お久しぶりです。
長期休暇です。喜び
予告しておいて書かないのも嫌なので、今回はgtusです。
前にちょーっと書いて放置したのがあって、今回はそれじゃないんですけど、それほどこのcpは個人的に難しいです…
頑張って書きましたが「なんか違う」「こんなんじゃないよ!」と思う方もいらっしゃるかもしれません😭
あまり期待せず見ていただけると安心します…
※n/m/m/nとなっております。苦手な方はご自衛ください。
※usさん未婚設定
☁☁🌈☁☁
虹の写真が送られてきた。淡い雲が僅かにかかって、綺麗な写真だなとそう感じた。
4人のグループラインに突然現れたそれは、やはり彼によるもの。なんかそんな感じしたし。
飼っている猫が居なくなってしまって探しに出た、ということは数時間前に送られてきたメッセージで分かっていたのだけど、何故虹が送られてくるのだ。普通猫ではないのか。
そう彼に問えば「諦めかけた時、ふと見上げた空に浮かんでいた虹が綺麗だったから、皆に見せたくなった」と返ってきたので吹き出してしまった。
『早く見つかるといいね』
そう送れば可愛らしい猫のスタンプでありがとうと言われたもんだから、額に手をあて溜息を吐く。
狡い人だ。必死に隠してる感情を、隙あらば引っ張り出そうとしてくる。
スマホを閉じて中途半端な編集を終わらせることに集中する。そうしなければきっとあの人のもとに走っていただろう。「一緒に探すよ」と託けて。
またスマホが震える。今丁度決意したのに。微塵の葛藤もなく画面を開いた自分を恥じらいつつ覗くと、他の奴らも反応していた。
「なにそれ」「綺麗な虹だね」
次々に送られてくるメッセージをぼんやり眺めていると、「そういえば」と思い出した。
まだ見つかりそうにないようだけど、この後動画収録が控えている。果たして間に合うのだろうか。
月に数回程度の4人実況。彼と喋ることを楽しみにしていたのだが、今日は叶いそうにないかな。
なんだかそう思った途端やる気がなくなった。今日は仕方ない。編集はここまでにして少し休もう。
椅子にもたれて送られてきた写真をタップする。よく見ると面白いな。諦めかけて見上げた空に虹が架かっていた。ドラマチックだけど、彼はそれどころじゃないか。大切な家族が居ないんだ。不安だろうな。
やっぱり探しに行こうか。と思うけど、良く考えれば彼がいる場所まで離れすぎている。東京と埼玉。もちろん行けなくはないし、行ったって構わない。でもこの後の撮影に二人いないとなると流石にまずい。
申し訳ないけど俺はここから動けないみたい。早く見つかるように祈りつつ、撮影のために準備を始めた。
🕛🕓🕖🕘🕛
見つかったのは1週間経った頃。そんなに長い時間何処に居たのだろうと思う。
無事見つけられてよかったなと安心したけど、それと同時に少しだけ羨ましく思ってしまった。
数時間居なくなるとあんなに心配されて、探し回ってもらえる。見つかった時はきっと抱き締めてもらっただろうな。
彼の家族なのだから当たり前だけど、その当たり前が自分には無いから。もし俺が居なくなったら、彼は心配してくれるのだろうか。
こんな女々しいこと考えるほど俺はあの人に夢中なんだ。猫相手に嫉妬してしまう。気づかれたら愛想を尽かされるに決まってる。
早く諦めないとなんだ。あの人には家庭がある。俺が壊してはいけない。そう思うほどこの気持ちは肥大していく。
嫌だな。全部嫌だ。でも好きなんだよ。
🕖
今日はちゃんと4人で撮影することが出来た。
虹の話が出てきて、俺はあのメッセージのことを思い出した。一連の流れ。何度も読み返してしまったから覚えている。
「ちゃんと見つかったんだよね?」
「そー。良かったよ本当に」
いつもと変わらない彼の声音。落ち着いたトーンで、他の奴らがうるさすぎるのもあるだろうけど。彼の声が好きだ。
「そういえばなんで虹送ってきたの?」
「なんかあったよね。すごいこと言ってた記憶ある」
「ふと見あげた空に浮かんでた虹が綺麗だったから」
無意識に出てきた言葉。気づいて、急に顔が熱くなる。あれ俺なに言ってんの?なんで言っちゃってんの??
