなくて。貪るようにしたいキスも、まだ全てをはじけさせない理性が甘く溶かすようなキスを贈る。


立花「 ぁ ………… ッ♡ ん、゙ぅ 、♡ 

三崎「 ッ … ふ 、ふ 、 」


倒れ込むようにして俺の体の上に垂れてきた要。支えてやるようにTシャツからはみ出た腰を撫でればびくびく、と腰を揺らす。ぴたりと擦れながら太ももに当った感覚を見逃す訳もなく、どんどん形作っていく下着越しの要の下半身に笑みがこぼれてしまう。


立花「 ん゙ッ 、ぶぅ ……… ♡ ッ゙♡ 」

本人は気づいているのか気づいていないのか、キスに夢中なるように舌をゆっくり、不器用に絡め続けていてきっと自覚はしていないだろう。すりすりと太ももにそれが触れてじわりと湿ってきた。


三崎「 っ …… かな、め ………… 」

それに気づいてしまってはさらに糸が切れていく。こんな形で、しかも酔った相手をだなんて気が引けて口が少し離れた時に制止するように小さく名前を呼ぶ。


立花「 りょう ………… ちゅう 、… 」

口端から垂れる唾液を奪うように舐めてきた要を前に、プツンという音が頭の中で反響した。

⎯⎯⎯⎯⎯⎯ あ俺ダメかも

➤ What comes next changes everything.︎ ⇝ episode 4 ▶︎▶︎▶︎

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