カフェの2階の端っこの部屋。俺は夕食を届けに来たんだ。
「 センセー?市松ちゃんと黛さん、来てましたよー? 」
コンコンとノックしていう。
「 … 」
部屋からの返答はない。もう一度ノックして声を出す。
「 センセー? 」
すると部屋の中からドタバタと音が聞こえた。
そしてガチャっと扉が開く。
「 ごめん、聴こえてなかった。 」
扉からちらりと覗かせるのは筆花蕾さん。
この人は…簡単に言えばラムせんせーが拾ってきて…
このカフェで仮住まいさせてもらってる感じの画家さん。
この人の能力上、世界に入り込まれちゃうとなかなか声が届かない。
「 あ、いえいえ。それより、市松ちゃんと黛さん。さっきまでカフェに来てましたよ? 」
すると翡翠色の眼をピクリとさせて言う。
「 はやく言ってほしかったなぁ… 」
「 お二人共となんか…あれなんですか?関係あるっていうか。 」
「 うん。僕はあの二人に絵を教えたからね。 」
「 え、 」
「 だから僕は二人の師匠…ってことになるのかな。 」
「 な、なるほど…すげぇ…あ、それと夕食、届けに来ました。 」
「 あ、ありがと。また自分のタイミングで食べるよ。 」
「 ちゃんと食べてくださいねー? 」
「 わかった。わかった。食べる食べる。 」
「 絶対ですよー? 」
「 うん、わかった。 」
「 んじゃ、俺はこれで失礼しますね。 」
「 ん、ありがと。 」
そして扉をばたんと占める。
「 さーて、帰ろ。 」
そして今日の仕事を終えて帰宅する。
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