「よく覚えてんな笑」
彼の笑う声が聞こえる。恥ずかしい、覚えていることがバレてしまった。何か言わなければ。
「いや、すごい、映画みたいなセリフだったからさ」
焦って言葉が浮かばない。上手く誤魔化せただろうか…
「思い出した!そんなこと言ってたね!」
「よく出るよなあそのセリフ」
「あの時は力が抜けてたからね、絶望のあまり」
なんとか話が流れて、多分そこまで違和感もなかった。あぶねえ助かった…
思わぬ所で助けてくれた2人に感謝しつつ、焦りで喉が渇いたのでお水を飲む。
「俺も覚えてるんだけどさ、usの『見つかるといいね』って」
「本当に心がやばくてさ、もうどうしようかと思ってた時に言われたから、俺も頑張れたよありがとう」
すぐさまミュートをする。気管に水が入ってむせた。
「げほっ…げほ、ッ…はぁ…っ、なにそれ…」
なにそれ、ほんとなに。また俺のこと弄ぶんだ。狡いよ。
だって、それは文字で伝えられたでしょ。あの時スタンプだったけど…もしかしてそのスタンプがそれ?
ああだめだ、混乱する。大丈夫、大丈夫。いつも通り。
「us?」
彼が不思議そうな声を出す。そうだ、ミュートしてるから。
急いでミュートを外した。
「ああごめん。ちょっと水こぼしちゃって」
「そうなの?あの時励ましてくれてありがとね」
「うん…全然。見つかって良かった」
覚えててくれた。しかもそれが励みになってたなんて。驚くに決まってる。
それからはもう頭が回らなくて、おかしなこと言ってなければいいなと願う。
気づいた時には終わってて、少しだけ当惑した。時計を見ればもう朝になっていた。集まったの20時じゃなかったっけ?恒例か。
皆はまだディスコードを切らずに他愛もない会話をしているが、俺はこれ以上留まる気も起きなかったので軽く伝えて離脱した。
まだ落ち着かない。冷静になろうとするほど心臓がうるさくなる。でも、嬉しかった。
覚えているのが俺だけじゃなくて、彼も覚えていてくれたことが凄く嬉しい。自意識過剰だなと我ながら思う。心が追いやられてる時にかけられた言葉だ。どんなものでも覚えているだろう。
けど、彼のことだからなんとも思ってないのかなと、そうだろうと決めつけていたのだ。勝手に彼の像を作っていたのか。いや…
「寝よう…」
考えすぎたら良くない気がする。ていうか眠れなくなりそう。
半ば強引に思考を止めて眠りについた。
🕛🛌🕛
あれから、例のスタンプが送られてくるといまだにドキドキしてしまう。これはもう一種の呪いだ。永遠に解けることのない。
本当に、狡い人だ。
🐮🐮🐮
如何でしたでしょうか…実はですね、「プロポーズ」という曲を聴いてる時に思い浮かんだものなのです。サビで「君はずるい人だ」と「ずるい」を連呼してるのですが、なんとなくgtusでは?と思いました🙃(gtさんて狡い感じある)
個人的に牛さんは大人っぽいのであんあん鳴いたりといったイメージは無くて、(それもそれでありか…?)落ち着いた話にしてみました。その中でも、焦ったり混乱したり、天然なgtさんに弄ばれる展開はありそうだなと思ったので入れました、癖。
書いてて難しかったけど楽しかったので、また今度投稿しようかなと思います。
今日はやけにお喋りが多い🤔
コメント
8件
こんな切ないの描けるなんて神ですね^ω^ 泣いちゃいそう… 良きでした
うおおおおお!!!!!!!きたぁぁぁ!!!!!なんかもう🐮の気持ちが悲しすぎて胸がキュッてなりました!神作すぎます!!!!🫰🫰🫰
待ってましたっ...!!神作すぎます!!!