…朝
高い位置に置かれた窓から、日差しが入り込んでいる
鳥のさえずり、木々のざわめき
これまで外に出たいと思ったことはないな
今日、にげる
ここからでる
でないと
あの二人に壊されてしまう
大丈夫
きっと逃げれる
アジトでみんなに助けを求めるのはあまりにも危険だから
この首輪と足枷を外して
扉を開けた先にある長い廊下を走る
この廊下は扉が多い
開けられたら終わり
だけど
おれはあの二人より足が早い
少しだけだけど
足も早いし体力もある
大丈夫、いける、いける、!
まずは、この鎖をどうにかしないと…
昨日見つけたこの大きめの石を使って…
ガンッ
…っ
鎖が少し、欠けた
このまま削っていけば…
2人は朝遅いし、間に合うはず
ガンッ ガンッ
ガンッガンッガンッ
ガンッガンッ
……ふぅ
やっと外れた
あとはこの首輪の鎖も…
よし、壊せた
あとは、逃げるだけ
扉にある、少し大きめのガラス張りのまどを割って
ガンッ パリーンッ
…お、起きてないよね、?
ここくぐって…
よし
あとは、走ってにげる…っ
ダッ
タッタッタッタッ…
タッタッタッタッ……
あと、すこし、…!
手を伸ばして…っ
ガチャンッ
ふたつの音が、重なった
ひとつは、2人が扉を開ける音
もうひとつは
玄関を開ける音、ではなく
咄嗟に空き部屋に隠れる音
…っ?!
やばい、やばいやばい、!
ばれた?ばれた…っ
くそっ、後ちょっとだったのに、!
とりあえず、クローゼットに…っ
ガタンッ
竜「はーっはー、っ」
やばい、息が
息が、詰まる
ガチャン
蘭「りんどー?」
蘭「ねぇ、今さあ、逃げようとしてたよね?」
春「ここに居るのは分かってんだぞー?」
春「大人しく出てきたら、四肢切らないであげるかもなぁ」
竜「ッ……ん、ふーっふー、っ」
蘭「どこにいるのかなー?」
春「この部屋にはいないみたいだな…?」
蘭「ね?」
よかった、いってくれる…
竜「ふー…っ」
春「ばあっ!!!!!」
竜「……っ?!」
蘭「あは、あははははw」
蘭「めっちゃびっくりしてんじゃんw」
春「ははwびっくりした?」
竜「…っあ、う………っ」
春「ほんと馬鹿だなぁお前」
春「こんな所に隠れて、やり過ごせるわけが無いだろ?」
春「ほんっと笑えるわw」
蘭「ねw」
どうする、?!
見つかった、見つかった、、!!
にげる、にげる、にげる、にげる、にげる、、、
逃げられない
竜「ま、まって、!」
竜「これは、ちがくて…っ」
蘭「違わねぇだろ?」
蘭「ねぇ竜胆さ、最初に俺たちが言ったこと覚えてる?」
竜「…?」
春「逃げようとしたらお前の四肢を切り落とす話だよ」
竜「…っあ、あ…や、やだ…ッやめてっ」
蘭「お前が悪いんだからな」
蘭「いいから、着いてこい」
竜「…や、やだぁっ」
春「暴れんじゃねえょ」
竜「ひ……っ」
ドスッ
竜「あ……っ?!」
春「また薬使っちまった」
春「まあ最初からそのつもりだったし、いいか」
蘭「ねーねー、着る時って麻酔するの?」
春「するわけねぇだろ、お仕置なんだから」
蘭「だよねー♡」
蘭「たのしみだな♡」
春「これでほんとに俺たちのものだな」
蘭「一生離さない」
春「ずっと一緒」
ね、竜胆♡
しゅーりょーです
続きはのびたら
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