テラーノベル
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私はゾディアークが嫌いだ。
人の不幸を楽しみ、絶望に落とし入れる。
人を愛している私にとっては最悪の存在だ。
私 「ゾディアーク!良い加減にしろ!破壊を何度止めれば気が済むんだ!?」
ゾディアーク 「知るわけ無いだろ?私は人の恐怖に歪んだ顔が好きなだけ、
何が悪いんだ?」
いつも通りの無愛想な態度。良い加減にして欲しかった。私はコイツの事がどんな奴よりも
嫌いだ。
私達六神は、至高神に頼まれ、敵と戦っていた。
私 「グハッ!」
口から大量の血が溢れてくる。
出血を抑えようとしても止められない。
私 「ゲホッ…ゲホッ…あっ…あっ…」
意識が遠退いてく。マズイ、攻撃が来ているのに、避けられない。死ぬ。ここで…
誰かの声が聴こえる…誰だ…?
マズイ…意識が…
私 「ん…ここは…しまった…私は気絶して…ゾディアー…ク…?」
ゾディアーク 「 ゲホッ…ゲホッ…ゲホッ…」ドサッ…
私 「ゾディアーク!」
私 「しっかりしろ!目を覚ませ!」
ゾディアーク 「…バハムート…何だ…生きていたのか…死んだかと思ったのに…」
私 「お前…何で私を…!?」
ゾディアーク 「何の事だ…?私は攻撃を受けてこのザマなだけだ…お前が死ねば…
私は破壊を邪魔されずに済むと思ったのにな…」
私 「馬鹿だ…馬鹿だよお前は!いっつも破壊してばっかりで!迷惑かけて!
優しく出来ない!人を不幸にする事しか出来ないお前なんて、大っ嫌いだよ!」
ゾディアーク 「あ〜あ…嫌われちゃった…ふふ…まぁ元から知っているんだがな…」
ゾディアークは私の頬に手を添える。
ゾディアーク 「バハムート…最後まで迷惑かけて悪かった…愛してるぞ…じゃあな…」
私 「えっ…?」
信じられなかった。いつも冷たいコイツが、最後に優しい笑顔を向けるなんて…
私は自然と大粒の涙が溢れ、ゾディアークの顔に当たる。
もう、戻ってこない。私が嫌いな…アイツは…馬鹿で、迷惑ばかりかける、大嫌いな…
優しくて…何処か抜けてる…大好きなアイツは…帰って来ない。
セキチクと赤い薔薇が咲いているこの場所で…泣く事しか、出来なかった。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
セキチクには「大嫌い」、赤い薔薇には「あなたを愛しています」という花言葉があります。
最後までありがとうございました。
それではまたお会いしましょう。
コメント
8件
なんか…大嫌いな君にサヨナラ、みたいな感じですね🥲大嫌いで大好きなゾディさんが居なくなるのはバハムートさんも辛いですよね…!!😭😭天才的な小説をいつもありがとうございます!
バハムートさんのちょっと複雑な想いを花言葉で表現されていて本当に流石ですし、物語が面白いです!! 対比で描かれてるの大好きです!🥰
嫌いだけど好きって1番辛いですよね、、、😢 バハさんの心情が細かく表現されすぎて見てるこっちも貰い泣きしそう😭😭😭