記憶が無くなれば最初から造ればいい。
シェゾが無記夢病にかかった話。
シェクル表現
《あの日はそれ程美しく》
(シェゾ視点)
また夢を見た。悪夢。とても、残酷で、虚しく、哀しく。暗闇の中で自分が堕ちる夢。
「 」
空白。何も無い。もう、「助けてくれ」という声もでない。
「___…!」
「___!」
誰だっけ。あの声。思い出したら反吐が出る。
「ァ゙ッ…ヴぇ、」
夢から覚めた。今は何時だろうかと時計を見たら朝の5:00。
まだ寝ようとしたら入口から声がした。
「シェゾー!ぷよ勝負するぞー!起きろー!」
煩い。てか、あの声”____”?誰?
取り敢えず、声がした方に行く。やっぱり知らない。けどこれは言える、この人は…
大切な人
「あ゙ー…えと、誰…だ?」
そう聞くと緑目の青年は目を丸くした。
「何言ってるんだい?ドッキリ?」
本当に分からない。
「あ、えと〜…本当に、誰だ?」
言ったら、青年は焦った顔で俺の肩を揺さぶった。その後、青年は落ち着いた顔で自分の名前を言った。
「僕の名前はクルークさ。将来、大魔導士になるのさ。」
あの感じ、何処かで見た事ある。
「…て、ちょっと!聞いてるのかい?!」
俺がぼーとしていると話しかけてきた。
「んあ…まあ、」
「それで?僕の事思い出したかい?」
顔も、名前も覚えたが、それ以外は分からない。少し知りたいと思った。
「名前と顔は覚えた。それ以外は全くわからんな。」
そう言うと、青年、クルークは俺の手を引っ張り、外に連れ出した
「君、見た感じだと自分のこと以外なにも思い出せないだろう?!だから、思い出させようとするために行くのさ!」
そう言われながらも外に出た。
最初はアルル?とルルーとか言う人達に会いに行った。
「あ、シェゾとクルークじゃん。どうしたの?」
アルルと言う人が話しかけてくると、クルークが
「ちょっとシェゾがね、___」
「へぇーそうなんだね!僕にも何か出来ることがあったら手伝うよ!」
優しい声。元気な声。癒された。
「そう。頑張りなさい、」
綺麗な声。何処にでもありそうな声だが、なにか違った。
その後、色々な所に行って、色々な経験をした。
夕方。
「ねえシェゾ。」
クルークが突然に口を開いた
「なんだ?」
「まだ、思い出さない?」
「…まだだな。」
「そっか、」
そう言ったらか、クルークが涙を零した。
「え。あ…俺何かしたか?」
「ぇ、?いや…なにも無いさ。」
(クルーク視点)
涙を零した。シェゾが思い出せなかったから。
また、あの時みたいに遊んで欲しい。
また、あの日、あの場所で。
また、記憶を創り直せばいい
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